多門【大阪市 北畠】

阿倍野の北畠にある表記の店を訪問。友人のバーのマスターに紹介いただく。阿倍野では一番美味しいと言われる繁盛店焼肉の萬野さんの裏の路地に位置する。知らなければ絶対に入ることはないであろうしネット等でも知られていない。

灯りのない路地にポツンと佇むお店の暖簾を潜って中に入ると明るく綺麗な内装にショパンのピアノソナタがBGMにながれるシュッとした感じにビックリ。小料理屋さんのような風情で仕切りがついた4人掛けの焼き台付きのテーブルが5つ並ぶ。

最初にホタテの塩焼き850円と一緒にビールを頂く。冷凍だけどそう悪くはない・・そのあとはお薦めのすじねぎ焼き950円に50円足して辛口に仕上げて頂く。スジコンの甘い感じと醤油の塩っぱさと唐辛子の辛味でビールを2杯お代わりする。

〆はイカの焼きそば700を所望する。細めの麺を使用しソース控えめで上品な仕上がり。ビックリするくらい分かりにくい場所なんだけど平日でもお店は満席。接客もとても親切で最後にチョコアイスを頂いた。地元密着の佳店でした。・・・

*友人と「地産地消」の話をする。私どもの奈良にあるレストランでも農家の方から直接野菜を分けて頂き使用する事も多いが地元の野菜がすべて美味しいというわけでなく、獲れたてでも水っぽかったり苦かったりというものも多い。グランフロントにある某レストランでこれ見よがしに野菜栽培を店内でしていますとアピールしているお店があるがそれだけで毎日の需要を賄いきれるわけがなく、その店に価値を感じて喜ぶ客を見ると残念な気分になる。

大阪市阿倍野区王子町4-3-11
11:30~15:00 17:30~21:30
水曜日定休

多門お好み焼き / 北畠駅東天下茶屋駅姫松駅

夜総合点★★★☆☆ 3.5

大阪市 北畠 お好み焼き

川勝 4月【大阪市 住吉】 【大阪市 住吉大社】

久しぶりに鰻が食べたくて住吉大社横にある表記の店を訪問。この辺りは老舗飲食店が多く関西焼き鰻店のいづもやさんも創業60年を超える地元に根ざした名店。

こちらのお店も創業昭和28年。高齢のご主人が2代目と聞いたことがある。お店はカウンタ−5席と4人掛けテーブルが2つのみ。

肝吸いのついたうな重の上が1200円、特が1600円、特上が2000円となっている。この日は真ん中の特を所望する。鰻は三重産の小振りのものを使用。背開きにして蒸し上げてからしっかりと焼き込む。

さっぱりとした丸みのあるタレが蒸した鰻とよく合う。あっさりしていて口溶け感もあって鰻の旨味が咥内に広がり力がみなぎって来る気がする。

サイドメニューの肝焼き200円も一緒にいただく。死んだ父が好きで一緒によく食べたことを思い出しながら鰻の肝のほろ苦さが美味しいと思う年齢になった事を実感。

店は住吉大社の北側に沿った西行きの一方通行の道路上なのでかなり判りにくい。茶蕎麦の入った肝吸いも秀逸。価格も6年間値上げされておらずビジネス街のほぼ半額で提供されている。

30年前はご主人のお母さんがいらっしゃっかわいがって頂いた記憶がある。。そんな事を懐かしみながら桜散る住吉大社を抜けて帰る。

大阪市住吉区住吉2-4-14
定休日:土曜日

大阪市 住吉大阪市 住吉大社

すし寛4月【大阪市 動物園前】

気心の知れた友人との利用ではヘビーユースする西成の飛田にある老舗大衆寿司店。最近は私のブログを見て訪問する方も多くお店からも読者さんからもお礼をよく言われる。一度訪問した人は皆好きになる家族経営の人情寿司店。その時期ならではの上質な旬の魚を財布に優しい価格で頂ける。

最初に日本酒と一緒に山城産の筍を炊いたものを頂く。

旬の赤貝はヒモ部分がコリコリでとても美味しい。好物の湯がいた肝(腸)部分は分葱と一緒に酢味噌でいただく。最近肝を一緒に出して頂ける店は少ないので嬉しい。

こちらのお店でいつも頂くミンク鯨のウネス部分。品薄でどこにでもあるものではなく、こちらのお店では昔からのお付き合いの店で最も上質なものを購入して酒蒸しにされる。品のいい脂肪分は旨味たっぷりで純米酒と最高のマリアージュを見せる。今日は尾の身もいいのが入っているという事で盛り合わせにして頂く。こちらは調査捕鯨のナガスクジラでビックリするくらいの旨味と口の中で溶けるような舌触りが特徴。臭みや癖は全くない・・・

魚の煮付けが食べたくて「のどぐろ」か「黒メバル」か「カサゴ」か「キンキ」かと迷っていたらご主人が五島列島で獲れた28kgのクエが少しだけ残っているので酒蒸しでいかがですかと奨めていただいたのでほなお願いしますと答える。和歌山を中心に出回っているほとんどのクエは養殖なんだけど今回供されたビックサイズの天然クエは弾力ある身とプリプリのゼラチン質の皮部分全体が甘い脂に覆われていて河豚を超える旨味が咥内で暴れまくる。顔の部分や唇の特別美味しい部位も入れてくれたのでしゃべる事もなくしゃぶり付きまくる。

クエが美味し過ぎてお酒を飲み過ぎお腹いっぱいになる。最後は北海道の雲丹を胡瓜巻の上に乗せたもので〆。これはメニューにない特別仕様だけど「ぺろぺろ」を見たといえば作って頂けます。

*横に座られたお年寄りの女性客が私の事を気に入ったらしく休まずに話しかけて来られる。話を聞くと大正11年生まれの95才でこの近くに住んでいる此方の店の常連さん。昔は町一番のべっぴんだったらしい(本人が言ってました)「私の息子は桂ざこばといいまんねん・・・」らしいです。鰻の蒲焼きをムシャムシャ食べながら熱燗を飲みまくりの健啖婆さんにびっくり。。。。帰り際に「兄さん!ご馳走するで」といわれたが丁寧にお断りしお気持ちだけ頂いて店を出る。

過去のすし寛はこちら
大阪市西成区太子1-15-2
06-6641-6654
16:30〜24:00
月休

大阪市 動物園前 寿司