カテゴリー:和食

ひろせ 9月【大阪市 心斎橋/四ツ橋】

毎月定期訪問している東心斎橋の畳屋町にある表記の和食店を訪問。8月は満席が続き予約できなかったので満を持して友人と入店。
雑居ビルの一階に位置するお店はカウンター6席と小上がりのテーブル2卓のみ。もちろんご主人の手元を見ながら食事ができるカウンターが特等席。ご主人のひろせ氏と配膳の女性の2人で切り盛り。

西心斎橋のミシュラン店「ゆうの」で修行されたご主人の素材重視の食い味のある仕事が口によく合う。特に刺身の盛り合わせはこれだけで十分と言って堪能される高齢の客も多いと聞き及ぶ。ご主人はソムリエの資格も持っておられるので赤ワインと肉料理を合わせる客も多い。煮物椀と赤ワインのマリアージュは最近の高級和食店のトレンドのよう。

料理は月替わりの16500円(税別)のみ。吟味された食材を炭火をうまく使ってテンポよく料理を提供される。

座付きはシャンパンとともに蒸した蝦夷鮑、北海道紫雲丹を蒸したもの、焼き茄子、菊花をずんだあえにしたもの。アクセントの松の実も香ばしい。この時期の蝦夷鮑も大きくて食べ応えあり。。

2品目はいつも揚げ物が供される。蟹身と玉蜀黍豆腐を巻いた春巻き仕立て。あしらえは新銀杏とすりおろした唐墨。かなり手間のかかる昔ながらの割烹仕事である。

続いてお酒を日本酒に切り替えて刺身を楽しむ。醤油漬けにした大きなボタンエビ、大ぶりにカットした皮目を炙った真魚鰹、生の北寄貝は身厚で粒マスタードソースでいただく。剣先いかと鮑の身と肝醤油のあえもの、大きなサイズの白甘鯛、ヒラメの昆布じめなど圧巻の8種盛り。和食のコースでこんな贅沢な刺身を出す店は大阪ではないと思う。

煮物椀は菊のお椀で供される。鰻の飛龍頭には牛蒡と生姜が入る。菊花仕立てでとても美しい。出汁はこっくりとした美味しさ。

身厚の白甘鯛の鱗焼きは皮目に油をかけながら時間をかけて炭火で焼き上げる。魚の下には焼いた蓮根が敷かれる。走りの松茸の餡と共にいただく。

肉料理は何度も火入れを繰り返して仕上げる和牛ランプ肉ステーキ。あしらえには万願寺とうがらしの焼き浸し、トリュフの入ったおから、いちじくの田楽など。全く隙のない一皿。

最後に鯵の薬味和えで日本酒を締める。

食事は炊き立て艶々の松茸ご飯。

デザートは梨とシャインマスカットと白胡麻プリン。。

この日のお酒はシャンパンと純米原酒をいただきました。仕事は限りなく丁寧で、毎回食べたいものが提供いただける内容に今回も大満足。ごちそうさまでした。。

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大阪市中央区東心斎橋2-8-23イケダ会館1F
06-7713-0543
17:00~翌0:00

大阪市 心斎橋/四ツ橋 和食

珊瑚礁

休みの日に和歌山県白浜にある表記の店を訪問。1968年のオープンと言っていたので開業して56年くらいの老舗店。私も30年くらい通っている昔ながらの伊勢海老料理を提供されるお店。

外観は演歌の似合う感じの昭和のドライブイン。名勝の円月島の正面に位置する。専用駐車場が10台分くらいあり。お店の1階が様々なサイズの活伊勢海老が泳ぐ水槽で2階が海を覗くテーブル席になっている。
名物の喋り達者な女将さんも健在。彼女も37年くらいこちらで仕事をされていて海老のことならなんでも知っていて種類や料理、食べ方など半可通の私にはとてもいい勉強になる。

