和食

えり市

滋賀県の守山にある創業100年を迎える老舗料理店。創業時は琵琶湖に釣りにくる客の休憩所だったと聞き及ぶ。名物は鯉の煮付けでそれを目当てに私のように他府県から客が押し寄せると聞く。新快速の停まる守山駅からタクシーで15分くらいの場所にある。ほぼ琵琶湖の近くの畑の真ん中に大きな館を構える。

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ビールで乾杯をして先付けは胡麻豆腐。蓴菜やイクラのようなものが添えられる。

【えり市】という店名は創業者の市太郎が昔からの琵琶湖の伝統漁法である「えり漁」の漁師だったことから、自分の名前と当時の自分の職業を合わせた事が由来とHPに掲載してあった。料理店のみならずこちらは琵琶湖にブラックバスを釣りにくる客のための宿泊施設も兼ね備えておられ、また屋形船ももっておられるので琵琶湖畔を遊覧しながら食事を楽しむことも出来る。

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お造りは琵琶鱒。サクラ鱒と中居さんは行っていたが多分琵琶湖産であろう。普段は養殖のノルウエーサーモンが生鮭の味の基準になっているのでこういったものをいただける機会はめったにない。淡水魚なので鮮度が落ちやすく産地でいただくのが一番。

よくある独特のサーモンの臭みは全くない。味にパンチはないが舌触りはしっとりしてミルキーで飲込んだあとに上品な天然の旨みが喉に広がる。癖はないのに脂分はしっかり感じる。淡水魚の臭みな全くない。目の前に琵琶湖の風景が広がり、加藤登紀子の琵琶湖周航の歌が頭に流れる。

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名物の鯉の煮付けは思っていたよりもしっかりと炊き込まれている。こちらも川魚特有の臭みは全くない。下処理が徹底されているのであろう。鯉料理は内臓に寄生虫がいたり粘膜部分に臭みがあったりと下処理がかなり面倒くさい。

この煮付けは地味な料理であるが私の口にとてもよく合う。味がしっかりと染み込んでいて日本酒が進みまくる。多分今までいただいた鯉の煮付けではナンバーワンと確信。これを目指して遠方から訪問する客の気持ちがよくわかる。

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鮎の塩焼きも琵琶湖産と言っていた。琵琶湖で食べる鮎というだけで美味しさ倍増。

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鮒寿司登場。かなり大きなサイズの子持ちなので、かなり高価なものであることは周知の事実。言わずと知れた滋賀県の名産品で琵琶湖の固有種のニゴロ鮒を用いた熟れ寿司。手間と時間をかけた日本が誇る珍味。乳酸菌やビタミン各種、カルシウムも豊富な健康食品。こちらのものは酒粕に付け直しているので発酵臭は控えめ。魚のタンパク質がアミノ酸に分解されているので旨みの塊のような感じ。よくブルーチーズのような匂いと表現される方がいるがもっと上品な香りだと私は思う。

卵のあるまん中あたりが一般的に喜ばれるが個人的には尾びれの近くの身の締まったところが好物。噛めば噛むほど旨味が出てくるのでやめられなくなる美味しさ。最近では独特の癖のための敬遠する方も多いと聞くが私は大好物で一皿ぺろりと食べ込んでしまう。純米酒と合わせるとかなりいいマリアージュを見せる。純米吟醸もいただきたかったがそれは次回の楽しみにする。

 

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稚鮎と小魚や豆海老の天ぷら。香ばしくてかなり美味しい。。

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〆は天然のスッポン鍋。しっかりと煮込まれたスッポンもスープもかなり上質で際限なく食べ続けることが出来る。この辺りになるとお酒が進みすぎて意識朦朧・・・ここまで日本酒が美味しいと思った食事は久しぶり。。次回は宿泊で再訪予定。

滋賀県守山市赤野井町1201
TEL 077-585-0012

料理旅館 えり市日本料理 / 草津)

夜総合点★★★☆☆ 3.5

和食 滋賀県

住吉大社吉祥殿【大阪市 住吉】 【大阪市 住吉公園】 【大阪市 住吉大社】

住吉大社に併設する結婚披露宴や宴会、会合に使用される表記の場所での会食。こちらは結婚式以外でも様々な会合に使え、駐車場も完備でロケーションもいいので月に1度はこちらで会食会に招かれる。私どもの会社の年次総会でも何度か利用させていただいた。超一流の料理人が作る食事は和食・洋食に限らず他の結婚式場と比べるとかなり上質で特に和食の評判は高い。サービス面もホテルサービスを超える暖かみのある接遇が評判で、さすが神社の結婚式場と誉める方が多いと聞き及ぶ。日本語の出来るフランス人の給仕もいらっしゃってムッシュとの会話もとても楽しい。この日は7000円の飲み放題つきのお任せコース。

