2014年07月

懐石宿 扇屋

佐賀にて唐津焼をすこし見学してから武雄温泉で昼食。当地でもっとも格式の高い料理旅館と言われる表記の店を訪問する。元湯のすぐ近くに位置する。打ち水がされた涼感たっぷりの玄関を通って瀟洒な部屋に案内いただく。

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建物は歴史ある和風建築で古い木材があちらこちらに使われる。いわゆる数寄屋造り。上品で趣があって見所満載。玄関の横にはワインセラー。好みのシャンパンなどがあったがここは我慢する。

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待ち合い応接室もクラッシックはクラッシックが流れる。趣味性と美意識の高さが伺える。

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8畳二間続きの食事室は照明を落とし気味でゆったりした空間を醸し出す。格子戸をあけると綺麗に整えられた箱庭が見える。この日の昼食は24000円税サ別の特別なものをご用意いただいた。

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梅酒は多分自家製であろう。。かなり美味しかった。。。食前酒が美味しかったら期待が膨らむ。

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先付けは茄子の冷やし揚げ出しに呉豆腐と山芋をかけたものに生の鮑と生雲丹。。高級食材の取り合わせ。。生姜のアクセントもとってもいい。

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前菜は赤クラゲと胡瓜の胡麻酢和え、合鴨ロース煮、鯵の卯の花まぶし、烏賊雲丹焼きと鯛の源平焼、出し巻き卵、かなり大きなバイ貝、川蟹の唐揚げ、三度豆の味噌和え。。特にどおってないけど食べやすくてビールがすすむ。

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椀ものはこの時期のお約束の鱧。。葛打ちではなくそのまんまの状態。独活と秋田産の蓴菜。青柚子の香りが夏らしい。店主は今はなき船場吉兆で修行をされ大阪出身の板前さんと2人で調理場を切り盛りしていると言ってられた。

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お造りは豊後水道と玄界灘で獲れたものと言っておられた。天然鯛、天然車エビ、剣先烏賊、生シラス、ヒラマサ、赤貝。

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炊きあわせは冷やし鉢。旬の野菜に柔らかく炊かれた蛸が入る。見た目は凡庸なんだけどいい味がついている。特に蛸は軽く干されているのか味がとても濃い感じがした。地元産の日本酒と一緒に楽しむ。

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佐賀牛の炭火焼。2日連続で同じようなものを食したがこちらの方が融点が低く脂が甘くて軽い感じがした。肉料理は素材がすべてであるがかなり上質なものを頂いた。

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このあとは天ぷらが続く。調理場で一品づつ揚げられて仲居さんが急いで持ってくる。抹茶塩とレモンをかけて頂く。まずは脂のよくのった鱚。まさに旬真っ盛りでかなり美味しい。

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続いてとうもろこし。元から新鮮でかなり上質のものを使っておられると推測されるのでめちゃめちゃ美味しい。よく似たものをあちこちで食すが久しぶりに美味しいと思った。

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アスパラガスもかなり甘い。火を入れすぎるとべちゃべちゃになるんで加減が実は難しい。これも素材の勝利でかなり美味しい。

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紋甲烏賊はかなりの薄衣。これはセオリーとは逆にしっかり揚げられている。これはこれでとっても美味しい。

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穴子も素材、揚げ加減ともにベスト。一番美味しいサイズの上質のネタである事は間違いない。

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食事は鯛のお茶漬け。タレに漬けられたものに出汁の入ったお茶がかかる。赤出汁も一緒についているのは不思議だけどそう言う地方の特性であろうか。

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デセールは大きくカットされたマスクメロン。。お酒と税金、サービス料を入れて一人35000円なり。いろいろな意味で勉強になりました。

佐賀県武雄市武雄町大字武雄7399
0954-22-3188

懐石 宿 扇屋懐石・会席料理 / 武雄温泉駅

夜総合点★★★☆☆ 3.5


カテゴリー 九州地区, 和食 |

酒一番

博多の中洲にある超人気大衆居酒屋さん。宿泊ホテルのコンシェルジュがお勧めのエクセルホテルの地下の居酒屋が格好良過ぎのために店に入らず急遽行き先変更。近くにふと強烈なオーラを出している店を発見したので誘われるように迷わず入る。

