淀屋橋

火場焼 はまじま

堂島川沿いにある表記の店を訪問。平日はほぼ満席で入店不可能の繁盛店。2階のテラス席が最近改装されて堂島川が一望出来る景色が一段と良くなった。夏の間は何度か訪問する大好きなお店。

2014-09-01 18.35.26

この時期がベストシーズンで川の上を通る風がとても気持ちいい。2階のテラスは個人的にお勧めのプラチナ席。大阪版の川床って感じか。日本銀行や大江橋など見ているだけでいい気分になる。

2014-08-30 19.16.48

最近は女将さんとも親しくなっていろいろと世間話する時間も増える。いつものように好きなものを適当に所望する。ビールで乾杯していると突き出しが登場。もずくに蓴菜の入ったもの、三角の形をしたいわゆる「シッタカ貝」、シンコと卵豆腐。どれもがシンプルだけどとっても美味しい。

火場焼(ひばやき)は海女さん小屋の中の囲炉裏で魚介類を焼くものの事らしい。

2014-08-30 19.28.28

お造りはムラサキ雲丹。殻のまま登場。ガラスの器に入った塩水に漬けていただくと言う趣向。巻いていただく用の海苔と一緒にいただく剣先イカも一緒に盛り込まれていてなかなか楽しい。

2014-08-30 19.29.02

平目の造りは薄造りはポン酢で分厚く切られたエンガワ部分は醤油でいただく。雲丹を乗せてもかなり美味しい。

2014-08-30 19.33.15

お造りに合った三重の純米酒をいただく。お酒はグランドメニューとべつにいろいろなものを取り揃えておられ一合ずつの見比べるのも面白い。ビールはサントリーしかないんだけど日本酒は好みのものをしこたまいただく。。

2014-08-30 19.50.52

最初に伊勢海老を所望。三重の浜島漁港から直送と言っておられた。一番大きいものをお願いしたけどこの日はやや小振りなり。

2014-08-30 19.52.04

半分に切らずにそのまま焼いていただく。焼きやすいのと火入れが正確に出来るらしい。サービスの女性は丁寧で親切。よく教育がなされているのに感心する。

2014-08-30 19.59.54

お腹の方は殻が薄いのでさっと焼くのがコツと言っておられた。目の前で少し残酷な感もあるがいい香りが漂うので気にならない。お造りにしても良かったんだけど個人的には焼いたものが好物。もがきながら焼かれるのを見るのもお楽しみの一つ。

2014-08-30 20.05.53

調理場でカットされたらこんな感じ。味噌も甘くて身もしっとり。ロブスターやオマールのようにクセもなく透明感溢れる後口のいい味。お腹の身もしがみながらいただく。角の肉もしっかりと最後までいただく。

2014-08-30 20.10.31

お酒は白酒という微発泡のさっぱりした夏向きのお酒を所望。この店で始めて頂いてからいつも注文する。純米にごり酒でグラスに注ぐとカルピスソーダの様な感じ。少し甘くて柑橘の香りもする。

2014-08-30 19.50.56

次に出てきたセットはあっぱっぱ(緋扇貝)大あさり、はまぐり、鯵の干物、焼き野菜など。すべて店の人が丁寧に焼いてくれるのがうれしい。焼き加減で味が大きく変わってしまうのでプロに任せるのが一番。普通のものばかりだけど目の前の卓上コンロで炭焼きにするシズル感ときれいな景色で最高の御馳走となる。

2014-08-30 20.16.24

大アサリと俗に呼ばれるウチムラサキは鳥羽に行くとどこででも食す事が出来る。加熱すると汁がいっぱい出るのでこれが死ぬほど美味しい。

2014-08-30 20.22.29

ヒオウギ貝は帆立の偽物。。しっかりと焼き込んだ方が美味しいと言っていた。これは少し仕上げに醤油をたらすといいらしい。はまぐりも大振りでジュースがいっぱい。お酒ととても良く合う。北新地ハイボールと言ってサントリー山崎をソーダーで割ったものを薦められたのでお願いするとこれもいい相性をみせる。このあとサザエも出てきて貝づくしに大満足。

2014-08-30 20.54.24

鯵の干物もハイボールにぴったりでかなり美味しい。。接客のお姉さんがモノによって焼き方を変えているのには敬服する。

2014-08-30 20.31.56

蛸壺に入った蛸をミニカンテキで焼く趣向。醤油にさっと絡めていただくと野趣たっぷりでお酒が進みまくる。

2014-08-30 21.07.24

焼き野菜もとってもおいしい。。お酒も料理もたくさんいただいて大満足。帰りは女将さんがお見送り。。お昼の海鮮丼もお値打ちとよく聞く。。

大阪市北区堂島浜1-1-8
06-6343-0001
月〜金 17:00〜22:30 土 17:00〜21:00

はまじま炭火焼き / 大江橋駅淀屋橋駅北新地駅

夜総合点★★★☆☆ 3.5


カテゴリー 梅田/JR大阪, 淀屋橋, 和食 |

白銀亭

本町で打ち合わせがあったので表記の店でお一人様カレーランチ。場所は御堂筋の淡路町交差点から西にひと筋入ったところ。昼時は行列しているのですぐにわかる。私も10分くらい並んだ・・・表の看板には「辛口カレー専門店」と書かれている。

