小好寿司【大阪市 梅田/JR大阪】

中津で経営セミナー参加のあとお世話になっている不動産会社の方と表記の店で会食。阪急電鉄京都線阪急梅田駅茶屋町口より徒歩1分、カッパ横町のすぐ近くのもうすぐ創業50年(らしい)の12席の三角形のお店。

客筋もよく近くの病院お先生やお金持ち外国人もよく訪問される。中国、韓国、台湾、スペイン、アメリカなどいろんなところから来られるが御年80のご主人はどこの国の言葉でも対応出来るインターナショナル鮨職人。店に通路がないので人影のないカウンタ−の後ろの扉を開けて入店する。少しテクニックが必要だけど女将さんが親切に教えてくれる。

まずはキリンの冷やしビール(こちらの店ではそう呼ばれる)で乾杯してまずはお造り盛りあわせ。

2015-10-08 18.14.54

大振りにカットされた天然ブリと平目、鯛、鮑ちゃん。名物のあわびちゃんはいつもコリコリで美味しすぎる。この店ではネタはすべて「ちゃん」づけで呼ばれる。生の肝の磯の香が元気が出る感じでいい。

2015-10-08 18.13.08

毎年この時期だけでてくる秋しか採れない高知産の筍の四方竹(しほうちく)をすすめていただく。切り口が四角いのが名前の由来。秋が旬のタケノコと言うのが珍しくて嬉しい。10月の一周目に毎年市場に出回って11月になると終了。

シャキシャキした歯ごたえとほのかな苦みが特徴。東京では超高級食材として取り扱いされている。で、味も春のタケノコより染み込みやすく、地元では数少ない秋の山菜として古くか。皮を剥いたとたん変色するので現地で茹でられたものをクール便で出荷されている。整腸作用や高血圧に効くらしい。

2015-10-08 18.27.11

ここから常温の黒松白鹿を啜りながら握っていただく。まずは好物の蛸。レアに湯がかれて味がとても深い。

2015-10-08 18.29.25

巨大赤貝は磯の香が強烈。ヒモと身がセットとなっている。貝類はすべて塩で頂く。ご主人の塩の降る所作も芸術的。

2015-10-08 18.35.20

同伴者はカマ部分の大トロ、中トロ、赤身のマグロ3兄弟。冷凍だけど大振りの海老の握りも大好物。

2015-10-08 18.43.59

目の前で大きな貝殻を潰す作業も楽しいツブ貝の握り。これもコリコリして口の中が海水浴状態になる。

2015-10-08 18.54.32

ムラサキ雲丹はミョウバン不使用。甘くて滑らかで滋味深くて淡い美味しさがバフン雲丹よりも個人的には好み。

2015-10-08 18.57.32

軽く〆た秋刀魚は脂たっぷり。大振りにカットされているので口の中が釧路港になる。シャリとのバランスはいいとはいえないがこの店ではそんなことは関係ない。ご夫婦の話を聞きながら外国人の客と話しながらかなり楽しい時間を過ごす。

2015-10-08 19.09.18

大きな一本付けの穴子は柔らかいだけじゃなくて味がいい。大振りだけど味がかなり深く北新地の高級店を凌駕する仕上がりと美味しさ。

この日は日本酒飲みまくって2人で「1億7000万円!」とのこと。

いつものように「安っす〜」と答えると続けてお釣りを「30億円!」と言われて渡される。毎回同じかけあいをしてはや25年なり。予約不可なので開店と同時に入店するのが確実。トイレはないので入店前にDDハウス済ますのがお約束。
大阪市北区芝田1-3-12
06-6372-5747 日曜 水曜休み

大阪市 梅田/JR大阪 寿司

ふく吉 9月【大阪市 梅田/JR大阪】 【大阪市 西天満】

西天満で2013年6月に開業してはや2年。最近ちょっといい寿司をゆっくり食べようかというときに必ず利用する店。新地の名店「平野」で修行された若きご主人のしっかり目利きの効いた仕入れとその選び抜いた食材に対しての仕事の確かさで今やなかなか予約のできない店となっている。

