大阪市

すし寛 11月

友人と表記の店を訪問。ざっくばらんに好きなものを好きなだけ食べたいときにいつも利用する。かなりヘビーユースしているお店。御堂筋線の動物園前駅で降りて動物園前商店街の二番街の一番北寄りのエリア。近くには大衆芸能のオーエス劇場がありその南側。

10人余りが座れるカウンター席と4人掛の掘りごたつ式のテーブルが3卓。人気店なので時分どきはカウンターもテーブル席もほぼ満席。常連率8割くらい。創業60年近くでつけ場を仕切るのはイケメンで最近ランニングを始めた2代目。

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ビールで乾杯をしてアテをいくつか頂く。好物の鯛の子の煮付けはあっさりとした塩分控えめのええ塩梅。子芋やインゲンなども添えられて盛りつけも嫋やか。

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高知産の裏旬の破竹筍の煮付け。若布との相性もよくしんみりとした味わいは滋味深い。「ああ美味しいなあ」とつい口に出る旨さ。

カウンターには刷毛で塗る醤油に、鉢に入ったガリ。
関西特有の大衆寿司店であることは間違いないが、天満にあるような廉価店とは少し違う。

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子ダコの煮付けも濃すぎず薄すぎずでとっても美味しい。下処理もしっかりしてあって素材の味もしっかりわかる。。ここで焼酎を所望。。お酒とよく合う。。日本にいてよかったなと思う瞬間。

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巨大な子持ちのシャコがあったのでそれも注文。かぼすを絞ってパクパクといただく。。焼酎がどんどんすすみまくる。ここまででビール一杯と焼酎3杯。

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水槽にカワハギが泳いでいたので薄造りにしてもらう。ウマヅラハゲなんだけど巨大な肝を持っていて半分はそのまま、半分は叩いてポン酢に溶いて頂く。肝ポン酢でいただく身はコリコリして上品ではんなりしながらしっかりとした旨味を感じる。かぼすを絞り込んだ肝ポン酢がいい仕事をする。

あらは煮付けにしてくれる。。これがまたお酒をすすめる。。

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ここで冷酒を頂いて寿司をつまむ。巨大な甘エビが3本つけにしたもの。。美味し過ぎる。

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旬の牡蠣の握りは一皿250円。この他天然ブリ、タイラギ貝などを握ってもらって大満足。これで2人で10000円なり。いつも相場の半額。。ええもん食べまくって飲みまくってもこんな勘定。なんか間違ってない?といつも思いながら帰る。

大阪市西成区太子1-15-2
06-6641-6654
15:30~24:00
月休


カテゴリー 動物園前, 寿司 |

ビストロあじと

裏なんばにある「ダイニングあじと」の2号店。ヴーヴ・クリコがグラス780円で飲める立ち飲み業態の「スタンドあじと」の2階にある鉄板焼きの店。

店内はステンドグラスに飾られたちょっと大人な雰囲気もある空間。カウンターを中心にテーブル席とパーティーも出来る個室もあると言っておられた。

お料理は、鉄板焼からビストロ料理までいろいろでダイニングあじとのスペシャリティが中心となっている。

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最初にビールを頂いて突き出しはお肉のパテ。。たぶん豚肉っぽい感じがした。あっさりして食べやすい。。

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いろんな前菜から好きなものをチョイスして盛り合わせてくれる。子蛸と胡瓜の塩麹ドレッシングソース和え、フルーツトマトとモッツァレラのカップレーゼ、自家製の締め鯖。。しっかり手がかかっていて美味しかった。。

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焼き野菜の盛り合わせはカウンターの前の鉄板でジュウジュウ焼かれる。。塩とゆずソースや味噌でいただく。変わった野菜がたくさん登場しておされな感じ。

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とろけるチーズがたっぷり入ったオムレツ。フワフワでトロトロでボリューミーでスパークリングワインとぴったりの相性。

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メインはしっかりと焼かれた丸なすのうえにかなり脂の強い和牛がのっかって焼いたトマトをソース代わりにかけたもの。。これは赤ワインがすすみまくる。特にどうってない料理なんだけど鉄板で焼かれているライブ感がいい。

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デセールは抹茶のたっぷり入った自家製チーズケーキ。とっても苦くて少し甘酸っぱい大人のテイスト。ごちそうさまでした。

大阪市中央区難波千日前15-4 2F
06-6633-0588
11:30~15:00、18:00~24:00
火曜休み


カテゴリー 難波, 鉄板焼 |

ラ ボンヌ ターシュ

私どもの会社の顧問をしていただいているフードコーディネーターの先生と表記の店を訪問。個人的にはこの夏にオープンしてからもう何度も訪れている。そしていつも同じものを食す。しかし何度食べても食べ飽きない。界隈のフレンチとはテイストが全く異なる。

