カテゴリー:和食

旬膳甜酒 創庵【大阪市 難波】

宗右衛門町の表記のミシュラン3年連続☆の和食店を訪問。三津寺筋の雑居ビルの2階。カウンタ−6席と小上がり4席の小さなお店。料理はコースでお任せ6480円のみ。坊主頭のご主人はかなり強面。

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最初に生ビールをいただく。座付きは徳島県の阿波尾鶏の入った茶碗蒸し。有馬山椒がしっかりと効いている。寒い時期には嬉しい。

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まなと柿と椎茸のお浸し。甘くて柔らかいまなの上には煎ったクルミが載せられる。どおってことのない料理だけど出汁が抜群に美味しい。

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お椀はずわい蟹の糝薯。鴬菜と柚子の吸い口。この出汁もビックリするくらいの口に合う加減。塩分は限りなく低い。上質は昆布とマグロ節を使われていると推測する。京都のお店でこれくらいの塩梅で出す店は数件知っているが大阪ではほとんどない。しっかりと味がついた糝薯の中にはずわい蟹の身がぎっしり入る。

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飲み物はビールも焼酎もあるけどお薦めは日本酒との事。すべて160ml売り。最初に群馬県の巌の純米吟醸から。ふくよかで味に幅のある無濾過タイプ。鳥取県の鷹勇の純米吟醸原酒はあらばしりのあとに絞られる中汲みのお酒。これもふくよかで旨口だけどキレもあって燗にしても美味しいと思われる日本酒らしいお酒。長野県の十六代九郎右衛門は甘い香りと優しい口当たりの純米酒。どれも料理と喧嘩をしない選ばれた食中酒。すべて安心価格・・

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天然鰤の造りは酒と水を半々にあわせたものを沸騰する寸前の温度に保ちながらそこで魚を洗うと言っておられた。身は程よく締まって旨味も凝縮しているような気がする。雪だるまの形をした辛み大根を付けてポン酢でいただく。切り方も厚みも完璧。これは最近食べたどの鰤よりもおいしいと思った。

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お酒と一緒にどうぞと言われて出てきた鯨の「さえずり(舌)」柔らかく、癖なく火入れされていてブラックペッパーの香りも相まってお酒が良くすすむ。女将さんの説明も丁寧で嬉しい。

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浪速伝統野菜の田辺大根と鰆の煮物。しっかり締まった大根はしんみりと味がつけられていて「ホント美味しいねえ」と言う言葉がつい口に出る。脂の乗りまくった鰆もやわやわで口の中でほどける炊きあがりに脱帽。とにかく出汁のクオリティーが突き抜けていい。

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富田林の西板持で取れる板持海老芋の揚げ物。一度炊き込んで味をつけて揚げられている。添えは姫金時人参。日本で一番美味しい海老芋と言われていると言っていた。調べると現在生産農家は5件くらい。ほとんどが京都に出荷しているらしい。法善寺の料理屋さんの「喜川」や「作一」等こちらの海老芋をで何度かいただいた事がある。シルキーでネットリとした食感で甘味も強くてホクホクしまくり。添えられた海老塩を付けて日本酒と一緒に食すと目眩がしそうになるくらい衝撃的な美味しさ。

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「この海老芋は美味しいねえ〜」と言っていたら女将さんが生のモノを持ってきてくれた。1kg以上ありそうな今まで見た海老芋の中で最大級のもの。海老芋は里芋と同じ種で手間ひまかけて栽培方法の工夫で海老芋にするというのは周知の事実。

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酢の物は磯ツブ貝と九条ネギ。この貝は北海道に行ったときに料理屋さんでよく出てくる。部位によって食感や味が異なるのが楽しい。

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お酒が少し残ったので肴を所望すると大根と鰊の麹付けを出していただいた。純米酒との相性はこれ以上ないくらいにいい。当たり前だけど土産物などでよくある鰊の麹付けのような保存料等の添加物の味は全くしない。麹の甘い香りが鼻腔をくすぐる。

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食事は蕪ご飯。何をいただいても上質です。来月も伺う予定。店内は禁煙でカード不可。月代わりのおまかせ料理のみ・・・でも充分お得です。