場所はアメリカ領事館の北側で老松町を一筋入ったところ。北新地に比べてしっとりとした大人な店が多いのでこの界隈の店はよく利用する。寿司も乾山系の「鮨 林田」や隠れ家風の「鮨ろく」現在ミシュラン1星の「鮨 美菜月」などの超高級寿司店の立ち並ぶ激戦区にある。

お店の名前は「ふく吉」と書いて「ふくよし」と読む。7席のみの白木のカウンターは毎日磨き砂で磨いてヘチマでこすって最後に牛乳で仕上げる。すべすべのカウンタ−は赤ちゃんの肌のような手触り。

この日はいつものように何もかもお任せコースを頂く。

2015-09-05 18.04.23

生ビールで乾杯をして座付きは無花果に枝豆の裏ごしした物を倉掛にしたもの。その上に三杯酢のゼリーがかかる。何も言うことのない美味しさ・・・普段は奥様も店に出ているんだけど3人目の子供が出来たということでこの日は自宅待機らしい。

2015-09-05 18.07.44

ピカピカのつけ台の上に直接置かれる刺身は天然鯛を薄く切った物としっかりと切ったものの2種類。塩、山葵、醤油で頂く。皮目を炙って供されるのは今が旬のかます。このお造りの供し方も平野流。

2015-09-05 18.12.30

次に登場は今が旬の戻り鰹。これもこの時期に平野さんに行くと必ず出てくるスペシャリティー。

2015-09-05 18.12.34

私が赤身の魚が好みでないことはわかっていただいているので800gくらいありそうな大きな煮鮑を出しておもむろに大きくカットして出してくれた。こういうところが嬉しい・・美味しくないわけがない。

2015-09-05 18.20.05

初物の秋刀魚の塩焼きは片身のみ。丁寧に焼かれて「あけがらし」が添えられる。パッと見はもろきゅうに添えられるお味噌みたいだけど食すとピリっとしてかなり不思議な風味で味も深い。山形産の仕込み芥子糀に麻の実をあしらった物らしい。甘くて辛くて食欲が出そうな味で昔は食欲喚起剤や強壮剤に使われていたらしい。和風の食べるラー油みたいな物であろうか。

2015-09-05 18.26.26

このあとは巨大な甘エビを昆布〆にしたもの。ここでシャンパンを頂く。カウンタ−の裏にワインセラーがあったので2番目に安い物をとかなんとか言いながらそこそこのものを自分で取り出して自分で抜栓して美味しくいただく。

2015-09-05 18.29.42

泉州のワタリガニの身と松茸と菊の花をあわせたお浸し。シャンパンとの相性は抜群。『平野』から独立した店は新地の「多田」福島の「金城」など7店舗ありそれらどの店も大繁盛していると聞き及ぶ。上海やアムステルダムに出店されて大成功をおさめている方もいると聞き及ぶ。平野の店主は人育ても凄腕である・・・

『平野』を初めどの店にも言えるのが、みんな高級店なんだけど、どこも偉ぶってなくてわざと敷居を低くするような会話をしっかりとされ、どんな方にでも美味しく食べてもらおうとする気持ちがダイレクトに伝わること。簡単なようでこれがかなり難しい・・

2015-09-05 18.35.32

「平野」と同じ仕入れ先から入れる鯨。さらし鯨はその場で湯がいて温かいうちに供される。おの身のときもあるがこの日はさえずり(舌) 当然臭みやクセは全くない。鯨肉の旨みを充分堪能する。この店で出てくる鯨肉より美味しい物は食べたことがない。

2015-09-05 18.43.10

福田氏のスペシャルティのタコの煮物は歯がなくても噛み切れる柔らかさ。イボや皮も剥がれず丁寧な炊き込みにいつも感心する。この日はしっかり炊かれた大根と水菜と松の実をクラッシュした物を添える。