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平日の週明けなんだけど店は満席。強烈な熱気が店内から溢れる。地元客率かなり高し。思ったよりも店は広くて一階はカウンターにテーブルと小上がりが1つで2階は座敷。店内は昭和の大衆酒場といった趣。話を聞くと創業50年を過ぎようとしているらしい。久しぶりに飲食店でかなりいい空気感を感じた

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まずはビールを頂いて山芋焼きを所望。おろした山芋とニラをお好み焼きみたいに焼いたもの。。普通。しかし旨い・・・ビックリした・・・

メニューを見ると一品の単価がほぼ300円くらい。焼き鳥は一本70円。魚から揚げ物、炒めものまでなんでもある。豊富なメニューと素朴さがとっても光る。。

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ネットで調べると予想以上の人気店ということに驚く。団体客は2階で個人客は1階のカウンターで食す。お店のスタッフはおばあさん、おばさん、おねえさんの3人娘。何を注文してもすぐに出てくる。

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博多に来たら大好物のおきゅうとを頂く。大阪で食べても美味しく感じないのが不思議。山口でも名産らしい。しかし彼の地のおきゅうとはもっとしっかりした食感。。いつ食べても不思議な食べ物。

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お店のお姉さんがおすすめの名物のコロッケは一人前で2つ。もちろん手作りでおからのような風味。。注文率かなり高し。かなり家庭的な味。

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これまた名物の明太子玉子焼き。明太子がレアでかなりいいつまみになる。焼酎が進みまくる。客の回転も速くてどんどん入れ替わる。一人鍋も有名で博多名物水炊きが630円。豆腐鍋は340円。

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手書きのPOPが目に入ったのでカレー鍋を即注文。あとで聞くとこの店の名物でこれだけを食しにくる常連も多いt聞き及ぶ。

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出てきた鍋はかなり普通なんだけどこれがかなりいい。多分かつお出汁にカレー粉を入れているんだけど素朴さ満点で人気なのがよくわかる。はっきり言って旨い。カウンターに座る客が帰り際に「大阪から来たんだったらカレー鍋食べて帰ってね」と言い放って立ち去った理由がわかる。ある意味かなり玄人好みの逸品である。これは「激ウマブンブン丸」状態。

支払いは飲んで一人2000円くらい。直前に食した「なだ万」の30分の1。。満足度は間違いなくこの店にあるな。

住所 福岡市博多区中洲4-4-9
TEL 092-291-3920
営業時間 16:30〜24:00(L.O.23:30)
定休日 年末年始

酒一番郷土料理(その他) / 中洲川端駅天神南駅呉服町駅

夜総合点★★★☆☆ 3.5


カテゴリー 九州地区, 居酒屋 |

なだ万 福岡店

福岡方面に出張。。お昼ごはんに新大阪駅から知人が用意してくれた「なだ万」の高級そうなお弁当。ビールと共に電車の中で同伴者と相伴する。

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4つ切りの紙製の松花堂弁当なんだけど左上から白色と黒色の胡麻豆腐。全くの加工品・・・冷凍の蒸しアワビと子持ち昆布。。かなり残念・・・

口取りは鮭の南蛮漬け、出来合いの厚焼き玉子。鰈の照り焼きはまあまあ。角切りのこんにゃく、青唐辛子、加工品の源氏蒲鉾、これも加工品の合鴨ロース、野菜入り豆腐青海苔揚げ、まんま加工品で身体に悪そうな月見烏賊。

炊きあわせは子芋、南京、茄子オランダ煮、椎茸、季節外れの筍、たぐり湯葉、海老芝煮、スナップエンドウ。味付けは悪くない。。

菊の形の物相に抜かれた御飯はふんわりしてとても美味しい。御飯が一番良かったという印象。。この弁当の価格はなんと6000円。製造記号があったのでどっかの給食弁当屋さんに下請けに出しているよう。だけどこの価格はあんまり・・・というか「なだ万」と言うネームバリューというのに考えさせられる。お客さん少し可愛そう・・・

