和食

千ひろ 祇園

友人に招待いただき京都にミニトリップ。お気に入りの割烹千ひろ。 祇園の商店街からすこし入った京都らしい構えのお店は、一階にカウンター八席。 しみひとつない白木のカウンターは毎日毎日、手を抜かず隅々まできちんと磨いていることに驚く。 そうでなければこの美しさは保てないであろう。店内は無駄な装飾は一切なく清潔、清廉そのもので凛とした空気が店内に満ちている。能舞台を思わせる。ご主人の「まいどおーきに」というあいさつの後早速スタート 先付けはガラスの器に入ったもので海老にアナゴにオクラにみょうがその他いろいろ炊き合わせたものに出汁をゼリーにしたもの。。美味しくて美しすぎて怖いくらい。。 sakiduke.JPG 続いての酒肴5種類はまず茶豆を炊いたもの。しっかりと炊きこんでいるらしく指示どうりにスプーンで口いっぱいに頬張る。。 独特の癖も少なく茶豆の香りが儚く立ち、薄皮はすべて剥いてあるので口の中でほどける。 このふんわりとした舌触りと口のなかでのほどけ感はさすがプロ。隣の大きな鱧の肝の煮付け、さんまの生姜煮は両方ともしっかり味はつけられているが限りなくはかない素材の味が前に立っている。生姜の味はしなくて香りだけが立ち上る。その向こうは鱧の子を塩をしたもの。黄金色に輝く細かな粒の集合体。生なんだけど全く臭みもない。。。最初は何を食べているか全くわかんなかった。。「これ実は鱧の子なんですよ」とご主人ニヤリとして説明。微細な粒は塩味と酒の香り。。日本酒に切り替えてこの肴をひたすら堪能する。その横が万願寺トウガラシと松茸の軸の和えもの。。 zennsai3.JPG この酒肴全部が本当にうまいと言ってたらすかさず刺身の登場。。あまりに旨そうだったので写真を最初に取り忘れる。。大きく失念。 白アマダイのお腹のところを5切れ。特別に入荷したらしい。それに叩いた山の芋を添えてわさび醤油かこの店独特の塩昆布でいただく。。かなり大きなサイズだろうかすごい脂の乗りで生まれて初めてこんなアマダイをいただく。 ひたすら白身なのに口の中でとろける。。塩昆布がその脂を中和。。山芋もねっとりさっぱりすっきりでなんともすごいマリアージュ。。。 sasim3i.JPG ほんで調理場の裏からずーと「とんとんとんとん」と包丁の音が5分ほど鳴り響き出てきたものがアンティークのバカラの器に入った「鯵の叩きなめろう風」徳島のめっくり鯵というもので脂の乗りが素晴らしい。生姜、ミョウガ、ねぎと合わせてなんとも言えない風味。 aji3.JPG メインイベントの煮物椀はざくろの蒔絵のお椀に松茸と鱧。。。吉兆グループの鰹が効きまくったグルタミン酸攻撃的な出汁と対局の泉の水をいただいているようなはかなさを感じる加減はご主人がお客に出すまで何度も調整。。このだしを頂きに今日はやって来たというとご主人大喜び。。個人的には日本で一番うまい煮物椀だと思う。 松茸ももちろん国産。。大きな口でかぶりついて脂の乗り切った鱧とともにいただくと本当に目が落ちそうになった。。。 nimono3.JPG 続いて出た焼きものは琵琶湖のマスで名前は忘れたけど希少なものらしい。これもアホほど脂がのって 見た目の鮭のような感じとは全く味が違う。メタボはどこの世界でもいること実感。付け合わせのプルーんの梅酒漬けもおみごと yakimono3.JPG 豆腐に湯葉をかけたものなんだけど大豆のたれのようであっさりしているんだけど濃厚って感じ。。 これまた日本酒が進む・・・ toufu3.JPG 松茸のフライが登場最初は椎茸かと思う大きさだが。。天ぷらよりフライのほうがおいしいのね。。多分 がぶりとほおばると松茸のエキスがドバー。。まさにこんな感じ。。付け合わせのトウモロコシの天ぷらも甘アマ。。。 tennpura3.JPG お約束の鮎は琵琶湖産で最近巷の料理屋ではやりの真っ黒焦げに焼いたものではなく しっかりと遠い火で丁寧に焼かれたもの。もちろん頭からがぶりといただく。お皿は笹の染付がしてありこの料理のためだけの皿であることがわかる・・・ ayu3.JPG 続いていきなり焼きナスが出てくる。家庭料理のようだがまず姿が違う。粒の残ったごまだれも秀逸。このような普通な料理も格段にうまい。夏の間はいつも出てくるらしい。多分焼き方が繊細で皮の取り方に旨さの秘訣があるとみた。 なす3.JPG 食事はアユご飯と冷汁。。。丁寧に小骨も取られた鮎は風味満点 昼にどんぶりいっぱいこの御飯をいただきたいと思った。。 shokuji3.JPG デザートはお約束のフルーツジュース。オレンジとリンゴのミックスらしい。。 これもスーと食道から胃に流れる。。 deza-to3.JPG 京都らしく洗練されたたおやかな料理にいつも感動する。静かな空間に時間がゆっくりと流れる。 素直に慎重に出てくる料理を凝視しないと見失うほどの、清廉さ・はかなさをも感じられ、カウンターをはさんで会話もしながら楽しくいただくことができるしかし料理を出すタイミングや加減はとてつもなく繊細で価格以上の価値は間違いなくある。 ちょっとした酒肴や炊き合わせたものもとびきり美味しく、あまり手をかけずそのまま出される。奇をてらったところは微塵もなく、素材とその素材に対するほんの少しの足し算で成り立っている。いや究極の引き算で成り立っている料理かもしれない。限りなくシンプルに華美な盛りつけや調理を排除した洗練という言葉がピタリと当てはまる内容。ここは満足感だけではなく心もいやしてくれる料理店。。 帰りは店主が表まで見送ってくれる。有名店に胡坐をかかずこれぞ一流を感じて帰阪する。。 「割烹 千ひろ」 京都市東山区祇園町北側279-8 電話:075-561-6790 定休日:日曜日 営業時間:12:00~13:00 18:00~20:30