大阪市中央区宗右衛門町5-31
06-6213-1541
定休日:日曜・月曜の祝日

旬膳甜酒 創庵居酒屋 / 日本橋駅近鉄日本橋駅大阪難波駅

夜総合点★★★☆☆ 3.5

大阪市 難波 和食

魚路【大阪市 西天満】

前からお店の前を通っていて、ずっと気になっていた西田辺の表記の店を訪問。御堂筋線西田辺駅の南東角を東に向かって2つ目の細い路地を入ったところに位置する。小さな表札の掛かった古民家改装型の店舗。店頭にはその日のお薦めの料理が掲示されているが概ね高め。

京都によくある茶室仕様の屈んで入る引き戸を潜るとカウンタ−席と2階、3階には団体向きの座敷があると言っていた。

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突き出し代わりの河豚の皮をビールと一緒にいただく。座付きで500円らしい。これは特にどおってことはない。

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まずは造り盛りあわせ1200円を所望。北海道産ボタン海老、アンキモ、平目、真蛸、カンパチ、剣先烏賊、北海道産雲丹。これを2種類の醤油とポン酢でいただく。どこにでもあるような魚の盛り合わせなんだけど食材のクオリティーが高いのに驚く。目の前の若い料理長に聞くと「出来るだけ美味しく魚を食べてもらうために実験を毎日繰り返すんです」とのことアンキモは国産の材料で低温調理で蒸し焼きにするのでふわふわして臭みも全くない。水ダコのようなサイズのタコも低温調理で湯がいていると言っていた。とても謙虚で良い感じの受け答えをされるのに感心。

他店では全く修行をせずにすべて自分で勉強して作っていると言っておられた。目の前のマグロは色は褐色系なんだけど塩をして3日間水分を抜いて旨味を凝縮させていると言っていた。

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河豚の酒蒸し2500円もかなり美味しい。旨味が溶け出したスープと一緒にいただく趣向。

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日本酒も沢山揃う。この日はお薦めのものを順番にいただいた。ショーケースには網走のブランド北海キンキやのどくろ、金目鯛が並ぶ。それぞれ焼いたり炊いたりしていただいて1/2サイズで2800円から。気軽に注文出来る金額ではないけど美味しい魚の値段ってそんなものである。天然クエの煮付け8000円や鮑のバター焼き1200円〜など相対的に高め。「僕は良い魚だけを使いたいんですよ」というのが店主の弁。

魚だけではなくて和牛を使ったビフカツやサイコロステーキ(各2000円)などの肉料理も多数。野菜料理も豊富ですべて食材は一級品のモノばかり。

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百合根と銀杏のかき揚げで日本酒を楽しむ。アラカルト以外でも3000円からコース料理もあって予算内でおさめる事も出来るようである。

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店主と魚の話をしていたら自家製の唐墨を出していただいた。レアな仕上がりで塩分も抑えめ。

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最後は新潟の西洋梨のルレクチエをいただいて〆。上質な大人の時間を過ごす事が出来る西田辺では希有なお店。生の魚の美味しさは半端ないです・・・年明け再訪します。。

大阪市阿倍野区西田辺町1-2-4
06-7890-1777

大阪市 西天満 和食居酒屋

禅園 心斎橋店【大阪市 心斎橋/四ツ橋】

日航ホテル大阪のB2にあるホワイトアベニューの表記の日本料理店でランチをいただく。北新地に本格的な料理を提供する料亭がありその支店がこちらとハービス大阪にある。駅直結で利便性が良いのでたまに利用させていただく。夜は小鯛の土鍋ご飯が有名。

この日は松花堂弁当2000円を友人と打ち合わせを兼ねて相伴する。2016-12-16-12-13-09

最初に6切りになった箱が登場。柚子をのせた豆腐、鯛とマグロのお造り、芋やカボチャ、茄子の炊きあわせ、葱の入った出汁巻玉子と鰤を揚げ焼きにしたもの、鴨ロースや諸子、黒豆、生ハム等の入った口取り、帆立貝柱の酢の物などが端正に丁寧に調理されて盛りつけられる。

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揚げ物は蟹味噌の入ったクリームコロッケと海老の糝薯を蕪で挟んで揚げたもの。。特にどおってことないけどしっかりと手をかけた佳品。鮭の炊き込み御飯と黒豆付きの胡麻プリンの甘味でフィニッシュ。価格を考えると上質感もあり個室もあるので食事をしながらの商談等にはぴったりかと思いました。

大阪市 心斎橋/四ツ橋 和食