丸元【大阪市 日本橋】 【大阪市 難波】

難波にある表記の店で友人と打ち合わせを兼ねた会食。私がミナミでヘビーユースするお気に入りのお店の一つ。この日記でも10年くらいは掲載されている。本来は寿司店なんだけどスッポン料理が美味し過ぎて客の半分以上がスッポンのコース5400円を所望される。今回は半年振りの訪問。ずっと昔はプロゴルファーの杉原輝雄プロや叶姉妹の姿も見た事がある。

お店は河童ラーメンの横の路地を入った閉鎖立地。昔から隣にあった風俗店も潰れて今は格安居酒屋となり時代の移り変わりを感じる。お店は外観含めて完全に昭和な感じ。働いてる方々も全員シニア。スッポンを捌くところをライブで見る事が出来るカウンタ−とテーブル席5つ、2階は座敷になっていて15人くらいは入れたと記憶する。レジにどかんと座る女将さんの姿を見つけ挨拶してテーブルに着席。

最初にビールで乾杯をしていつものようにお造りの盛り合わせ。このパターンは15年くらい変わらない。鮮度のいい甘海老、旬の赤貝、剣先烏賊と雲丹。。。好みを言えば好きなものを盛り合わせてくれる。玉子もおいしいのでお薦め。。

まずはスッポンの血が登場。林檎ジュースで割るかワインで割るかを聞かれるが当然ワインでお願いする。ワインは昔から甘口の赤玉ポートワインを使用。しかしながらお店の方のお薦めは林檎らしい。生臭さ等は全くない。。

続いて突き出しのエンペラと腸をポン酢で和えたもの。プリプリした食感が特徴で河豚の皮のような感じだが味はもっとあっさりして繊細。

ビジュアルが美しすぎる肝と卵のお造りは塩をかけて上質な海苔に巻いて頂く。イヤな癖などは全くなく新鮮そのもの。胆嚢は噛まずに飲込む。ピクピク動く心臓も食べつけたらクセになる。

この日は角ハイボールを最後まで頂く。ボトルで提供されてセルフで作る感じ。飲んだ分だけ適当に請求。焼酎等も同様・・・とても判りやすくて便利な仕組みなり。

ここでお待ちかねのスープ登場。2階の座敷で頂くときは鍋で提供されるがカウンタ−では銘々でお椀によそって出していただける。椎茸や餅、豆腐、白菜もたっぷり入って栄養満点。生姜の効いたスープはとても滋味深く例えようのない美味しさ。一人の時は刺身とアテを食べて仕上げにスープという使い方もいい。

2杯目は味を変える為に鷹の爪やニンニクパウダーを入れるといきなりパンチ感がでる。いろんな部位が入っていて甲羅部分のエンペラはつるつるで、 首の肉や前足の付け根の肉はよく動くので身が締まってシコシコした食感。スープを吸った白菜を始めとする野菜が突き抜けたおいしさ。

ラーメンの神座の社長がこちらのお店のスープを自分の店のスープの手本にしたとずっと昔に聞いたことがある。

最後は雑炊で〆。ご飯と玉子と葱だけの潔さ。押し麦が少し入っているのがこちらの店の特徴。久しぶりに2杯目も頂いた。

デザートは季節のフルーツ。ケレンがなくて普通に美味しい。

すっぽんは高タンパク低カロリーでビタミンAやビタミンBが大量に含まれていて良質な必須アミノ酸がたくさん含まれている健康食材。それが廉価で頂ける希有なお店。予約しての訪問がお薦め。

過去の丸元はこちら

大阪市中央区千日前1-9-9
06-6211-2298
16:30〜23:00
日曜定休

大阪市 日本橋大阪市 難波 寿司

天ぷら 沼田【大阪市 天神橋筋六丁目】

今月半ばに天神橋筋7丁目にある「天星」というカジュアルだけど本格的な天ぷら屋で昼食を頂いた。思いのほかハイクオリティーなのでスタッフの方から色々お話を聞いていると。隣に同じ経営で夜のみ営業の完全予約制のハイエンドな店もあるということでその場で予約させていただく。お店の厨房部分が繋がっていてスタッフが行き来される効率のいい設計。