2015-09-05 18.55.37

煮物椀は出汁の美味しさに感激する。薄く剥かれた大根に隠れるのは白焼きした鰻と冬瓜。鰻の脂が薄く浮いてさらりとして喉の奥にストんと落ちる。まるで泉の水を飲んでいるような美味しさ。

2015-09-05 18.50.00

焼いた鱧をクラッシュして餅米の上に置いたもの。この日初めて私のために作ってくれたらしい。気持ちが嬉しく涙がちょちょぎれる。

2015-09-05 19.04.10

33才のご主人は宮崎の都城出身。修業先の仕事をきちんと踏襲して自分の物にされている。握りの所作もかなり美しい。。80センチはある大きな包丁を使って出来るだけ魚の細胞を壊さないように静かに切り付けをする姿は神々しい。それでいてお客様には常に謙虚な姿勢で対応される。

2015-09-05 19.04.42

握りの最初は剣先烏賊から。熟成感もあって味がとても深い。この日はいないが奥さんも見ただけで人柄のよさが伝わってくる。このあたりも平野さん譲りか。

2015-09-05 19.06.30

細魚も普通に美味しい。シャリが特筆するほど美味しい。必要な分だけ小さな保温出来るおひつに入れて握られる。シャリが美味しいので〆にシャリカレーをリクエストしたところそれだけは勘弁してくださいと逆にお願いされる。

2015-09-05 19.08.55

のどぐろの美味しさは言わずもがな。

2015-09-05 19.12.32

切り付けのスタイルも「平野」と同じである釣りの鯵はビジュアルだけでも美味しそう。。美しい姿の物はやっぱり美味しい。脂の甘味が脳を突き刺す。

2015-09-05 19.16.28

大好物のシラサエビはかなり巨大なサイズ。レアに湯がかれていて甘味も上品で卵も味噌もとてもいい。泉州産とのことだがこのサイズんものはなかなか見かけない。

2015-09-05 19.30.55

ここでいつも頂く、冷やおろしの石川県の宗玄の純米吟醸を所望。辛口の濃醇タイプ。口に含んだ瞬間、甘味を感じるけどその甘さが後に残らずに軽い酸味が広がる。どっしりとしたボリュームも感じられてこのお店の料理にぴったりのお酒である。寿司が負けてしまうから「美味し過ぎないお酒」をと言うといつもこれが出てくる。

2015-09-05 19.21.02

新物のいくら。いくらの味の違いを説明するのはとても難しい。材料自身(魚種)もそうだし川で獲れる物と海の物、時期や加工の仕方で全く異なる物となる。この店のいくらは何もかもトップクラス。

2015-09-05 19.24.43

コハダは1枚漬け。ありがちな〆過ぎ感もなくしっとりとしてとても美味しい。

2015-09-05 19.32.33

いつも最後に出てくる穴子は塩と甘たれ。。皮の部分の脂が強烈。。目利きの素晴しさに敬服。ここまで旨味を引き出した穴子の握りはあまり見かけない。。平野のレシピと同じく笹に挟んで焼いて供される。熊笹の香りがついてかなり美味しい。煮詰めも上品で美味し過ぎ。ふわふわのトロトロで私の穴子ランキングではダントツ1位である。

2015-09-05 19.38.36

最後はデザート代わりの玉子焼きとかんぴょう巻。これも平野と同じお約束の美味しさ。ごちそうさまでした・・・

 

大阪市北区西天満4丁目11番8号
06-6809-4696

大阪市 梅田/JR大阪大阪市 西天満 寿司

小好鮨 9月【大阪市 梅田/JR大阪】

友人と表記のお気に入りのお店で会食。次の予定まで30分しかない為に大急ぎディナーとなる。こちらのお店は通い出して20年になる。私にとって梅田のお気に入り寿司店ナンバーワン。阪急電鉄京都線阪急梅田駅茶屋町口より徒歩1分なので利便性抜群。
今年金婚式を迎えるご夫婦お二人で切り盛り。店も狭けりゃカウンターの中もかなり狭い。座ると入り口の引き戸が背もたれになるほどの狭さ。キリンの瓶ビールで乾杯して刺身盛りあわせ。

