和食

つる由 水乃江 下御門店

奈良の表記の和食店をランチタイムに訪問。近鉄奈良駅から「もちいど」のセンター街を南下して下御門商店街の郵便局の隣。日本料理店のミシュラン店「つる由」さんの支店で宴席向けの貸切が出来るお店。

食材や献立は「つる由」と全く同じと言っておられた。

水を打った踏み石を抜けると玄関があり着物姿の女性スタッフさんがお出迎え。この日は地酒も含むフリードリンク込み11000円のコースを所望。

先付は的鯛の昆布〆からスタート。しっかり昆布の味が染み込んでかなり美味しい。炒り酒で供されるのもつる由ならでは。

続いて葛粉と鱈白子を使った白子豆腐。底には胡麻クリームが忍ばされていてとても円やかな味わい。

柿を使った白和え。。さっぱりした塩梅でお酒が進みまくる。

蛸の柔らか煮は安定の美味しさ。器も京焼や作家物を中心にセンスのいいものばかり。

大振りの煮物椀はふわふわに仕上げた真薯と白舞茸。。出汁の淡味に感動。。かなりいい昆布を使用していると推察。

筒茶碗に盛り付けられた刺身は天然鯛、剣先烏賊、甘海老。。

口直しの海蘊もさっぱりした味わい。

旬の真魚鰹の幽庵焼き。。全ての料理のポーションは小さめだけど品数が多いのでお酒が進みまくる。。

茄子と海老芋の炊き合わせ。。しんみりとしたいい味付け。。

クエの酒蒸しはチリ酢にて供される。。

蓮根まんじゅうは最近は居酒屋を始めいろんなところで提供されているけど本来は加賀料理。こちらのものはさっぱりと仕上げられている。

かなり大きなクエの頭を焼き込んだもののプレゼンテーション。

目玉がご馳走。。

クエの頭の身を使った炊き込みご飯。。香ばしく、いい出汁も出てとても美味しい。帰りに残ったご飯を土産にしていただく。。

水羊羹と薄茶でフィニッシュ。どの料理も手を抜かず茶味溢れたものばかり。スタッフさんの接遇も稀に見る丁寧且つフレンドリーな感じ。。さすがの名店と敬服致しました。

奈良県奈良市下御門町35


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ひろせ 11月

東心斎橋の表記の店を半年ぶりに訪問。コロナによる時短営業前は毎月通っていたお気に入りの和食店。畳屋町の雑居ビルの1階に位置する。店主の広瀬氏は西心斎橋のミシュラン店「ゆうの」で修行。オーソドックスな喰い味を重視した日本料理をベースにしながらも所々に新しい感性を感じさせる仕事ぶりが魅力。炭火を使った焼肴は火入れの妙を含め特に秀逸。

店内はカウンター6席とテーブル席が2つ。ご主人の手元が見えるライブ感のあるカウンター席がオススメ。

広瀬氏はソムリエの資格も持っているのでワインや日本酒の造詣も深く好みを告げるとドンピシャなものが出てくる。料理は月替わりのお任せコース11000円のみ。他店でいただくと2万以上はする内容でコスパも素晴らしい。

先付は鮑の酒蒸しと菊菜と柿の白和え。。鮑の美味しさに最初からカウンターパンチを受ける。

続いて茨城県筑波のプレミアム栗を白扇揚げと銀杏を素揚げに唐墨を掛けた秋満載の逸品。

活鮮はクエ、紋甲烏賊、天然ブリ、皮目を炙ったカマスと鰆がシンプルに盛り付けられる。どれも文句なしの美味しさ。

酢肴は肝を絡めたカワハギと湯がきたての雲子をさっぱりしたおろしポン酢にて供される。。

お酒はみむろ杉と長珍の純米無ろ過。。異なったタイプのものを飲み比べ。。お酒の値付けもとても優しい。

松茸とクエと鴨の土瓶蒸し。。魚の脂と相まって出汁の塩梅がとてもいい。。

火入れが完璧な鰆の炭火焼。卵黄に鰹の酒盗を合わせてコクを出したもの。こういったシンプルな料理がどこよりも美味しい。

薄く油を纏った和牛イチボ肉の味噌幽庵焼き。焼き茄子のピューレ、白髪葱と一緒にいただく。あしらえは福井産の小芋の唐揚げ。

食事は松茸ご飯。お供は自家製唐墨と新物のいくら。

デセールは今が旬のラフランスとさつま芋プリン。。どれも文句なしの美味しさ。。派手さやパフォーマンスはないけど心斎橋の和食の名店です。

過去のひろせはこちら

大阪市中央区東心斎橋2-8-23イケダ会館1F
06-7713-0543
17:00~翌0:00

 


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米増 11月

福島にある表記の和食店を友人と訪問。福島駅から北に徒歩8分の場所に位置する。本湖月出身のご主人の茶味溢れる献立や食材を吟味しながらその素材感を活かした端正な仕事に惹かれてほぼ毎月通っている。ミシュランも獲得し益々予約が取れない店となっている。(現在は8ヶ月先まで満席)この日も半年前に予約した14時スタートの席でいただく。

ご主人の他に調理師の方が3名、接遇は着物姿の奥さんが担当される。カウンター越しに料理の説明や世間話など分け隔てないホスピタリティーにあふれた空気感も魅力の一つ。

料理写真は掲載不可なので忘備録として献立のみ記す。

 

座付・先付 熊本産新銀杏の温かい擦り流し 梅干しで味をつけたなめ茸一つ
凌ぎ 明石産鯖寿司 半切れは胡麻 半切れは辛子を添えて 干し芋茎の酢漬け
煮物椀 京都鷹ヶ峰の小蕪と青味 振り柚子
造り 兵庫県江井ケ島産かわはぎ肝のせ 刻み白菜 紅葉おろしポン酢
   大間のマグロの赤身と大トロ(私は蒸し鮑)と明石産ハリ烏賊 塩水と醤油
温物 低温で湯がいた北海道白子ポン酢
焼肴 藁焼きにした明石産の鰆 鷹ヶ峰のルッコラ
酢肴 北海道噴火口のセコガニ 身と外子と内子(レア仕上げ)を別々の温度帯で火入れ
強肴 岡山県笹ヶ瀬川の天然スッポン 小鍋仕立て
食事 白飯 北海道標津産自家製いくらと宇和島産カマスのでんぶ添え
果物 奈良産柿 長野県信濃町の焼き林檎のソルベ
甘味 熊本県山鹿産の栗を使った自家製金団と抹茶

緩急のある献立の全てに素材感があり最後の甘味まで隙のない仕事で毎回大満足。。カウンターに並ぶ客は全員女性で「美味しい」を繰り返しておられた。

今年で創業5年とのこと。今や大阪を代表する和食店となっておられることに敬服する。

過去の米増はこちら

大阪市北区大淀南1-9-16


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