中華料理

西安 その①

本業の仕事が少し暇になったので西安を訪問。青島乗り継ぎで約5時間のフライト。
西安は古来、唐の長安の都があった場所で中国4000年の歴史を象徴する場所と言われる。特に食文化は内陸独特の特色があり、小麦粉、羊肉、スパイス、香り油(辣油、葱油、山椒油等)などを多用したものが多く、特に麺類や餃子が有名。

この日の晩ご飯は藤原紀香さんお薦めの西安君楽城堡大酒店の「楽宮」にて楊貴妃宴と呼ばれる伝統宮廷料理をいただく。

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古来から伝わる酒器に入った甘酒で乾杯する口元が狭いのは髭にお酒が付かないようにするため。蝶の形の前菜は楊貴妃の玄宗皇帝への愛を表しているらしい。味はイマイチ。

牛肉の黒胡椒炒めはアメリカ産のアンガス牛を使用(と思う)西安はシルクロードの発着点と言われていた(2007年に中国政府がシルクロードの起点は洛陽と発表)のでスパイスをたくさん使用しているとのこと。

卵白入り海鮮スープはかなり塩分控えめで宮廷料理のような優雅な感じ。悪くいうと水臭い・・・特撰蒸し餃子は皮にほうれん草を練り込んだものと普通のものの2種類。味は普通。

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名物料理の鶏の橙風味はアーモンドを衣にしたチキンカツ。けったいな味というのがぴったり。藤原紀香さんはこれが絶品と言っていたが・・・味オンチ認定なり。

キノコいろいろと青梗菜の鮑ソース炒めは鮑茸や数種類のキノコが独特の醤で炒められていて歯触りもとてもいい。

名物のスズキの蒸し料理は古来黄河を使って長安に運んだと言われる。川魚独特の泥臭さにビックリ。手延べ麺もあっさりすっきり。この辺りでは最も優雅で高級な料理店であるがなんとも上品過ぎて肩すかし状態。

楊貴妃の杏仁豆腐もじゃりじゃりした舌触りで古来の杏仁豆腐はこのようなものだったのであろうと懐古しながらいただく。この後は回民街と呼ばれるイスラム民族がたくさんいるB級グルメ街に遊びに行く。(つづく)

中華料理 海外

月泉 5月【大阪市 北浜】 【大阪市 西天満】

最近つとに予約が取れないと言われる表記の店で会食。場所は北浜駅1番出口上がってライオン橋(難波橋)を北に渡ってすぐの場所に位置する。白い壁が特徴の瀟洒な佇まい。店内も白を基調とした内装で、明の時代のものと以前聞いたクラシカルなローボードをはじめとするインテリアや趣味のいいシャンデリアがいい空気感を醸し出している。カウンター席6席、テーブル席12席のこじんまりしたお店。以前はカウンタ−でいただいたが今回はテーブル席を希望する。

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一口ビールをいただいて最初は前菜の小皿登場。まず真ん中は特製蒸し鶏の四川風。いわゆる「よだれ鶏」と呼ばれるもの。蒸し鶏の上に載るソースはコクのある醤油、黒酢、香味野菜、数種類の唐辛子等が入りかなり複雑な味で香菜も柔らかで品のある香り。多分国産のものであろう。鶏肉の火入れも完璧。真空低温調理であろう。

水ダコと茗荷の花山椒とネギのソースはこちらのお店の定番もの。クラゲの酢の物も下味がしっかりついて口によく合う。お酒や様々な調味料で下味をつけ真空低温調理で仕上げた(と思う)ガチョウのフォアグラは感動的な柔らかさと味のふくよかさで飴炊きナッツが添えられてる。軽く薫製にしてジャスミン茶で蒸し焼きにした鰆もパンチのある味でホロホロの柔らかさ。焼肉(ショウヨ)といわれる豚三枚肉のプリスピー焼きは無花果を合わせる。肉は柔らかで皮はパリパリして紹興酒といい相性。

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大根餅には貝柱も入っていて一口齧り付くと旨み全開。辛子が練り込まれてあってピリっとした辛さも感じられる。上に載るソースは酸味があって合わせていただくとかなり複雑なお味。

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空芯菜の炒めは下処理もしっかりされていて嫌な癖や繊維が残ったりすることもない。ニンニクは入っておらず出汁の旨みがかなり秀でている。鶏でとった上湯だと思うが脂の溶けた旨みと香気がとてもいい。メイラード反応の香りも香ばしい。鰹は使っていないとがよく似た香気のある金華ハム(と思う)のアミノ酸の旨みも感じる。酸化した油の香りも混ざってあっさりとしながらも複雑な味を醸し出す。