割烹 千ひろ割烹・小料理 / 祇園四条駅三条京阪駅三条駅


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両判や

今住之江で一番うまいと思う和食店 北加賀屋のパチンコ屋の裏にありながら店主の腕は超一流 イケメン店主の畑中氏のつくる料理は最高の食材をつかい細やかで見た目も麗しく「ほんまにうまいな~」とつい言ってしまう。器や茶道にも造詣が深く出汁を一口いただけば降参してしまう。 ほんで一人で切り盛りしているので勘定はは下町価格・・ つくり盛り合わせの主役は「ベラ」。磯臭いかなと思ったが全く・・・ こりこりして滋味深く包丁の冴えも抜群。この盛りつけはまさに料亭仕事・・・ tukuri.JPG 続いててんぷら盛り合わせは鱧やクルマエビ、野菜など食べ応え十分。普通のものがかなり美味しい。 tenmori.JPG はもの炙り焼きをいただいてきんきのカマ焼きをいただく。脂のりのりでばかうま。一瞬でなくなってしまう。 kamayaki.JPG 賀茂ナスのあげたもののうえに牛肉ステーキ 上には白髪ねぎとしょうゆベースのソース。 まず肉が違う。いちぼ肉でかみごたえがあり肉を食べてるぞとわかる。脂肪だらけの牛肉に辟易していたのでかなり嬉しい。この肉だけ20枚くらい食べたかった。。 盛り付けも素晴らしい。この人ホントに天才。一度行ってみて! kamonasuniku.JPG 四つ橋線北加賀屋駅4番出口徒歩3分。 6681-5545 


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ひといき

西天満のアメリカ領事館のうらにある和食とおでんの店 カウンター席とテーブル2つの小さな店だがおでんの鍋を見ただけでこの店の実力は一瞬にしてわかる 全く濁りのない出汁で炊かれたおでんはもう和食の炊き合わせのよう まずは定番の大根・・・ daikon.JPG バリうま・・とにかく出汁がすばらしい 若いご主人はかなり研究熱心、何を食べてもかなり旨い。写真の鱧チリは半分はボイル、半分は皮を炙っていただく。両方とも水に落として冷やさないために水っぽくなく、特に炙りははもの脂を感じることが出来。骨切りもかなり細かい。天才・・・・ hamo.jpg おでんは何を食べてもうまい お勧めのイカ団子はぷりぷりのもちもち いいものを使っていることよくわかる ikadango.JPG おでん以外の料理もワンランク上 工夫もあってちょっと一杯飲みながらいいものをという時に最適・・ 大阪市北区西天満2-10-9 宝ビル1階 定休日 土曜日・日曜日

ひといきおでん / 大江橋駅なにわ橋駅東梅田駅


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