カテゴリー:フレンチ

鑓屋町134【大阪市 堺筋本町】

表記の店をフレンチシェフの友人と訪問。
谷町4丁目駅から北西に3分歩いた場所に位置する。近くには蕎麦の「守破離」や「ビストロカメキチ」や「ブーランジェリアン」のあるグルメ激戦区。

2017-02-14 18.29.28

モダンでカジュアルにデザインされたファザードが特徴的。広々としたおしゃれな店内はカウンタ−12席とテーブル席合わせて45席くらいのキャパ。小さなパーティーなどにも対応出来ると言っていた。

2017-02-14 18.30.13

キッチンには特注の日本製の渋すぎるピザ釜が鎮座。煉瓦製ではないピザ釜も最近は珍しい。煙突のデザインも際立っている。

2017-02-14 18.44.53

アミューズ250円は鰤とグレープフルーツのサラダ。ビジュアルの美しさとソースの美味しさにビックリ・・・
この座付きをいただいただけで期待感が高揚する。
2017-02-14 19.03.05

最初に白ワインをソムリエでもある友人に選んでいただいて冷製盛り合わせ3種900円を所望する。ワカサギのエスカベッシュとハム2種盛り、オリーブ2種に柔やわの鰯のコンフィ、一見カポナータのような野菜の煮込みは酢や砂糖が入っていないフレンチテイスト仕様。ボリュームたっぷりでどれもパンチの効いたエッジの立った仕上がり。

2017-02-14 19.47.50

こちらのオーナーシェフの竹中氏はナポリピッツァの名店「イゾラ」で働いた後、ナポリのイスキア島の「ダ・ガエターノ」で3ヶ月修行をされたと聞き及ぶ。しかしながらその前は大阪のサウスタワーホテル(現スイスホテル大阪)の立ち上げの際のスタッフで当時は冷菜の魔術師と言われていたぐらいのフレンチの腕利きであるということは誰も知らない。

いただいた冷菜3種盛りを始めどの料理もワンランク上の美味しさで食材の良さと丁寧な仕込み、ソースのバランスなど界隈のイタリアンとは一線を画した美味しさを作り出している。

2017-02-14 18.54.20

マダムお薦めの「のれそれ(穴子の稚魚)と酢橘、山葵菜のカルパッチョ480円」はオリーブオイルをベースにしたソースが秀逸。冷たい総菜は280円からいろいろ・・・ピザを食べる前のワインのアテにぴったり。

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レモンは国産を使用とのこと。食材に対するこだわりが半端でない。。

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タラの白子をピザ釜で焼いていただく。2種類のソースがとてつもなく美味しい・・・この他にも「太刀魚とカボスと新玉ねぎのカルパッチョ580円」や「ホタルイカと菜の花・蕪のサラダや紅ずわい蟹を使ったシーザーサラダ680円」、「淡路産牛リブロース炙り焼きが1380円」、「ウマヅラハゲの土鍋白ワイン煮込み1280円」などピザ以外にも食べたいもののオンパレード。

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お薦めピザは看板商品のDOC1600円。かなり大きなサイズでシェフ曰く、このサイズが一番、焼き上がりが良くてモッチリ感が感じられるらしい。焼き加減も完璧でソースの味も軽くて好み。サクサクとした味わいであっという間に完食。

2017-02-14 20.54.58

18時半に入店して気がつけばあっという間に終電タイム。気がつけば2人でワイン3本で5時間の滞在・・・最後にチーズ盛り合わせをいただいてフィニッシュ。。。このチーズもワンランク上の味わい。

2017-02-14 21.25.34

ワインをはじめとするドリンクの値付けも良心的で何をいくら頼んでもビックリするくらい安い。相場観で言えば周りの有名ピザ店の半額くらいの支払だと思う。フレンチで培った技量を用いて作る前菜だけでも来店する価値はある。こちらは月内再訪確定なり。久しぶりのスマッシュヒットでした。

