地元の普段使いする鰻の名店。少し前まで継ぎはぎだらけの味のある暖簾だったんだけど去年新調して少し残念。でもお店の中のレトロ感は健在。店内は、カウンター4席、4人掛けテーブル4卓。裸電球の明かりが ほわっと灯っている。店内どこに目をやっても年季がはいっている。まさに千と千尋の世界。壁、ゆがんだテーブル、傾斜のある椅子、レジの棚、黒電話はお約束。全て昭和コレクション。。。
お店の前に路面電車が通っているが、ガタンゴトンって振動と音が風情たっぷり。
息子さんとお母さんでやっててお母さんの接客がとても温かい。
私はいつ行っても特上1000円のまむしを所望する。四角い重箱に鰻が三切れ。量的に適当でとてもいただきやすい。鰻の量によって金額が違う。 600円 800円 1,000円 1,500円 2,000円という価格ライン。でも1000円が特上と呼ばれる。。
出てきたまむしは見た目は濃いそうだけど意外とあっさりした味。ほんのり甘みもあり、醤油辛さは全く感じない。タレもこなれていて旨味のコクがしっかりる。鰻もちゃんとして焼きも美しい。
販売価格が一番嬉しい。稚魚の価格が高騰しているのでどんどん鰻の値段が高くなる中ずっと値段据え置きなのには頭が下がる。大阪でもちょっとした老舗をかたる店では3500円とかいう値付けをされる。薄利で頑張っていることは同じ飲食店をしているものとして理解できる。
いつも訪問するので私の口に合うし特別な感動はなくても、ああ美味しかったねーと食後に普通に言えるお店。お金で買えない歴史と雰囲気があるこの店はホントに希少で、いつまでも鰻が好きな地元民のために残って欲しいと心から願う。
大阪市住吉区東粉浜3-29-1
06-6671-2768
11:30~19:00