2014-09-11 19.21.58

最初に明石のタコと平目と鯛を盛り合わせにしてもらう。鯛はこの時期イマイチのが多いけどこちらの店のはしっかり脂がのって旨味も満点。しっかり塩揉みされて大きくカットされたタコはコリコリのプリプリで口の中がタコだらけになる。

2014-09-11 19.35.20

そのあと時間がないので急いで握ってもらう。まずはツブ貝。これもコリコリして口の中が海水浴状態になる。

2014-09-11 19.34.09

僕は遠慮したけど友人が頼んだご主人お勧めのマグロ三兄弟。カマ部分と中トロと別の部位分らしい。死ぬほど美味しいとは友人の弁。

2014-09-11 19.38.18

「目がかすむから鱧の骨切りは大変なんよ」・・・と言いながら出してくれた淡路の鱧は脂がよくのっていてかなり美味しい。

2014-09-11 19.40.30

赤貝は身とヒモでワンセット。味も濃くて独特の香りもいい。。

この店は席数が少ない(10席)ので入店するのがかなり難しい。特筆すべきは外国人客率がかなり高くて中国、韓国、アメリカ、フランス人を良く見かける。今年80才になるのご主人は雰囲気だけの外国語を話せるのでどこの国の人が来ても大丈夫らしい。

2014-09-11 19.42.56

名物の大振りあわびちゃんはこの店の一番人気。蒸したものも好きだけど磯の香が麗しいこの店ならではのネタとご主人の塩をかける所作がとても楽しい。一口でいただくと口の中が鮑だらけ。

2014-09-11 19.43.02

この店ではネタはすべて「ちゃん」づけで呼ばれるのは周知の事実。生の肝が大好物で私の元気の源。冷酒ではなくて「冷や酒」の黒松白鹿をコップで所望する。鮑の肝と一緒に食すと元気がみなぎる。

2014-09-11 19.44.39

一週間昆布で締めた秋刀魚は脂がのってトロトロ。この日は客が少なかったのでご夫婦の漫談のような掛け合いもゆっくりと楽しみながら寿司を食べ続ける。いつもながら店が小さいので周りの客とすぐに仲良くなる。外国人でも同様である。外国人を客全員で相手するのが超楽しい。近くに済生会病院もあるので医者も多い。普段同様この日もご主人の親父ギャグも切れ味満点。

2014-09-11 19.50.59

雲丹は北海道産。70才後半の女将さんも陽気ででとっても楽しい。ミシュランがなかった時期にガッザットサーベイで帝国ホテルの久兵衛よりもこちらのお店が得点が高かったことを思い出す。。そのときも「ほんまかなわんねん〜」とよく言っておられた。

2014-09-11 19.49.18

大きな一本付けの穴子は柔らかいだけじゃなくて味がいい。大振りだけど味がかなり深くて魚を食べてる感満載。

2014-09-11 19.57.12

最後は海老で〆。冷凍の海老だけどよく肥えていてとても美味しい。子供のころ両親が小さな寿司店をしていて小学校から帰った僕に母が「今日のおやつ」と言って海老の握りをよく作ってくれた。そんな話や私のマグロが食べられない理由の話をご夫婦としていたら時間が一気に経ってしまってそそくさと店を出る。この日は日本酒飲みまくって2人で「1億4000万円!」とのこと。

いつものように「安っす〜」と答えると続けてお釣りを「60億円!」と言われて渡される。いつも大儲けした気分になる。予約不可なので開店と同時に入店するのが確実。トイレはないのでDDハウスでお願いします。

大阪市北区芝田1-3-12
06-6372-5747 日曜 水曜休み

大阪市 梅田/JR大阪 寿司