8年ものの瓶詰めから甕出しの紹興酒にチェンジしてこの日特別にお願いした活オマールのチリソースをいただく。

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こちらのご主人が修行されていた空心のチリソースもこんな感じだった気がする。濃厚で旨みがたっぷりで香ばしくて何ともいえないご飯か花巻パンが欲しくなるテイスト。オマール海老の火入れも完璧でプリプリのシコシコで食べ応え満点。海老中毒の私は大満足。

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ワインはイタリアのマシエリ2014。さっぱりして爽やかで軽やかでグイグイ飲めるミネラルなタイプ。

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こちらのお店のスペシャリティーの黒酢の酢豚。ソースがエロチックに黒光りしていてみるだけで美味しそう。ブロック状のバラの三枚肉をトロトロに柔らかく調理してからカリッとサクサククリスピーに揚げられて、濃厚だけど角の取れたバランスのいい酸味の黒酢がしっかりとかけられる。付け合わせの低温長時間蒸し玉ねぎも甘くて美味しい。

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名物の四川式麻婆豆腐は髪の毛が逆立つ辛さが後から追いかけてくる。香りの強いラー油としっかり痺れる花山椒が効いていて(けっこう好み)、食べ進むと干し貝柱の旨みも感じるのと麻と拉のバランスがとてもいいことに気づく。

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〆のチャーハンはかなりパラパラ。油っぽくないのが不思議。インディカ米を使っているが独特の嫌な香りは全くない。ご主人の奥さんとその妹さんがかなり美しい。お二人の息のあった接遇とホスピタリティーにうっとりしてしまう。

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更に汁そばを所望。超細麺と塩分高めだけどあっさりと仕上げたスープは〆にぴったり。香菜がとてもいい仕事をする。

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デセールは胡麻団子か杏仁豆腐。杏仁豆腐の上に甘夏の果汁がかかる。さっぱりしてお腹すっきりごちそうさまでした。帰りはきちんとお見送り。お見事でした。

大阪市北区西天満1-6-4
06-6366-0055
17:30~21:30LO
日曜休み

月泉中華料理 / なにわ橋駅北浜駅南森町駅

夜総合点★★★☆☆ 3.5

大阪市 北浜大阪市 西天満 中華料理

双龍居 5月【大阪市 扇町/天満】

友人7名と一緒に表記の店で会食。秋の上海蟹の時期にはよく利用する。コスパの高さでいつも満席の超繁盛店。この日は一番廉価の3000円のお決まりコースに2000円の飲み放題を付けていただいて会費5000円の予算で半個室の円卓でワイワイと楽しむ。

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前菜はツブ貝と豚の耳と蒸し鶏、菜っ葉のお浸しの3種盛り。続いて大きな羽のついた焼き餃子。肉感たっぷりなシュウマイも食べ応え満点。フカヒレスープも上々の味。青梗菜の炒めも口に合う。春巻はそれなり。中国5つ星ホテルのシェフが作っていると店主はのたまふ。

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海老料理3品。チリソースと酒の香りのする海老マヨ、オレンジソース煮でそれぞれパリパリプリプリした食感と異なる味でとても口に合う。紹興酒のロックと一緒に食す。

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鮑の旨煮も柔らかくて美味しい。もう少し高いコースだと活鮑を使用するらしい。人参を使った龍の彫り物も立派。

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コースには北京ダックがつく。最初にプレゼンテーション。この店では皮だけでなく身も一緒に提供される。お店の方が味噌や薬味を乗せて丁寧に包んで口に入れてくれる。。2016-05-11 19.45.49

コースとは別にこの店の名物「牛肉の四川風煮込」を所望。ビジュアルは別府の地獄巡りの温泉みたい。真赤な餡の中に牛肉とキャベツ。目が痛くなるくらい辛い・・・火を吹くほどの辛さのなかにナッツのコクやいろんな旨味がある。ボリュームも満点で食べ応えもある。最後に残ったスープというかタレに玉子麺をからめて食べる。ご飯を投入するパターンもある。この店に来たらこのメニューはマスト。

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デザートはメロンと西瓜の盛り合わせ。5000円の予算でここまで食せるのは史上最強。人気の理由はそこそこの味とお得感。。お腹いっぱいごちそうさまでした。。

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吉野家で豚丼330円を食す。柔らかい食感で悪くないと感じた。3万円のフレンチを食べることを考えると約100杯・・・・牛丼よりも食べ応えがあって脂感もそこそこある。見た目よりもしっかりとした味がついている。ロスアンゼルスのYoshinoyaでは照焼きチキン丼が1番人気で580円くらいで牛丼は650円。白身魚定食などもあってファミレスのような感じ。香港の吉野家も照焼き丼450円くらいだった。日本のファストフードが世界で一番安くなる日も近いかも知れないな。

大阪市北区浪花町1-24
06-6377-8808
定休日/年中無休

大阪市 扇町/天満 中華料理