お店はコの字型でカウンター席16席のみ。かなり落ち着いた雰囲気。カウンターの中でイケメン男子が揚げ物と御飯盛、仕上げまでかなりの切れ味のある動きでカレーを作りまくる。あと勘定係と後片付けの女性スタッフが2名。この兄ちゃんが病気になったらこの店ヤバいなと思いながらカツカレー900円を所望。冬に食べたときは850円だったのにやはり消費税の影響か・・・

ベースのカレーにトンカツ、エビフライ、ホウレン草、チーズ、生卵のトッピングがあって好きなものを組み合わせる。一番人気はカツカレーのようである。

●メニューは
・カレー 750円  ・カツカレー 900円  ・チーズカレー 850円
・ほうれん草カレー 900円  ・エビフライカレー 950円
・大盛り 150円増し  ・生玉子 50円

2014-07-11 13.14.43

1口目はチャツネかオニオンかわかんないが甘くてまろやかな印象であとから辛さが押し寄せるインディアンカレーに似た感じ。辛さも上品でエグかったり尖ってたりする感じではない。旨味たっぷりの万人受けする欧風カレーで特に女性は好きな感じだろうと思う。ビジネス街だけど女性客比率も高い。

トンカツはオーダー後に揚げられ食べやすいように一口サイズに切られている。このサイズが絶妙でカレーと一緒に口に運んでも邪魔にならない。衣も薄くて脂身もなし。隣の客はさっとボイルされたほうれん草をトッピングしたものを食べていたがそれもかなり美味しそう。

バランス的によく出来ています。隣のビルにあるセブンイレブンで100円のアイスコーヒーを頂いて口直し。。かなり満足しました・・・

大阪市中央区淡路町4-4-12
06-7654-1067
11:00~16:00(土 ~14:00)
※売切れ次第終了
日曜・祝日定休


カテゴリー 本町, 淀屋橋, カレーライス |

すし吉

週末は中之島を2時間走ってそのあと1年間公職でお世話になった方と共に西天満の表記の店を訪問。昨年の6月に開業してちょうど1年となる。最近人をおもてなしするときはこちらを良く使わせて頂く。誰もが美味しいとわかる上質な寿司と程よい敷居の高さがいい時間を過ごさせてくれる。

新地の名店「平野」から独立された32才の福田氏が奥さんと最近入店された岸和田出身の女性調理師の3人で切り盛り。寿司の味もいいんだけど宮崎出身のご主人の人間味がいいのでここ最近は定期的に訪問している。7席しかないので最近かなり予約がとりにくい店となっている。

2014-06-14 17.54.55

座付きはガラスの器に焼き茄子と白ダツ芋。いわゆる白芋茎。焼き茄子はしんみりと味が入って白ダツはシャリシャリして涼感満載。ビールと共に頂くといい暑気払いとなる。

お店の名前は「ふく吉」と書いて「ふくよし」と読む。場所はアメリカ領事館の北側。この辺りは北新地に比べてしっとりとした大人な飲食店が多い。

法曹界がいいお店を育てるとよく言われる。乾山系の「鮨 林田」やカウンター8席の隠れ家風の「鮨ろく」、ミシュラン1星の超人気店「鮨 美菜月」などの高級寿司店の立ち並ぶ激戦区。でもこれらの店とは一線を画したお店の優しさと言うかツンとしていない空気感がこの店にはある。
多分ご主人の年齢の若さと人柄に寄るものが大きいと個人的に分析をしている。

2014-06-14 17.58.42

赤身の魚が苦手なのを知ってくれていて造りはアブラメとあまて鰈の2種類。アブラメはお造りにする事が少ないというか鮮度が劣化しやすい事と小骨が多いのでめったに造りでお目にはかかれない。普通は身がぐにゃぐにゃしたものが多いんだけどこれはシコシコのモチモチ。よほど良質で魚体の大きなものであろう。

あまて鰈(マコカレイ)はクセがなくて脂がのっていてまさに夏を感じる魚。締めていないんだけど昆布の風味も感じられるのが不思議。

2014-06-14 18.02.28

子持ちのシャコは北海道産。爪肉もちゃんと提供される。。若い店主が美味しいものをちゃんとわかっておられるのに感心する。合わせるお酒は純米辛口の水芭蕉のスパークリング。さらりとしてるんだけど旨味もしっかりあってとても飲みやすい。

