カテゴリー:寿司

喜与すし【大阪市 扇町/天満】

天満駅周辺は大衆寿司店も激戦区。いつも長蛇の行列の「春駒」「すし政」「奴寿司」などハイコスパ店が密集する。しかしながら地元の方は20年続く表記の店を高く支持しているということをよく聞く。

寒の戻りを感じる夜に日本酒を頂きに地元の友人と訪問する。カウンタ−8席で寡黙なご主人が一人で切り盛り。寿司は玉子・鰯・蛸が2貫120円から。その他のものは240円と340円という3ラインの判りやすい価格設定。

一人客も多く、見るからに地元客か近くの会社帰りの方という感じの客層。

赤ナマコは注文が通ってから捌く。。シンプルなものだけど白鹿の熱燗と相性バッチリ。

タイラギ貝の塩焼きは普通に美味しい。ご主人の仕事の速さにびっくり。早送りのビデオを見ているようでつい興味深く観察してしまう。

友人が注文したシーズン最後の酢牡蠣。私は仕事に支障があるので遠慮する。

旬の赤貝の造りは肝も湯がいて添えてくれる。丁寧な仕事ぶりに感心する。コリコリで特有の香りも高く味わいも深くて大満足。

蛸をアテで所望すると湯がき立てを出していただいた。美味しくないわけがない・・・

タラの白子も湯がき立て・・・日本酒との相性が良過ぎて最後まで寿司を食べずに店を出る。2人で熱燗6合くらい飲んで支払は6000円という驚愕のコスパでした。。ここは秘密にしたかった・・・・

大阪市北区天神橋5-3-13
06-6354-2189
営業時間 17:00~22:30(日・祝は昼から営業)
定休日 木曜日

喜与すし寿司 / 天神橋筋六丁目駅天満駅扇町駅

夜総合点★★★☆☆ 3.0

大阪市 扇町/天満 寿司

すし処 広川【大阪市 京橋】

いずみホールでクラッシックコンサートを見たあと表記のミシュラン店を訪問。

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こちらは京橋で数少ない高級寿司店の一つ。駅から続く商店街の端の路地を入ったビルの2階。入れ替え2部制で8時半に伺ったところカウンタ−の端の1番席に案内いただく。白木のシュッとしたカウンタ−に20代中国人カップルと30代デートカップルが同席する。

最初に瓶ビールを頂いて食事はお任せでどんどん出していただく。

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食事の扉はお造りから。脂がのりまくった鯛のシルキーな舌触りに脳が過敏に反応する。鯛の身が甘く感じたのは久しぶり。蛸もかなり上質。軽く炙って供される巨大な鳥貝は泉州産。「身は大きいんだけど厚みが足らない」とご主人の弁。

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柔らかく炊かれたタコ、ナマコのみぞれ酢、のどぐろの塩焼きに自家製唐墨をまぶしたもの、綺麗な器に入った海鼠腸とそら豆の茶碗蒸しと続く。どれも素材の良さが際立つものばかり。海鼠腸入りの茶碗蒸しは初めて頂いた。当然のことながら日本酒をお願いしてマリアージュを楽しむ。

お酒は自分で冷蔵庫を開けて自分で選ばせていただいた。この日は辛すぎない黒龍を所望する。日本酒以外でもシャンパンやモンラッシェやムルソーなどフランス産の高級辛口ワインも取り揃えられている。かなり迷ったが一人でフルボトルを頂くと酔っぱらうので次回の楽しみにする。

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細かく目を入れた剣先烏賊には叩いた白胡麻が載せられる。北海道産の甘エビは新鮮でコリコリねっとり。軽く昆布締めした三つ編みサヨリは旨味が凝縮。釣りの鯵もワンランク上の美味しさ。一つずつ丁寧に説明していただく。温厚そうなご主人の人柄が寿司にも表れる。

中国人カップルには接遇担当の奥さんが一生懸命に笑顔でもてなしをする。魚の図鑑やスマホの翻訳機能を使って説明する。そんな温かい姿を見ながら頂く寿司が不味いわけがない。

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大粒の赤貝とヒモを胡瓜と巻き込んだもの。1枚漬けのコハダの〆具合に感動する。苦手なマグロの代わりに白子と卵がパンパンに入ったシャコを温めてから出していただく。

この店には高級寿司屋にありがちな妙な緊張感は感じない。腰の低いご主人をはじめとするスタッフの方々の優しい気持ちが店のいい空気を醸成する。

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笹に載せられて蒸し焼きにして仕上げる蒸し穴子。トロ巻の代わりに特別に出していただいた長崎の黒雲丹とイクラの巻もの。追加で注文した好物の海老は熊本産の天然ものでレアに湯がかれて提供。〆の玉子は貝と海老のすり身入りとのこと。

ビールとお酒2合と追加の海老を頂いて15000円。新地やミナミの約半額・・・握りだけのコースならもう少し安い。。ファンが多いので予約は早い目に。。平日の遅い時間がおすすめ。
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帰りは商店街の老舗スナックで昔のべっぴんホステスさんに接待されてさらに気分があがる。