小さな看板が目印の目立たないファザードで店内はL字カウンタ−10席のみのキャパシティ。超人気店なので当然の事ながら満席状態。料理はお任せコース11000円(税・サ別)のみ。一人で天ぷらを揚げる30代前半の若きご主人と女性スタッフ2名できりもり。

食事の扉は旬の肉厚の蛤を煮浸しにしたもの。レアに火入れされた蛤と木の芽の香りが春を感じさせる。続いてパリパリに揚げられた海老の手の部分の唐揚げ(蜘蛛手と言う名前と昔どこかで聞いたことがある)をアンデスの岩塩と沖縄の塩を混ぜたもので頂く。車海老は最初はミディアム、2本目はレアで供される。衣はパリパリした感じでなく限界に近いうすば蜻蛉の羽のごとき水分のあるしっとりした薄衣が特徴。

続いて男性の指2本分くらいある極太のアスパラガス。固さが残る根っこ部分5㎝は廃棄。最初にミディアムに火入れした頭部分が供され、続いてしっかり揚げた軸部分と続く。

ご主人が「この時期はいい小魚がないんですよ」・・・と言いながら鱚登場。一口目はレモン塩で2口目は大根おろしたっぷりの天つゆで頂く。そのあとはカラリと揚げられた骨せんべい。

続いてアクの全くない徳島産の筍。頭部分は外して5匹くらい並べ、大葉で包んで揚げられる白魚はホクホクの舌触り。生産地が北海道の2カ所しかないらしい月光百合根。一口目は生で供され、シャリシャリした梨のような歯ごたえのあとに強烈な甘味を感じる。当然の事ながらアクや苦味は感じない。続いて火入れしたものが供される。昔に料理屋さんで同じものを丸々一個蒸し焼きにして美味しく頂いた記憶が蘇る。

この日はたまたま仕事で梅田の阪急百貨店にいたので地下のワイン売り場で責任者のお方に予算1万円で天ぷらにぴったりのものの選定をお願いするとボルドーの白ワインのヴァランドロー2012を間違いないとお勧めいただく。それを持ち込ませていただき(*抜栓料3000円必要)天ぷらとのマリアージュを楽しむ。辛口だけどフルボディで果実味もあってとてもふくよか。お勧めいただいたプロの店員さんの知識に感心。

ネットでワインを買うと並行輸入のものは定価から2割くらい安く買う事が出来るがこちらの百貨店は正規のインポーターを通しているのでラベルが剥がれていたりすることもなく人に差し上げたりする高額なものは絶対に阪急百貨店と私は決めている。

これからどんどん美味しくなる旬のアイナメは骨を一本ずつ外して供される。口直しの髪の毛くらいの細さにカットされた長芋の素麺の技術にビックリ。米粉と塩を合わせた淡雪塩をかけた海老すり身射込みマッシュルーム。塩気が立たないのが嬉しい。
アオリイカは包丁目がしっかり入ってとても柔らか。素材の甘味もしっかり感じる事が出来る。

こちらのお店はワインやシャンパーニュー、日本酒も豊富に揃えられていて、ワインのあとでソムリエさんお薦めの日本酒をいくつか頂く。それとともに振り柚子をした小柱と熊本産の塩とにがりを土に噴射してつくる塩玉ねぎ。長時間火入れされて甘さ爆発のホクホクの仕上がり。たっぷりの大根おろしを入れた天つゆで頂く。

このあと籠に盛り込まれた色々な野菜の中から2種類好きなものを選んで揚げていただくという趣向。私は徳島産の蓮根と走りの蕗の薹を所望する。

友人の選んだ最近よくいただく赤茄子、一寸豆も少し分けていただく。そのあいだにガラスの鉢で泳ぎまくる稚鮎のプレゼンテーション。別料金であるが頼まざるを得ない・・・

限定品の「黒龍のしずく」とともに凛とした立ち姿の稚鮎を頂く。内臓の苦味が心地いい。超高級食材のチャービルの根っこを発見。フレンチでは頂いた事があるけど天ぷらでは初めてなので追加で所望する。見た目は菊芋のような感じだけど甘くてホクホクしてこの店でしか食せない味わい。