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最初に2段の箱に入って供されたのは枝豆が中に入ったスフレ状の真薯に蟹餡をかけて揚げた占地と三度豆をあしらったもの。洋皿はしっかりと煮込まれた豚の角煮。青梗菜とトマトが添えられる。

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口取りは小松菜の浸しと茄子のはさみ揚げ、玉子チーズ、笹巻き麩、焼き魚、子芋、蛸旨煮、枝豆、さつま芋蜜煮、赤こんにゃくなど刺身は平目の胡麻醤油掛け。玉ねぎやエンダイブなどでサラダ仕立てとなっている。

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天ぷらは大きな海老と白身魚、舞茸、茄子、アスパラなど。

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茶碗蒸しは百合根、椎茸、銀杏、白身魚等。

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ご飯は生姜の効いたおこわに鮎を揚げたものが乗る。合わせ味噌の汁とともに供される。

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デザートは西瓜、びわ、オレンジチップ、ブルーベリーにゼリーをかけた涼しげなもの。お酒も充実していてお腹いっぱい。ごちそうさまでした。

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桃粋 6月【大阪市 難波】

気心の知れた友人とたまに訪問する法善寺にある居酒屋。法善寺の入り口近くのビルの2階で細い階段を上がって入店。客の年齢層も比較的高く上質な料理を比較的手頃な価格でいただけるのと早い時間からあいているのでとても使い勝手がいい。メニューも豊富で(この日はなんと150種)ほとんどのものが580円〜780円まで。この日はカウンタ−席を予約してビールで乾杯した後はお造り盛り合わせを所望。

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剣先烏賊、ネットリとした旨みと舌触りのある鯒の昆布締め、姫鮑、明石の蛸、鱧、鰯の紫蘇巻、生ホタテなどどれも季節感がある上質なものばかりでかなり嬉しい。居酒屋で供される刺身ではトップクラスと思われる。。

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活バイ貝煮付け580円も秀逸。濃い口醤油との相性がよくて身の甘味が引き出される。酒と塩で味つけした「酒蒸し」も好物。

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活穴子の塩焼き780円も皮の部分がジュワッと脂が染み出してうまい。価格以上の価値あり。厨房にはご主人含め3人。女性の若いスタッフの機敏な仕事ぶりにいつも見とれる。

端麗旨口緑川の純米酒は穴子の脂といい相性を見せる。

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河豚白子醤油焼980円は口の中に少し白子を残して日本酒を含むと何ともいえないマリアージュを醸し出す。究極食中酒と書かれた切れのある伯楽星との相性は抜群だった。

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徳島産の鮎塩焼き580円は養殖だけどしっかりと焼き込んでかなり美味しくし上がっている。天然鮎をすっかり焼き込んだものはよく丸かじりするがこのようにしっかりと肥えたものは骨を抜いて食す。

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骨を抜いたものを一口でいただくのが大好き。腸の苦みも尻尾の旨みも一緒くたんになってムシャムシャ食すことが出来る。原田の無濾過生原酒と一緒に食す。この酒はフレッシュ菜香りと力強い米の旨みも感じられながら酸が効いているので切れ味もいい。

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ホタテの殻に入った海鮮コロッケ680円はベシャメルソースの中にホタテや海老、いろんな魚や貝がたくさん入って上にかけられたソースにいいとても風味を感じる。

これは重厚で旨口の山廃天狗舞の山廃仕込と一緒にいただく。

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湯葉と山芋の山葵餡680円はまさに割烹の仕事。湯葉はパリパリで山芋はフワフワしてかなり美味しい・・餡の塩梅が完璧。時分時になるとお店はいつも満席。予約の問い合わせもひっきりなしに入る。居酒屋なので回転が悪いのはしょうがない・・・

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皮付きヤングコーン蒸し焼き580円は青臭く特にどおってことのない味。しかしこのような新芽のような野菜を食すと身体に活力が湧いてくる気がする。

この他にも肉・魚・野菜の料理がビックリするくらい揃っていてどれも食したくなるようなものばかり。喜川浅井さんや浅井東迎さんのような献立を約半額の価格で食せるお店といえば判りやすいかと思う。お店が小さいので予約は必須。

大阪市中央区難波1-6-4
営業時間 16:00~22:45
定休日 日曜・祝日
06-6211-1572

大阪市 難波 和食