2023年07月

ちく千【大阪府 堺市】

堺にある表記の蕎麦店を訪問。南海高野線・堺東駅と阪堺電車・大小路電停の間ぐらいの住宅地に位置する。こちらは堺の有名なせいろ蕎麦の「ちく満」の親戚筋で同じようなせいろ蕎麦を出す「よし井」さんとも血縁があると聞き及ぶ。店のすぐ近くに駐車場があり有料のコインパーキングもある。

昭和感のある店内はL字型のカウンター10数席。店は古いけど清掃がかなり徹底されていることがわかる。ご主人と若い方の2人で切り盛り。メニューはせいろ蕎麦だけでなく天ぷら蕎麦、鴨南蛮、肉そば、ホームランそば、月見そばなど「よし井」と同様にレパートリーの幅あり。

この日は「せいろそば1斤半800円」と「海老天ぷら340円」と「漬物80円」

最初に塩がかけられた天ぷら登場。小ぶりだけど衣は薄くカリカリに揚げられている。

蕎麦は大量に湯がいて水で締めて作り置きしたものを注文ごとに再加熱するスタイル。生卵に熱々のつゆを注いで薬味を入れて準備完了。

モクモク湯気の上がる蕎麦をつゆにつけていただく。コシは全く無くて世間一般の蕎麦の味わいとは全く異なる。やわやわの蕎麦と卵の絡んだマイルドなつゆの相性がとてもいい。ずるずると啜りながら口いっぱいにして咀嚼するととても幸せな気分になる。

最後に熱々の蕎麦湯をつゆに入れるとさらに玉子が白濁して滋味深い味わい。こちらの蕎麦湯はシンプルだけどかなりのご馳走と個人的には思う。ごちそうさまでした。

堺市堺区戎之町東4丁2-3
072-222-5646
11:10~19:30
日・祝休み

 

ちく千そば(蕎麦) / 大小路駅花田口駅宿院駅

夜総合点★★★☆☆ 3.5

大阪府 堺市 蕎麦

芳すし【大阪市 西田辺】 【大阪市 姫松】

阿倍野にある表記の寿司店を訪問・・・・・

今から35年前のバブル真っ盛りの時代に界隈ではナンバーワンの人気を誇る名店だった。ミナミや新地で飲んだ帰りの客で夜中の0時でもずっと満席だった記憶がある。

トロ一皿2000円が飛ぶように売れて中央市場に入る高級本マグロを片っ端から買い占めてマグロの山をカウンタ−に並べていた。カウンター席はいつも常連で占められていてビジターはテーブル席しか座れなかった。若い頃、軽トラに乗ってこの店の前を通りながら、ここでお腹いっぱい寿司を食べることを夢見ていた気がする。

現在の店主のお父さんやお母さん、お兄さんと若い店員が4〜5名くらいいて強烈な活気があった。現在、新地で名店といわれる美菜月さんもこちらのご出身で下働きをされていた記憶がある。このお店のカウンタ−に座ってお腹いっぱい寿司を食べるのが当時の夢だった。現在は大将が一人で切り盛りされていて敷居も下がり、かなり行きやすくなった。

この日も予約で満席。予約でいっぱいの時は入り口のシャッターを半閉めされているとのこと。メニューはコース1択で事前に好き嫌いを聞いてくれてあとはおまかせで提供されるシステム。この日は「マグロが苦手」なことと「海老が好物」と申し上げて誂えていただく。

最初の前菜は「河豚の皮」「胡瓜とクリームチーズと子持ち昆布」「蛸の煮付け」の3種盛り。焼酎と一緒に美味しくいただく。続いて「アワビと河豚の唐揚げ」でインパクトのある料理が続く。

脂がよく乗った韓国産の鱧の炙りが供される。韓国産は国産の鱧の5倍の仕入れ値と言っておられた。本鮪のカマ部分のすき身は友人が食す。セコガニの身は3杯酢でいただく。続いてA5の肉を炙ったものに雲丹をのせたものなど変幻自在の酒肴が次々と繰り出される。

大将はずっと喋りながらスタッフに気合や指示を入れ続け、機敏に動き回る。しかしながら隠し包丁や柑橘を微かに絞ったりして仕事がとても細やかなことに感心する。

続いてキュウキュウと鳴く小さめの伊勢海老を洗いにして刺身で提供。北海道の積丹半島産の高級雲丹、剣先烏賊も一緒に大皿で盛り込まれる。

寿司の扉は手綱にした鱚から。昆布締めにされていてとても美味しい。続いて軍艦巻きにされた雲丹、名物の焼き鰻、新鮮極まりない甘海老、鯵の棒寿司仕立て、細工包丁された烏賊と続く。

冷蔵ケースからおもむろに大きな平貝を取り出し、殻をむいて貝柱を刺身と磯部巻きの2通りの仕事でいただく。これは新鮮極まりないとても贅沢な味わい。。

デザートまでいただいて思いっきりお酒もいただいて一人15000円でした。。これだけ高級食材を出して儲けがあるのか心配しながら店を出る。

大阪市阿倍野区万代1-1-2
17:00〜22:30
火〜土曜日12:00〜14:30
06-6623-229

大阪市 西田辺大阪市 姫松 寿司

嬉嬉 7月【大阪市 心斎橋/四ツ橋】

心斎橋にある表記の海鮮居酒屋割烹を貸切で訪問。心斎橋の南警察の西側に位置する。吉春会館という年季の入った雑居ビルの2階に位置する。

看板等、店の名前がわかるものは一切なし。えんじ色の暖簾が目印。店内は店主のワンオペ。電話予約の際に希望の鍋や料理をリクエストする仕組み。小上がりの座敷が4席。テーブル4席、カウンター5席のみ。前回は海鮮寄せ鍋だったけど今回は季節の鱧のコースをお願いする。

ビールで乾杯したあと最初に鱧の落としと皮目だけ炙って霜降りにしたもの。脂がよく乗ってフワフワ食感でとても美味しい。梅肉と酢味噌でいただく。

続いて骨のない小さな部位のみを包丁した刺身。コリコリの身は清んだ味わい。

続いて鱧の卵、肝、浮袋、腸の盛り合わせ。ポン酢等でいただく。ここまで仕事を丁寧にされる方も珍しい。希少部位ばかりでどれをいただいてもとても美味しい。

鱧の中骨を唐揚げにしたもの。。ビールにぴったりの珍味なり。

続いて骨切りされた大量の鱧が登場。透き通った身はかなり美しい。新玉ねぎ等の野菜と一緒に鱧すきでいただく。ボリュームもたっぷりで久しぶりにお腹いっぱい鱧をいただいた気がする。

締めは鱧すきの出汁を使って炊いた鱧ご飯。骨切りをして蒲焼きにした鱧が大量に入る。このご飯はかなり秀逸なり。

小麦粉に抹茶を練り込んで作ったうどんでフィニッシュ。会計はお酒飲み放題込みで8000円というびっくり価格。ごちそうさまでした。

前回の嬉嬉はこちら

大阪市中央区東心斎橋1-6-22 吉春会館 2F
06-6243-8211

 

大阪市 心斎橋/四ツ橋