最後に椎茸も追加。今まで知りうる椎茸の天ぷらにはない美味しさに感動。〆は天茶、天丼、玉子かけご飯、天むすの4つから選ぶ。

おすすめは玉子かけご飯らしいが腹パンなので天茶を所望する。熱いほうじ茶の入った茶漬けに揚げたての活車海老がビックリするくらい入ったかき揚げがジュンと入る。海老の香りとかき揚げの油がほうじ茶に相まって驚く美味しさ。

デセールはドラゴンフルーツにパール柑のゼリー掛け。グレープフルーツの親戚筋らしい。

友人が選んだ店主お薦めの卵かけ御飯はまずは卵の黄身を天ぷらにしてご飯に乗せる、一口目はそれに醤油をかけて頂く。2口目はメレンゲに白トリュフを入れたものをかけて頂き、最後は揚げたての小さくカットした活車エビの天ぷら(店主は天かすと呼ぶ)をかけて頂くという趣向。

これを見て私も卵かけ御飯にすれば良かったと激しく後悔・・・天ぷらの油は途中3回入れ替えるので最後まですっきりと味わう事が出来る。食材もピンのものを選びに選び抜かれたものばかり。この日はいい穴子の入荷がなかったとのこと。同業の老舗店は界隈にたくさんあるけど、今回はケレンなく王道のストロングスタイルで勝負される若き店主の仕事に感動する。滞在時間3時間があっという間に過ぎる。。

忙しいのにわざわざお店の外までお見送り。恐縮です・・・・

大阪市北区天神橋7丁目10-9
06-7654-7599

隣にある姉妹店の天星の過去記事はこちら

大阪市 天神橋筋六丁目 天ぷら

3月 雑記 

3月は皆勤掲載でした。自分で自分を誉めております。月初は前月の日記に記載した以外の食事をまとめて記させていただきます。普段の日記には法外に高級なお店、過去に何度も訪問しまくっているお店、個人的に美味しいと思わなかったお店、ホテル等での会合での食事は原則的には掲載しておりません。ということで今月訪問したお気に入りのリピ店を紹介。

天王寺公園にある「青いナポリ・インザパーク」は窯の前のカウンタ−を指定する。スタッフさんが一生懸命焼きまくっている姿が楽しい。魚介の入った前菜は秀逸。この日はリピエノという名前のリコッタとモッツァレラの入った三角のピザをいたただいて大満足。

京橋の立ち飲み「まるしん」はメニューも豊富でクセになる。ポテトサラダは突き抜けた美味しさ。〆の粕汁も大満足。出汁巻状態の明石焼は必食。

住之江区の弊社近くの超ハイコスパ海鮮居酒屋の「広海」は何を食しても財布に優しい。この時期のてっちりもお薦め。

京橋の立ち呑み「山chan」のマカロニサラダはにんにくオイルで作るオリジナリティーあるもの。店の狭さも魅力の一つ。神経質な方には難しいかも知れない。

母親と相撲観戦の帰りに訪問した高島屋の7階にある「鼎泰豊なんばダイニングメゾン店」台湾のお店ほど迫力と熱々シズル感がないのが残念。百貨店だから仕方がないけどいつ言っても超満席。しっかりお酒を飲んでも一人3000円を切る価格は嬉しい。

立命館大学茨木キャンパスでの昼食。カレーライスS247円に牛肉コロッケ108円と温泉玉子41円をトッピングして415円でした。

朝食は時間があればポワールドルチェでクロワッサンをいただくかオーガニックパン工房の「それいゆ」さんのパンを隣の「COZYcofee」に持ち込むのもお薦め。

天王寺でよく訪問するハルカスB1の「サンクゼール」のミニバル。ひっそりした穴場で店員さんも優しくていろいろとサービスしてくれる。お気に入りの国産のシャルドネ680円と日替わりのブルーチーズと白カビ生サラミが最近のマイブーム。同じフロアで販売するドンクのパンを持ち込めば史上最強の一人飲みなり。阪急百貨店のB2でも同様のバルがあるけど空気感が異なるのと2割くらいの割高感があるのが残念・・・

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