お店ジャンル

又三郎 9月【大阪市 長居】

あまから手帳9月号の表紙にもなっている現在大阪で最も予約困難な店の一つとなっている表記の店を高校のときの同級生と3人で訪問。

熟成肉のパイオニアである此方の店は昨今の熟成肉ブームを牽引し業界の王道をまっしぐら。長居の中村あずさこと店主の荒井世津子氏は自叙伝を出したりテレビをはじめとする様々なメディアで紹介される有名人でその容姿の端麗さのみならずウイットにとんだ接客は多くの常連客を虜にする。見た目はおっとりして柔らかい印象だが従業員を指導するときは鬼の形相となる。ペッパー君を受付に置いたり(今は自宅で休ませているらしい)季節ごとに料理教室やBBQなどのイベントを開催したり常に前だけを見て行動する姿は神々しさをも感じる。

2015-09-03 13.50.40

また、彼女は土佐赤牛を世に知らしめた人物としても有名。休みの日はジャンルを問わず世の中が美味しいと認める店を研究視察をされる。最近はワインを徹底研究していると聞き及ぶ。

またアメリカやドイツなどの海外視察も多く、9月はバスク料理を研究するためにスペインまで行くと言っておられた。

2016-08-30 19.07.40

最初にこの日に提供される肉のプレゼンテーション。この日は山県産の黒毛和牛の2ヶ月熟成の赤身部分とこちらのお店の看板商品である高知産の土佐赤牛の80日熟成のサーロイン部分。迫力満点でどのテーブル席からも写真を撮っている音が聞こえる。

2016-08-30 19.19.54

この日は店主自ら担当いただく。彼女は肉を焼き続けて4半世紀を超える大ベテラン。こまめに肉の塊を移動させながらまんべんなく火入れする姿を見ると25年前に南住吉のこちらのお店に移転する前の小さな焼肉店で必死のパッチでおいしい肉を更に美味しくしてお客さんに提供しようと頑張っておられた頃を思い出してしまう。

今や土日はほとんど入店できない大繁盛店としてインバウンドを始め、県外など遠方からのお客でいつもにぎわうウルトラ繁盛店。彼女が此方の店でしか味わえない味を探し続けた結果であろう。しかしながら店主は更にその先の山を目指して自身の理想を常に追求し続ける。

2016-08-30 19.24.14

前菜は熟成肉入りのソーセージと皮の部分がパリパリの脂が甘々の豚バラ肉料理、ローメインレタスとミライコーンのサラダ。こちらのお店はワインもボトル2800円くらいの手頃なものからムートンロートシルトまでいろいろな味わいのものが広く用意されている。この日はお薦めのロッカデモンテグロッシキャンティークラシコ13000円を所望する。しっかりとしたボディでタンニンは優しくてバランス良く滑らか。

2016-08-30 19.46.51

ゼラチン状のコンソメスープには茶豆が入る。熟成肉とよく似た香りで比較すると面白い。この間にも肉にダメージを与えないように眠っている肉を起こさないように炭火の力を借りて優しく優しく火を入れる。何回かに分けて焼いてはアルミで包んで肉を休ませてその間に余熱でじんわりと火を入れる。そうすることでで、肉本来の柔らかさも肉汁も保たれる。やっぱ肉を美味しくするのも、 不味くするのも、焼きの技術にかかってくるなと改めて感じた。

2016-08-30 20.04.33

調理場でカットされて盛りつけられて登場した肉はビジュアルがとても美しい。80日熟成の土佐あかうしは独特の深い旨みと香りを纏っている。口に含むとミルキーでナッツのような香ばしさ。タンパク質が分解されてうまみ成分が凝縮した深い味わい。炭の香ばしさもいいスパイスとなる。ホースラディッシュ(西洋わさび)とフランスの塩と生胡椒でいただく。

常に時代の先を読む荒井世津子オーナーのファンはとても多く業界の成功者となった自信がオーラとなり彼女をいっそう輝かせている。

この本店のすぐ近くに気楽に熟成肉を食すことが出来るスタンド又三郎も2年前に開店。こちらは本店よりも比較的入店しやすいと思う。詳しくはお店のHPにて。

店主の荒井世津子の半世紀を綴った「又三郎ー熟成肉と荒井世津子」

又三郎のHPはこちら
大阪市住吉区長居2-13-13
営業時間:11:30~14:00
17:30~23:00
定休日:木曜日

2016-08-31 16.05.35

ワインリストを自分の財布と勘違いして鞄に入れて持ち帰ってしまう。翌日に近鉄百貨店でパンを買って財布を鞄から出したつもりがワインリストだったのでそこで初めて気づく。パン屋のお姉さんこれにバカ受けでツボにはまったのかヒーヒー言って笑い転げてましたとさ。。
大阪市 長居 焼肉

マーレヴィーニャ【大阪市 福島】

福島にある表記の一軒家レストランを訪問。2号線より南のエリアなので駅界隈よりも大人な店が多いように思われる。表から中が見えない木製の重たい扉を開けて中に入ると6名が座れるカウンタ−と4人掛けのテーブル席となっている。暖かみのある間接照明とセンスのいい木調の内装は居こごちのよさを醸し出す。

2016-08-29 07.18.51

シェフと女性ソムリエさんがいろいろと世話をしてくれる。最初はゴールドラッシュと芝えびのフリット。特にどおってことはないけどビールにぴったり。

2016-08-29 07.18.57

カウンタ−から料理を作る姿がよく見えるのでライブ感も御馳走となる。お得なコース料理もあるがこの日はアラカルトを所望する。

2016-08-29 07.19.00

前菜盛り合わせを特別に作っていただく。りんごと薩摩芋のきんとん、金目鯛のトマト水でマリネしたものにトマトのシャーベットを乗せたもの、タスマニアサーモンマリネとエシャロット、茶豆のムースにイタリア製のキャビア添え、シャインマスカットを鋳込んだブレザオラ(牛生ハム)のボルチーニソース、大和肉鶏とフォアグラを合わせたもの、北海道産秋刀魚のマリネなど。派手さはないけど素材感を生かした佳品がひと皿に盛りあわされる。