大阪市都島区東野田町3丁目7番17
06-6357-2098 日曜日、祝日の月曜休み
18;00~23:30

すし処 広川寿司 / 京橋駅鴫野駅大阪ビジネスパーク駅

夜総合点★★★☆☆ 3.5

大阪市 京橋 寿司

炭火鮨 肴【大阪市 天神橋筋六丁目】

天神橋筋6丁目の交差点を北東に進み加納病院の前の路地を東に入って小さな空き地を抜けた住宅街の長屋をリノベーションした表記の完全予約紹介制の寿司店を友人と訪問。猫も通らないような場所にビックリ。

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重たい木の扉を開けると京都の料理屋さんのような内装。靴を脱いでお店に入ると掘りごたつのカウンタ席が見える。一番奥のご主人の前の席にご案内いただく。カウンタ−はL字型に6席のみ。この日は貸し切りでゆっくりと四方山な話をしながらいただく。

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個人的に苦手なマグロを省いていただきお任せのコースを所望する。ビールはプレミアムモルツ。スガワラのグラスが美しい。座付きは骨董の蕎麦猪口に入った温かい海苔餡掛け茶碗蒸し。中身は忘れたけどかなり美味しかった。

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前菜がとろ湯葉、自家製剣先烏賊の塩辛、ネットリとした食感が特徴の味噌漬けにしたアンキモはクリームチーズと葱が添えられる。自家製唐墨大根と畳鰯を素揚げにしたもの。お酒の肴のようなものばかりなので日本酒を所望する。

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お酒は秋田の「まんさくの花」と「山形正宗」。両方ともすっきりとした味わいでこの時期に東北で咲く「マンサク」の可憐な黄色い花に思いを馳せながらいただく。

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続いてお造り。熟成させて皮目を炙った鯛にはポン酢に出汁を合わせたジュレをかけたもの。剣先烏賊に海苔をまいて鳴門巻にしたものは片方には雲丹が載せられる。脂がのりまくった金沢の天然ブリ。和歌山産のウチワ海老は身がプリプリで驚くほど美味しい。それをレアに炙ったものは甘さが際立って感動。

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続いて小さなクエ鍋登場。魚体は小さなものだったけどいい身には脂がのっていてお酒がどんどんすすむ佳品。琵琶湖ホテルで修行をされたご主人といろいろな話をしながら美味しい時間を過ごす。食事時間は普通で2時間半、グループで来店すると平均3時間コースになると仰っていた。

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桜のチップを燻してノドグロの握りに燻煙をかける。ガラスの器で蓋をして約1分。ノドグロの脂と燻製香のバランスが面白い。それに負けないようにシャリには赤酢が使用される。日本酒以外にも高級シャンパンがたくさん揃えられていて価格も良心的。

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このあとは握りやアテがどんどん供される。握りはネタに合わせて赤酢と普通のすし酢の2種類のシャリを使い分ける。軽く炙られた脂ののった締め鯖、富山産の白海老はネットリした食感。軽く炙られた赤貝のひも、独特の香りもいい赤貝の身。ビジュアルが美しいイクラと肝を挟んで薄造りを何層にも重ねたカワハギなどどれもひと手間加えてより美味しく提供。

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米沢牛のミスジ部分を炙ったものは思ったよりも脂っこくない。金目鯛の皮目だけをしっかり焼き上げたものは口に入れると香ばしい脂が口の中に迸る。続いてブリの腹身部分を大根おろしを巻いてバーナーで炙ったもの。大きくカットされた蒸し鮑には肝を潰して出汁で溶いたものが乗る。大きな鮑茸に隠れた和牛イチボ肉のステーキはにんにく味噌に漬け込まれた卵黄が載せられる。クエの握りにはポン酢を吉野葛で溶いたものでいただく。

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途中でもずく酢とかつら剥きにした胡瓜で紅ずわい蟹を巻き込んだ酢の物が提供されて口の中はすっきり。。

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網走産のキンキの握りは骨で取ったスープと一緒に供される。北海道のバフンウニは小鉢に入れられて炭塩と一緒に。白魚のかき揚げとふわふわに仕上げられた煮穴子、海老と白身魚のすり身が入った玉子で料理は終了。途中でウチワ海老の殻を使ったみそ汁も秀逸でした。

厳選されたお酒と約30種類提供されるすべての料理がおいしくて腹パン状態。

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最後のやわやわの自家製わらび餅も他店にはない美味しさ。いい値段でしたが内容を考えると大満足。外国人を連れてきたら絶対に喜ぶと思う。5人以上で貸し切り可なので仲間でワイン会とかしても楽しいと思うな。。

大阪市北区国分寺2-3-13
06-6809-6678
17:00~23:00

*ホマキ(堀北真希)引退だな・・・幸せになってほしいな。。
大阪市 天神橋筋六丁目 寿司