場所は古美術店や弁護士事務所がひしめく裁判所の裏で「老松 喜多川」の隣。「イザイ」「ピクレコ」など新店ラッシュのある美食ストリート。ファザードは木調でカフェのよう。看板もない。知らなければ通り過ぎてしまう感じ。

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今月の婦人画報でも日本全国のフレンチレストランでランキング2位、知人のシェフも間違いなく日本一のフレンチと認める東京・三田にある「ラ・コート・ドール」で8年修行した田村シェフのお店。ありがちな流行のフレンチではなく修業先の技をしっかり感じさせるオーセンティックな正統・新古典料理を提供。店名の意味は「よい仕事」らしい。コートドールの斉須シェフが名付け親と聞く。

料理そのものはコートドールのスペシャリテやそのコンセプトをなぞった形の料理。つまりコ―トドールそのものの味を食することが出来る。田村シェフもそれを職人として継承することをよしとされている。

簡単なようなんだけど古典的なスタイルの継承は一つ間違えば野暮ったくなり客にその本質が伝わりにくい側面もある。ただ食材の見極めや仕事の丁寧さを見る限りその心配は無用と推察される。

総じて言えば流行のフレンチにありがちな示唆にとんだいけてるスタイルではない。たとえば普通の飾り気のないムースが口に入れたとたん無限大に味が開花するような仕事をされる。どこにもあるようでどこにもない。。わかる人が見れば大感激。

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まずはシャンパンで乾杯。店内は明るいベージュのフローリングと木を効果的に配した温もりのあるクラッシックモダン。座席はゆったりと配されたカウンター8席のみ。広いピカピカのステンレスのオープンキッチンでシェフが一人で調理とサービスをされる。流行のスチームコンベクションなどはなくすべて直火仕様。

コースはおまかせの5000円のものとアラカルト。初めて訪問される方はデザートに食後の飲み物まで付いたおまかせコースがおすすめ。

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アミューズはコートドールのスペシャリティの「赤ピーマンのムース」今回の訪問もこれが一番の楽しみ。

田村シェフはコートドールにいたときこの料理を嫌という程、作り続けておられたのでかなり安定した仕上がり。見た目もかなり美しい。スプーンで食すと赤ピーマンのねっとりした食感と素材独特のクセとトマトのクーリーの酸味などが見事に調和。何十年前かわからないがこの料理が出来たときはフランス料理界が騒然となったと聞く。まさに伝説級のスペシャリテである。

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オマール海老のムースも一見普通のどこにでもあるような感じなんだけど食すとオマールエビの濃厚な香りと風味が口の中いっぱいに広がる。口の中がすべてオマール海老になる感じ。アフターに鼻から抜ける香り(アロマ)がまさに往年のフランス料理って感じ。しかも上品な仕上がりはさすが。私のような甲殻類ラバーは必食の逸品。

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ラ スール カデット ブルゴーニュ シャルドネ 2010はかなり手頃な値付け。柑橘系のような香りに程よい酸味でフレッシュな味わい。

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次にコートドールのスペシャリティというか今やシグニチャー、アイデンティティーとなっている「エイのムニエル 焦がしバターソース 」。

皮付きのエイの身は繊維毎に解れてゼラチン質が多いためかとろけるような甘味としっかりとした食感が感じられ、淡白なんだけど噛めば噛むほど溢れるような旨味が楽しめる。

最近見かけなくなった焦がしバターの香ばしさとビネガーとケッパーの酸味がパンチのあるエイのジューシーな白身の魅力倍増させる。焦がしバターもギトギトになりがちだけどそこはプロのテクニックが生きる。

他のフレンチでは味わえない軟骨のコリコリ感と身質のシットリ感、エッジの効いた塩の効かせ加減も往年のフレンチらしくてワインを誘う。私の友人でコートドールのこのスペシャリテが日本で一番旨い魚料理と言う方も多い。上質なエイは食材の安定的な仕入れも難しく現在は北海道から直送してもらっているらしい。

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ここで赤ワイン登場。果実実が深くて風味の良い手頃なものをセレクション頂く。

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メインはギラッと光るソースが特徴の牛ホホ肉の赤ワイン煮込み 。上質の肉はかなり柔らかくて、口の中でとろけていく。ソースも旨味とコクが良くてワインにドンピシャ。咀嚼しながらワインを頂くと気絶しそうなくらい旨い。付け合わせの人参のピューレも風味が濃くて香り良いのに驚く。

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デザートのブリュレは赤玉を使用。バニラの香りも効いてて滑らかで濃い食味。普段食べつけないので他店に比べてどうということはわからないけどしっかりしたデザートという印象。

すべての仕事をシェフ一人でされるので少し時間はかかるけど親しい友人と話をしながらワインと共に食事をするにはとてもいい。とてもいい店です。。

大阪市北区西天満4-1-8
TEL 06-6312-1777
営業時間 18時~23時
定休日 日曜日


カテゴリー 梅田/JR大阪, 北浜, 西天満, 淀屋橋, フレンチ |