2016-08-29 07.19.07

グラスワインを所望したところミネラル感のあるものや果実味の強いものなどいろいろとテイスティングさせていただいたあげくプリオ シャルドネ サレント・ビアンコを所望。酸と樽香の効いた青リンゴっぽい熟成ココナッツ系シャルドネ。

2016-08-29 07.19.21

温製の前菜は軽く炙った剣先烏賊のサラダを所望。付け合わせの水茄子やオレガノの効いた自家製のドライトマト、マッシュルーム、チコリが夏っぽくていい。アラカルトのポーションは2人前で1人前ずつお皿に盛り付けて提供いただける。

2016-08-29 07.19.26

鴨肉とフォワグラのソテー。ソースはオリーブのキャラメリゼ。両方とも炭火で焼かれているのでワンランク上の香ばしさがある。

2016-08-29 07.19.34

ワインはイタリアのものだけでなく山梨をはじめとする日本のワインも種類多く置かれていて女性ソムリエさんが丁寧にお勧めしていただける。

2016-08-29 07.19.41

新鮮なボタン海老があるということなので冷製のカッペリーネにしていただく。ボタン海老の頭を焼き込んで潰してスープと合わせその場で専用のソースを作る。パスタを口に入れると咥内が海老だらけになる。嫌な臭みや癖は全くない・・・

2016-08-29 07.19.48

赤ワインが残っていたのでウォッシュチーズとブルーチーズを所望して最後まで楽しむ。気がつけば3時間経過。今宵もしっかりとカジュアルに楽しむことが出来ました。。
内容を考えると会計は優しかったな・・・

大阪市福島区福島1-6-27
TEL 06-7710-2067
営業時間 17時〜24時
定休日 月曜日

マーレ ヴィーニャイタリアン / 新福島駅福島駅中之島駅

夜総合点★★★☆☆ 3.5

大阪市 福島 イタリアン

料亭 天王殿【大阪市 天王寺/阿倍野】

表記の店で会食。大阪市内で大人数の宴席を本格和食で提供出来る数少ないお店の一つ。庭園の見える部屋でお任せコース料理を相伴する。

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先付けはカボチャを裏ごして調味したものを玉子豆腐とミルフィーユ状に重ねたもの。上にオクラの叩いたものと山の芋を擂り下ろしたものを合わせたものがかかる。全体の食感のバランスもよく座付きにふさわしい佳品。

2016-08-28 13.32.10

豪華絢爛な前菜は小鉢に焼き茄子ときしめんで作った和風パスタ。朝顔の器には芋茎と蒸し雲丹と黒胡麻の冷菜、ガラスの器にはホタテ貝柱とアロエと椎茸に桃をすりつぶした果実酢がかかる。ウチワの器には穴子とレタスの煮こごり、満願寺唐辛子の煮浸し、小メロンの西瓜見立て、海老寿司などが盛り込まれる。

2016-08-28 13.45.19

造りは中トロ、厚切りの河豚、カンパチ、大量の北海道産雲丹、鮑、伊勢エビの6種盛り。ドライアイスの演出が涼しげ。外国人を招待すれば必ず喜ぶ趣向。

2016-08-28 13.39.23

とうもろこしの糝薯と松茸のお椀。すっきりとした出汁が秀逸。

2016-08-28 14.07.43

お祝い仕立ての焼肴は伊勢エビの殻の中に蒸し鮑とボイルした伊勢エビとペコロスが入る。ほきの西京焼、松茸塩焼き、蒸し焼きにした鴨ロースにマンゴーソースをかけたものなど。

2016-08-28 14.18.16

合肴として和牛ロース山椒焼き、タイラギ貝、松茸、長芋など。コンロ仕立てで提供。

2016-08-28 14.27.50

酢の物は梨をくりぬいた中に鱧の砧巻とササミのスモークが入る。

2016-08-28 14.38.22

〆は松茸のしぐれ煮が添えられたおにぎり茶漬け。お腹いっぱいで食べることが出来ませんでした・・・このあとデザートが出てフィニッシュ。

お食事が美味しいだけでなく建物、お庭も綺麗。接遇も秀でていて見えなくなるまでお見送り。次回は外国の方をお連れしようと思いながらタクシーに乗る。
大阪市天王寺区逢阪2-8-52
電話: 06-6771-6010

<p><a href=”http://tabelog.com/osaka/A2701/A270203/27015105/?tb_id=tabelog_86369d05a9572821b256e4f34e61ac8696f0b6e8″>料亭 天王殿</a> (<a href=”http://tabelog.com/rstLst/RC010101/”>懐石・会席料理</a> / <a href=”http://tabelog.com/osaka/A2701/A270206/R1532/rstLst/”>恵美須町駅</a>、<a href=”http://tabelog.com/osaka/A2701/A270203/R4633/rstLst/”>四天王寺前夕陽ケ丘駅</a>、<a href=”http://tabelog.com/osaka/A2701/A270206/R9594/rstLst/”>新今宮駅前駅</a>)
<br />昼総合点<span style=”color: #FFD700;”>★★★</span><span style=”color: #A9A9A9;”>☆☆</span> 3.5
</p>

 

大阪市 天王寺/阿倍野 和食