目の前の海や白浜近海で獲れた本場紀州の活伊勢海老や天然本クエ、 石鯛、 真鯛 、アカハタ、 カサゴ
美味希少なクツエビ、 オニオコゼ、アワビ、 サザエ、トコブシ(ナガレコ)などがメニューに並ぶ。メインは当然伊勢海老。

店内はかなり広く150席くらい。客のほとんどが観光客で海鮮と伊勢海老の大きさと調理法を選ぶ定食が3500円からとなっている。この日は伊勢海老のみを食べに来たのでアラカルトで大きいサイズのものを水煙蒸しにしたものを所望する。伊勢海老のサイズは M ML L LLから選ぶようになっていてそれぞれ重さで価格が変わる。

最初の突き出しはタコの酢の物。。普通に美味しい。。

サザエ壷焼き1000円。。磯の香りとほろ苦い美味しさがビールによく合う。

料理を待っている間にウツボと枝豆でビールをいただく。

女将さんおすすめの夏の高級旬魚の赤っぽ煮付け5000円。新鮮なので身がはぜまくって旨みたっぷりでかなり美味しい。頭と皮はゼラチン質で高貴な味わい。

お待ちかねの伊勢海老12000円(1匹)登場。独特の弾力を持つ食感に感動。味噌も美味しくて身の詰まった足部分やお腹部分の身まで綺麗に解体をしていただく。サイズ感もちょうど良くて綺麗に美味しくいただきました。値段は安くないけどこれ以上の伊勢海老料理はないと思う。

過去の珊瑚礁はこちら

和歌山県西牟婁郡白浜町500-1
月~金    11:00~15:00、16:00~19:30
土・日・祝  11:00~15:00、16:00~19:30
定休日 水曜日

その他料理和食 和歌山県

五(いつつ)

京都の大徳寺に所用で行った帰りにすぐ近くにある表記の蕎麦店で知人とランチ。1870年創業の有名日本料理店「和久傳」の系列店。

こちらは4年前にも訪問した記憶がある。アクセスは京都市営地下鉄烏丸線 北大路駅、鞍馬口駅だけどどちらからも結構遠い。近辺にコインパーキングあり。お店の近くには大徳寺、今宮神社、金閣寺や京都御所がある。

店内は木の温もりを感じさせるシンプルで洗練された空間。お店の1階は和久傳の仕出し受注や和菓子販売などをされていて蕎麦店は階段を上がった2階にある。店内は広々としたⅬ字型の欅のカウンター席とテーブル席がある。ランチのコースは2種類で4000円と6000円(共に税別)があり今回は4000円を注文する。

最初に素揚げにされた稚鮎とその下にとうもろこしのおこわ。スプーンでご飯を掬いながら稚鮎を齧る。

続いて削り出した木の丸盆に盛り込まれた「季節の盛り合わせ5種」登場。鯖寿司、甘いフルーツのソースに実山椒を合わせた鴨ロース煮、野菜の入ったおから団子、湯葉豆腐、大徳寺麩とインゲンの胡麻ソースなど。どれもセンスが良くて丁寧に作り込まれている和久傳の仕事。

追加で桜海老の天ぷらをいただく。パリパリのサクサクに揚げられていてとても上質。

蓮根の天ぷらも追加でいただき蕎麦と一緒にいただく。

盛り蕎麦登場。蕎麦粉は群馬県産でつなぎ4%のほぼ十割蕎麦とのこと。表面はざらざらした感じ。よく噛んで喉に落ちると香りが後から追いかけてくる感じ。最初は塩で続いて山葵を乗せていただく。
汁は薄めであっさりした味わい。

蕎麦湯は蕎麦粉とそばの端を入れて煮出したお粥のような濃いタイプ。

最後にほうじ茶とお菓子「七宝」っていう上品な甘味のお菓子が出る。いんげん豆、大徳寺納豆、胡麻、松の実、胡桃その他の穀類など色々なものを固めたもの。ごちそうさまでした。

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京都市北区紫野雲林院28
075-494-0500
昼 11時30分〜15時30分
夜 17時30分〜21時
木曜定休

和食蕎麦 京都市