大阪市中央区鎗屋町1-3-4
電話: 06-6941-1008
営業時間: 11:30~14:30 17:00~23:00

鎗屋町 134ピザ / 谷町四丁目駅堺筋本町駅天満橋駅

夜総合点★★★☆☆ 3.5

大阪市 堺筋本町 イタリアンフレンチ

ビストロエピス 1月【大阪市 姫松】

自宅から徒歩5分の普段使いできる表記のビストロを営業社員7人で訪問。最近は新しい客も増えて席が取れない事も多いと聞き及ぶが今回は事前に予約して貸し切りでのの会食。

2017-01-13 19.31.29

敬愛する奥野シェフはサウスタワーホテル(現スイスホテル大阪)のレストランラツールで修行され、現在の流行のフレンチとは一線を画したガストロミックな料理献立と塩とビネガーをしっかり使用した、腰の据わった味わい深いソースとフライパンだけで仕上げる絶妙の火入れが特徴。

夜のコースは4000円と6000円、10000円でこの日は6000円を所望する。キリン一番搾りで乾杯。。

2017-01-13 19.22.14

一皿目は鶉に鶏のムースを塗って焼いて蜂蜜や胡椒、シナモンをキャラメリゼしたものを塗って焼いたもの。いきりパンチのあるものから始まる。

2017-01-13 19.46.54

2皿目は牛ほほ肉の赤ワイン煮込み。しっかりと煮込まれたほほ肉は濃いめの赤ワインとの相性がとてもいい。

2017-01-13 19.58.51

3皿目は奥野シェフのスペシャリティーの茸のポタージュ。マッシュルームと椎茸を炒めて香りを出していると聞いた事がある。以前いただいたよりもあっさりした感があるがこれは個人の好み。

2017-01-13 20.10.35

ポアゾンはパリパリに皮を焼き上げた鱸と帆立のソテー。ソースはブールブランだと思うけどこれも以前より優しい味加減になっていた。酸味の強い白ワインと塩とビネガーをしっかり使ってエッジの効いた味が個人的には好みだったんだけど女性にはこの方が受けるかも知れない。

2017-01-13 20.31.24

ヴィヤンドは「黒毛和牛のローストトリュフの入った赤ワインソース フォワグラ添え」火入れも素晴しく柔らかくて味が深くて美味しい。食べ終わりを確認してから一皿ずつ丁寧に作り込むのですべての料理が一番いい状態で客に提供される。

2017-01-13 20.54.40

デセールは焼いたリンゴを鋳込んだクレープとアイスの盛り合わせ。コスパのいいワインもたくさんいただいてお腹いっぱいになりました。小さなお店で席数が12席なので予約は必須。

過去のビストロエピスはこちら
お店のホームページはこちら

大阪市住吉区帝塚山東1-3-36
06-6675-0211
定休日:火曜日の夜と水曜日

大阪市 姫松 フレンチ

びすとろぽたじえ 1月【大阪市 玉出】

お世話になっている広告代理店の女性社長と一緒に最近はまりまくっている地元の表記の店を訪問。1980年代のボキューズやシャペルが作っていたヌーベルキュージーヌを堅実に再現した料理を食せる今の大阪では希少なお店。お店の壁にはこちらの店のオーナーの辻調理師学校元教授の肥田順シェフが現役の頃に写した辻調理師学校創設者の辻静雄氏やポールボキューズとの写真がたくさん飾られている。

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こちらのお店ではプリフィクスになったコースメニュー6000円がお得でお薦め。内容は季節によっていろいろと変わる。5種類ずつくらいある前菜と魚料理と肉料理を好きなように組み合わせる。食後は食べ放題のデセールかフロマージュを選ぶ事が出来るのも嬉しい。最初の座付きはいつものように豚肉のリエットと帝塚山ボネール謹製のパリジャンが出される。

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アミューズは蕪と柚子のポタージュ。穏やかでしんみりとした加減に舌が喜ぶ。シェフに作り方を聞いたところ思いのほか手間がかかっている事にビックリ。2017-01-06-18-10-14

