カテゴリー:和食

ホテルロイヤルクラッシック大阪【大阪市 難波】

難波にある旧歌舞伎座の跡地にある表記のホテルにて、私が50年くらい仕事でお世話になっている、こちらのホテルのオーナーでもある方の米寿のお祝いに招待いただき相伴する。2フロアを使用した1500人くらいの会食なんだけど、現在こちらのホテルが提供する最高の内容の料理と聞きおよぶ。

前菜は本人の出身地に因んだ「湖東のせせらぎ」をテーマにしたもの。
ガラスの皿に小鮎の白扇揚げ、網鬼灯にはトマトのコンソメ煮、竹茗荷、流れ木牛蒡、生落花生など和洋食に捉われない内容。

続いてのお造りは「夏果つる実りの大地 貢納の鮮味」というテーマで氷細工の器に盛り込まれた淡路島の「赤雲丹」と丸芋のとろろ、「車海老水仙」、「真鯵のなめろう」、「アオリイカ」、飾り細工をした白瓜には「本鮪」と皮目を炙った「太刀魚」、「イサキ」の豪華絢爛な7種盛り。あしらえも白だつ、無花果の黄身酢和え、瀬戸内レモンと透明醤油のグラニテ、南瓜のけんなどが添えられる。

「懐かしむ白花」
かなり上質な「ふかひれと国産鮑」底には蕎麦米の煮返し。天盛りにサマートリュフ。

「水面の秋風」
子羊のモダンチャイナ仕立て陳醸30年の紹興酒が黒砂糖とともに一献添えられる

「五島灘の漁火」
うちわ海老の黄身煮、賀茂茄子の翡翠煮、彩万願寺唐辛子、ミニオクラ

食事は「風炉の手前」
水出しの宇治玉露の冷やし茶漬け仕立て。鰻の白焼きとイクラのもち麦ご飯。

水菓子は木苺とマンダリンオレンジとキャラメルのハーモニー、宮崎産のマンゴー。このレベルの料理を大量調理できる技術にびっくり。とても勉強になりました。。

ホテルロイヤルクラシック大阪その他 / 大阪難波駅なんば駅(大阪メトロ)難波駅(南海)

夜総合点★★★☆☆ 3.5

大阪市 難波 その他料理レストラン和食

割烹とんぼ 8月【大阪市 谷町六丁目】

上町通りの上町2丁目の交差点北東にある表記の割烹料理店をランチタイムに訪問。こちらは創業180年のなにわ料理の老舗店で現在の場所でも既に50年くらいになると以前聞いたことがある。30年くらい前にはこの店で食事ができるようになれば1人前と人によく言われた記憶がある。当時店を仕切っておられた年配の奥さんは今はもういない。

店に入るといきなり厨房が見える。その横を通って個室仕様になったそれぞれの客席(椅子席や掘りごたつ席など10室くらいあったような気がする)に案内いただく。個室に入るまでは昭和の頃の路地に迷い込んだ既視感を覚える。

こちらのランチメニューの名物は15年前くらいから始まった大きな海老を使用した天丼1450円。そのほかにもマグロ漬け丼や鰹漬け丼、うなぎ定食、天ぷら定食やミニ懐石などもある。

それぞれの部屋には銅鑼や太鼓、鐘や鈴など異なった鳴り物が置いてあり、店の方を呼ぶときに鳴らすルールとなっていて、店のスタッフさんはそれぞれの音色を聞き分けて客の元に行くようになっている。。

しばらくして着丼。丼の中にそそり立つ大きな海老が2本と大葉と海苔のシンプルな構成。海老天は「巻き揚げ」で揚げられていて細かいサクサクの衣がとても香ばしい。海老は食べ応えのある大きなシータイガーを使用。プリプリの食感と海老の旨味がなんとも言えない美味しさを醸し出す。濃すぎない上品な関西風のタレも口によく合う。すぐ隣にコインパーキングあり。。昼からいいご馳走をいただきました。

大阪市中央区上町1丁目26-13

大阪市 谷町六丁目 和食

ひろせ 8月【大阪市 心斎橋/四ツ橋】

東心斎橋の表記の和食店を訪問。数年来ずっと毎月欠かさず定期訪問している私が大阪の和食店では一番美味しいと思うお店。

心斎橋駅から徒歩7分の畳屋町の雑居ビルの1階にお店は位置する。白い暖簾が目印で店内はカウンター6席とテーブル席2卓のみの10坪サイズの小体なお店。メニューはコース料理12000円のみだけど界隈の相場で言えば18000円くらいの価値とお得感のある内容で紹介した友人は皆ファンになる。

店主の廣瀬氏は西心斎橋のミシュラン店「ゆうの」で修行され、「喜川」系譜のなにわ料理の「喰い味」重視のいい仕事をされる。食材に対する探究心とこだわりもかなり深く、毎回新しい発見をすることができる。その選び抜いた食材を素材感を活かしながら丁寧にかつ細やかに佳品へと昇華させる技術は突出したものがある。

最初に麦焼酎のソーダー割りにすだちスライスを5枚入れていただき乾杯する。料理の扉はたっぷりの毛蟹と塩茹でした車海老、アボガド、巨峰を白和えにしたもの。タスマニアマスタードが天盛りにされる。それぞれの食材を白和えがうまく繋いでいてインパクトと美味しさを兼ね備えたボクシングに例えると試合開始直後にカウンターパンチが入るような逸品。

鮑の酒蒸しも圧巻の迫力。火入れはいつもながら完璧。あしらえに茄子と加賀野菜の金時草。そこに旨味抜群の鯛味噌が掛けられる。大胆かつ丁寧な仕事が光る一品。

刺身には純米の日本酒を合わせる。ガラスの器には皮目を炙った鱧、梅肉を添えた真蛸、昆布締めの鱚には大葉が射込まれる。メイチ鯛、旬の石陰貝とその肝のぬた和え、鯵の美味しいものばかりを集めた7種類盛りは圧巻である。

煮物椀は夏の平椀に琵琶湖産の「鮎の炭火焼」と白だつ、濃厚な味わいの玉蜀黍豆腐、名残の蓴菜が盛り込まれる。いつもながら出汁の美味しさは特級品。

2キロサイズの真魚鰹を炭火で丁寧に火入れ。北海道の塩水雲丹と卵黄を合わせたソースで供される。鰹の酒盗を少し入れて旨味とコクを出しているのはさすが。素材の良さもさながら食材同士の出会いのセレクションが素晴らしい。

ここでご主人おすすめの赤のワインを所望する。和食に合う赤ワインはかなり限定されるがこちらのお店ではワインを開ける客が多いと聞く。

肉料理は時間をかけて休ませながら火入れしたランプ肉と夏野菜を使った和風のラタトゥーユ。ラタトゥーユは醤油とカレーの風味と丸みのある味付けで完全に日本料理の副菜になっている事にびっくり。

ボトルワインが少し残っているのを見てチーズ盛り合わせが黙って供される。心遣いに感動・・・

食事は甘々の玉蜀黍ご飯。。

デセールは杏仁豆腐とスモモの煮物にパッションフルーツのソースをかけたもの。。スッキリさっぱりでいい口直しになる。

この日も好みの日本酒とワインを美味しくいただきました。ごちそうさまでした。。小さいお店なので予約必須です。初めての訪問は「ペロペロ」を見たとお伝えください。

過去のひろせはこちら

大阪市中央区東心斎橋2-8-23イケダ会館1F
06-7713-0543
17:00~翌0:00

大阪市 心斎橋/四ツ橋 和食