その日の夜はグランハイアットの5階にある「福岡なだ万」。日本料理ではかなり有名。この日はええもんをということで特別料理で一人4万円のコースを所望する。

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シャンパングラスには生雲丹のプリン。赤雲丹を半分漉して作ったもので素材の美味しさが光る。才巻海老が乗っかったマスカットの霙酢和えはそんなに美味しくない。干子を出汁につけたものを白芋茎で和えたもの、鰻の押し寿司は天然鰻と言っていたが食べてわからなかった。鮑ともろ胡瓜を串で刺したもの、大きな川海老は美味しかった。カップに入った蓴菜は酸味のある出汁とベストマッチ。赤いすぐりがアクセントになっている。

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煮物椀はすっぽん仕立て。エンペラが入った玉子豆腐にしっかりもどされたフカヒレ、白木耳に青味と人参。すっぽんの出汁がしっかり効いたパンチのあるお椀。

こちらのお店は飲み物の価格も一流・・・

◎瓶ビール/スーパードライ:924円
◎日本酒/一合:1039円
◎梅酒:924円
◎ウーロン茶:577円

2014-06-24 19.14.02

お造りはガラスの器に入った伊勢エビ、今が旬のアコウ、鯵、鮪が食せない私は鱧の焼き霜作り。熟成醤油なるもので食す。

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ここで福岡店の料理長が登場して料理の説明・・・聞いてもよくわからんかったな。。。でも一生懸命に丁寧な仕事をしている事はわかった。

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コンロに乗っかって炭焼きされながら出てきた焼き物は黒胡椒を振った佐賀牛の香味焼きは白トリュフが乗っかる。でもあまりトリュフの香りがしない・・・。肉質は融点が低くて口の中で脂がしっかりと溶ける。

マナガツオは塩焼きで提供。本来は冬が旬の魚で味噌漬けがおいしく頂けるんだけど夏にもいいものが玄海灘で揚がると聞き及ぶ。新しいものは刺身や塩焼きでいただける。かなり大きなサイズで肉質はいい。ただ藻塩のせいか食味が異常に塩っぱい・・・残念なり・・

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煮物は賀茂茄子のオランダ煮。つまり揚げてから煮込んでいるという料理。とろ湯葉豆乳餡といわれる餡が始めて頂くんだけどとってもおいしい。ソフトでしんみりした味付けで茄子との相性が素晴しい。人参とインゲン豆、みょうがもいいアクセントになっている。。ああ美味しいなあと思っていたらガリッとした歯ごたえ。口の中から小石が2つ出てきてビックリ。

仲居さんに言うと「すいませ〜ん」と気のない返答。結局最後まで女将さんも料理長も責任者も誰も出て来ずに嫌な気分だけが残る。異物混入は仕方ないけどあとの処理が全く出来ないのがとても残念。

同伴者と「これはないわな・・」といいながら食事を嫌々続ける。

2014-06-24 20.13.53

毛蟹の酢の物はレアに湯がいているんだけど旨味が不足。。坊主憎けりゃ袈裟まで憎い状態で何を食しても美味しく感じない。。でも反面教師としていい勉強をさせてもらったと思うことにする。

2014-06-24 20.28.13

食事はトウモロコシ御飯で豚肉を少し入れて脂分を補う。これはさすがに美味しかった。

2014-06-24 20.43.08

デセールはかなり上質の宮崎産のマンゴー。これはこの世のものとは思えないくらいの美味しさ。静岡産のマスクメロンに旬のすもものワイン煮。。とろける食感が 素晴しい。

飲みものと税金サービス料を入れると一人6万円の支払い。異物混入と従業員さんの行儀の悪さがなければとっても良かったんだけどいいものを食べたのに残念な気分で店を出る。。まあこんな日もあるわな・・・

なだ万 グランドハイアット福岡店懐石・会席料理 / 祇園駅中洲川端駅渡辺通駅

夜総合点★★★☆☆ 3.0


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