天神橋筋6丁目の12番出口から徒歩3分。天五商店街の入り口の「うまい屋」のたこ焼き屋の前に位置する表記の焼き鳥店を訪問。看板などは一切出ていないので焼き鳥店とは一切わからない。完全紹介制で以前にこちらの店の焼き鳥をいただいてからは他の店には行かなくなった。
1階はカウンター8席(この日はゆったり6名席)で一斉スタートの8000円のコース料理のみ。2階は一見さんOKの鶏鍋料理のお店になっている。1日2回転のみで全て店主のワンオペ。。
店内は高級和食店のような感じで1枚板の檜のカウンターがとても美しい。お酒はシャンパンや高級ワイン、こだわりの日本酒が揃う。店名通りに山から見える季節の素材を使用。朝挽きの地鶏を丸のまま仕入れて調理して使用とのこと。
コースの扉は椀物から。北イタリアから直接輸入しているサマートリュフを練りこんだ鶏団子の入った鶏の澄まし汁。フランス産のアスパラソバージュが一緒に添えられる。この出汁を取るために鶏ガラ20羽分を使用しているとのこと。塩分はほとんど感じないけど雑味のない濃厚な旨味の爆弾が口の中で弾ける。
続いてねっとり食感のササミのお造り。こちらのお店は全て地鶏を使用していて(この日は三田の松風地鶏)ササミのこだわりはかなり強く、いつも色々なタイプの最高のササミに遭遇できる。続いて胡麻油で調味した生レバーとレアに火入れしてアラレ塩をかけた砂ずりと続く。
カリッと焼き上げた「ぼんじり」にはご主人が直輸入している北イタリア産のサマートリュフが添えられる。嫋やかで上品なトリュフの香りが喉から鼻腔に抜けていく。続いてこちらのお店のスペシャリティの「もも肉」は塊のまま25分かけて焼き上げる(実際の火入れは9分)しばらく優しい火で焼き込んでからしばらくすると水の入った大きな織部の器でドポンと落として肉を冷ます。必要以上に余熱で火が入りすぎない為で、それを数回繰り返す。最後に皮を外してさらに焼き込む。最後に一口サイズにカットされて供される。地鶏とは思えないくらいジューシーで柔らかで滋味深い。
途中でケンケン鰹を炙ってお造りで提供。私は赤身が苦手なのでパスする。
後半戦はレベルの異なりを感じさせるふわふわのココロから。続いてあっさりした甘味の少ないタレをひと刷毛塗りこんだ「大動脈」、せせりと続く。ジューシーに焼き上げた胸肉にチーズとサマートリュフをかけたものも圧巻の美味しさ。鶏のハラミ肉を軽く火入れして地鶏の卵の黄身と合わせた醤油を塗りこんだもので焼き鳥は終了。口直しは奈良産の白髪のような煮麺と秋田産の蓴菜。
食事はもち米と手羽元とクコの実の入った雑炊。当然鶏出汁がベースで胃に優しい締めとなっている。
今が旬の香港産の生のライチ。市中に出回っているのが台湾産で冷凍物はシロップに一度つけているものが多い。種も小さくてとても上品な甘さで美味しくいただく。今回も大満足で次回の予約をして店を出る。
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