前菜はここ最近一番美味しいと思っているフォワグラ料理をチョイス。肥田シェフのスペシャリティーで店の名前が入った専用の壷に処理をしたフォワグラを入れて蒸し焼きにしたもの。大きなスプーンでこそぎ落として盛りつけられる。見た目の華やかさはないが口に入れると濃厚でフォワグラ特有のネットリした旨味と甘味が口の中に広がる。添えられたドライ無花果を炊いたものとソムリエさんお薦めのニュージーランド産のゲヴュルツトラミネールと一緒に口に入れるとワインの強いアロマがテリーヌと混然となってマリアージュを楽しむことが出来る。

肥田シェフ曰くここ最近、自身が納得のいくフォワグラが入手しにくくなっていて今使っている選び抜いたペリゴール産のものでも満足度90点くらいと仰っていた。今回の材料はフォワ・グラ・ド・カナール(鴨)で世間でよくあるガチョウではない。プロに言わせると上質な鴨のフォワグラは香りとコクが断然違うそう。日本によく入るハンガリーやイスラエル産は焼くと縮みまくると言っていた。

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同伴者は前菜の盛り合わせを所望された。田舎風パテ、無塩バターを添えた低温仕上げの自家製ハム(シェフは3日かけ煮豚と説明)人参とオレンジのサラダ、根セロリのサラダ、リオンの古典的な料理のサーモンとトマトのソルベなど。

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魚料理は年末にもいただいた白子のソテー。焦がしバターとタップナードとレモン果実で酸味の強いパンチのあるソースが特徴。この突き抜けた酸味と輪郭のある塩分がとても口に合う。ブルゴーニュ産のピノノワールと一緒にいただく。

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同伴者は小鯛のじゃがいも鱗焼き(いわゆるメダリオン)でポールポキューズのスペシャリティ。私も何回かいただいたがウロコに模したじゃがいもがパリパリしてとてもいい食感。鯛の身はふわふわでこの仕上がりにはかなり腕利きの火入れが必要。

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此方の店で初めて頂いた鹿の赤ワインソースは今風の言葉で言えば「超ヤバい一品」。蝦夷鹿を数日間赤ワインに漬け込んでソテー。ソースはグランヴヌールで実は初めて頂いた。チョコレートを連想させる茶褐色のソースは鹿肉の骨と肉と筋を炒めてとマリネした野菜ともに出汁を取って赤ワインとワイン酢を煮詰めたものに黒胡椒と生クリームとブルーベリーのジャムを加えたもの。

このソースはとてつもない時間と手間と費用がかかるそうで此方の店以外では食せない一皿。ブルーベリージャムやワインビネガーなど数種類の酢、蜂蜜、胡椒、その他の調味料のどれ一つ突出しないようなバランスに仕上がっているのが特徴。シラーのワインと相性抜群。パンを更にお替わりしてソースを残さずいただいた。

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同伴者の肉料理は羊肉に鶏肉のすり身とキャベツ、様々な香草を合わせたものを巻き付けて蒸し焼きにしたもの。これも以前いただいた事があるが羊肉の下処理と絶妙なる火入れ、トマトベースのソースの美味しさに驚いた記憶がある。

微妙な火入れが必要でなかなか手のかかる面倒な仕事で最近の調理人でこのような料理を継承する人はほとんどいないと仰っておられた。すり身部分もしっとりしてて絶妙に火入れされた羊肉と一緒に味わうと味の濃淡をしっかりと感じることが出来てトマトベースのソースとシラーのワインで最高のマリアージュを見せる。
ザートは好きなものを好きなだけいただける。デザートは好きなものを好きなだけいただける。個人店でここまで揃えている店は珍しい。

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デセールはグレープフルーツのグレープフルーツのコンポート、皮の蜜煮、プリンのようなもの、チョコレートケーキ、パイナップルのタルト、真っ白のコーヒー風味のブランマンジェ、チョコレートケーキ、シャーベット2種など好きなものを好きなだけいただける。

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フロマージュで黄色の青カビチーズはイギリスのスケルトンの近くのもで日本では希少品。そのチーズに合わせて蜂蜜のようにこっくりと甘いデザートワインを合わせていただいた。

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お酒も料理も最後までたっぷりといただいてラディシオンは2人で17000円。肥田シェフと話が出来るカウンタ−席がお薦めです。フランス語を勉強してリオンに行きたいと真剣に思う新年の候。

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大阪市 玉出 フレンチ