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まさる9月【大阪市 四天王寺前夕陽ヶ丘】

私が15年以上ずっと通い詰めるお気に入りの表記の店を訪問。最近はメディアの露出も多く予約が取りにくくなった。夕陽ケ丘駅から徒歩8分くらいのかなり辺鄙な場所にあり暖簾や看板を出していないのでそこが寿司店とは誰にも判らない。カウンタ−12席でご主人とアシスタントの2人で切り盛り。

最初にビールを頂いてお造り盛り合わせを所望。美味しいものを少しずつ・・・赤貝、釣りの鯵。皮目を炙った白甘鯛、生のシラサエビ、皮を炙った穴子と太刀魚、剣先烏賊と淡路産の雲丹。。どれもがため息が出るような美味しさ。。これだけでビールが2杯。。。

握りの扉は軽く昆布〆にして大葉を射込んだ鱚から。すっきりとした透明感のある甘味がとてもいい。続いての「あまてカレイ」はネットリ、モッチリとした食感と脂が特徴。文字通り甘くて上品でふくよかな味わいは白身魚界の指原莉乃といったところか。

皮を炙った旬の秋刀魚もビジュアルの美しさにビックリ。肝醤油を塗っていて蒲焼きと生を同時に味わえる。口に入れた瞬間に溶け出したのにはビックリ。塩をして脱水し皮目を炙った旬のカマスも口の中で脂がぶわっと広がって驚く美味しさ。

皮目を炙って肝をのせたキンキもこの店のスペシャリティー。皮の美味しさと肝の旨味で喉の奥に一瞬にして落ちてしまう。飲み込むのが惜しいと思う一品。コハダはこの日は2枚付け。〆方も味わいも完璧なり・・・・・

大振りの煮鮑を美しく切り付けたもの。食べ続けて15年以上になるこの店を代表するスペシャリティーの海老味噌鋳込みの車海老と続く。どちらも端正で美しすぎる・・・・

旬のツブ貝は磯の香が鮮烈。渡り蟹の肩部分の大きな身と北海道のバフンウニをあわせて作る蒸しずしは美味し過ぎて失神するかと思った。

煮蛤はこの日は理想のものが入荷出来なかったため普段よりは濃いめの味にしていると事。お造りで出して頂いたシラサエビの頭の塩焼き。味噌部分がたまらない。。。

炙ってトロトロのホクホクになった鰻の巻ものもこちらの定番商品。山芋やいろいろな野菜が入った名物の袱紗玉子もしっとりとした仕上がり。まさに味の宝石箱・・・

コースの13貫と別に鯒の握りと蛸の先っぽ部分を所望。

寿司は焼き肉と同様好みが激しいものであるが私はこの店が価格とのバランスを含め最も美味しいと思う。

この店のもう一つの名物はご主人の顔面の怖さ。坊主頭でカウンターで直立不動で仁王立ちすると夢に出てきそう。でも話し方は穏やかで気さくで性格はとても優しい。。じっと横顔を見ていると怖過ぎて思わず笑ってしまう。寿司職人ではこれ以上のいい顔はない・・・

次は11月に訪問予定。。。

過去のまさるはこちら

阪市浪速区下寺2-3-10
TEL:06-6649-7227
営業時間:平日 17:00~翌2:00 日祝 17:00~23:00
定休日:水曜日

大阪市 四天王寺前夕陽ヶ丘 寿司

【大阪市 谷町四丁目】 【大阪市 天満橋】

友人と表記の串揚げ店訪問。界隈では安旨創作串揚げの「五條屋」や「萬時」「はんじゅく」などのある激戦区。キッチンを囲んでカウンタ−8席、テーブル席2つ。店主含めて4人で運営。ビールで乾杯をしてお任せコースでお願いする。

串の扉は鱧の梅肉のせ。続いてヤングコーンの豚肉巻。ピザパン、牛ヘレ、子持ち昆布、とても柔らかい手羽先と続く・・・衣は細かくあっさりした仕上がり。

活車海老はお約束の美味しさ。鶏とセロリのあわせたものや新ジャガ、ブロッコリーとベーコン、マッシュルームとクリームチーズ、新銀杏、島らっきょと続く。

このあと創作串がしばらく続くが写真撮るのを失念する。普通の串揚げよりもひと手間かかっていて楽しく美味しく頂きました。

大阪市中央区内平野町2-1-2
06-6944-2339

大阪市 谷町四丁目大阪市 天満橋 串料理

大和屋 創業140周年感謝の集い【大阪市 心斎橋/四ツ橋】

明治10年、今から140年前に創業した老舗料亭「大和屋」の女将さんから周年の感謝の集いをするという事でご招待いただく。大阪では多分一番古い現存する料亭で宗右衛門町に南地大和屋の店があったときの能舞台の迫力に驚いた過去の記憶がある。(その建物は2003年になくなってます)

芸者の養成所から大阪を代表する料亭としての地位を築き上げ、関西財界人の社交場として全国から一目置かれるようになり、花街の近代史の中で大きな存在を示された事に敬服する。

この日は最初にビールを頂いて座付きの前菜を頂く。鯛の蓋物に入った帆立と生唐墨、胡瓜、長芋を和えたもの、車海老の艶煮、カステラ玉子、鰻の煮こごり、枝豆、巻き大根の酢漬け、松ぼっくりと松の葉を模したものは昆布で作成。どれも安定感のある美味しさと美しさ。

祝肴は5キロの天然鯛の塩焼き。料理長自らプレゼンテーション。焼き上がりまで3時間との事。

銘々に分けて頂き、赤飯の笹巻きとばちこ、黒豆が添えられる。

吸い物は甘鯛の潮仕立てで松茸と末広大根、結び人参が飾られる。甘鯛の脂が出汁に溶け込んでいい塩梅である。大阪の吸い物らしい力強い味わい。

お作りは甘エビと剣先烏賊、バフンウニ、鱧の落としの4種盛り。

炊きあわせは骨切りした鱧を牛蒡に巻き付けて黒糖を使った濃いめの出汁でこっくりと炊き上げたもの。あしらえの小芋も舌だけで潰れる柔らかさ。煮梅も口直しにとてもいい。これぞ大阪料理と言っていい佳品。

酢の物は鮑の柔らか煮と蓮芋に酢ゼリーを掛けたもの。

メインディッシュは和牛の炭火焼に灰汁を抜いた辛子と黒ニンニク醤油をソースにしたもの。このソースも秀逸・・・・新玉ねぎと満願寺唐辛子を添えて。

〆の食事は「勝間南京」「黒門白瓜」「門真蓮根」「千両茄子」など浪速野菜を使った押し寿司。

紅白の煮麺もいいお味。

デセールは2種のぶどうのカクテルと冷やししるこ。お腹がはち切れるくらいボリュームがありました。寸分の隙もない老舗料亭らしい完璧な仕事に脱帽いたします。

ごちそうさまでした・・・・

大阪市 心斎橋/四ツ橋 和食