2014-06-14 18.42.30

煮物は冬瓜と白甘鯛。蓴菜は最高級の秋田産。冬瓜の戻し方も完璧だし軽く塩をして締めた甘鯛もおいしすぎる。出汁の味もパーフェクトと言っていい。甘鯛の上品な脂が上質の出汁と相まって完璧な煮物椀となっている。

2014-06-14 18.11.14

こんがりと焼かれた稚鮎は三度豆の胡麻汚しと共に頂く。泥臭さが気になったがこの時期の鮎はしょうがない。同伴者が辛口のお酒が好みという事で三千盛の純米大吟醸を所望する。。この料理にドンピシャでお酒がおいしいととてもリッチな気分になる。

2014-06-14 18.23.55

毛蟹と朝風胡瓜と生湯葉の酢の物。朝風胡瓜は皮が薄くて肉質は緻密で歯切れがいい。少し干していると言っておられた。いわゆる日本料理の技法で雷干しというもの。白瓜や小メロンでする事も多い。しっかりと胡瓜の味が感じられて雷干しの文字どおり咀嚼するごとにガリガリと音がする。。

2014-06-14 18.23.47

同伴者は蟹が苦手という事なので赤貝の酢の物に即座に変更。この辺りの機転が素晴しい。まさに変幻自在。。

2014-06-14 18.30.39

「平野」と同じ仕入れ先から入れる鯨のさえずり。鯨の臭みやクセが全くない。上質な脂感が脳にずしりとくる。である。日本酒との相性は言わずもがなである。

2014-06-14 18.51.22

トウモロコシのすり流しには穂紫蘇が乗せられたもの。すべての食材にこだわり手間を惜しまず謙虚に仕事をされるのを目の前で見ながら贅沢な時間を過ごす。話しかけられればお客さんの相手もちゃんとして場を盛り上げる術もちゃんとわかってらっしゃるのにも敬服する。

2014-06-14 19.03.46

握りの最初は細魚。。寿司にたどり着くまでかなり食べているんだけど軽い食味と強い旨味に旬を感じる。シャリはほんのり温かくてやや固め。大分産のヒノヒカリを使用。

2014-06-14 19.06.20-1

剣先イカはしっかりと目を入れる事でより食べやすいのと旨味が増幅。。ビジュアルもとっても美しい。真っ白な檜のカウンターは触るとすべすべ。赤ちゃんの肌のような手触り。毎日牛乳で磨いているそう(これホント・・)

2014-06-14 19.09.54

釣りの鯵もかなりいい。ネタで季節を感じる事が出来るというのが大変嬉しい。。

2014-06-14 19.13.37

コハダは1枚漬け。この時期のシンコもいいけどしっかりと締められたコハダも大好き。こちらの店はミディアム系。シンコ(コハダの稚魚)は1キロ7万円の仕入れ値と言っておられた。寿司一貫で原価5000円くらいになる計算。。

2014-06-14 19.17.19

大好物のシラサエビ。これほど大きなサイズのものは珍しい。まさに一番ネタを仕入れるのであろう。レアに湯がかれているので甘味も強烈。味噌も甘くて秀逸。

2014-06-14 19.24.17

淡路島の雲丹。通称黒雲丹と呼ばれるもの。喉の奥にストんと落ちる。ミョウバン臭さは当然感じられない。。

2014-06-14 19.28.16

「平野」や兄弟子の福島の「清水」と同様の脂ののった穴子を熊笹に包んで温め握る。これがこのお店のスペシャリティ。

2014-06-14 19.30.24

脂ののりも強烈でフワフワでトロトロの極み。。塩と煮詰めのそれぞれで頂く。煮詰めもかなり上質。酒の酔いもあって頭もフワフワとなる。水芭蕉の純米酒と合わせるとこれもベストマッチ。

2014-06-14 19.41.14

〆のかんぴょう巻もいい仕事ぶりが感じられる。

2014-06-14 19.47.50

花丸きゅうりを巻き込んだものもサッパリして美味しい。。こういったものと日本酒の組み合わせもいいな。

2014-06-14 20.39.09-1

隣の客に出す鮪の漬けを見て同伴者が「この店は生レバー握るの?」と尋ねておられたのには笑った・・・寿司屋で生レバーの握りも一度食べてみたいな・・・

まな板の横にある塩の容器のふたが赤いので「それは味の素ですか」と尋ねておられた。。ここまでこだわって最後に味の素をかけて客に出す寿司屋もあったらおもろいなと思った。。。
でも何もかもキチンとしまくらないで多少の抜け感を出す事で客から見た敷居を下げておられる事にも感服する。。

2014-06-14 19.45.27

表札代わりのこの玉子も大好き。端っこの固い部分だけを別に頂く。。こういった気遣いにやられてしまう。奥さんもご主人もかなりいい。価格はそれなりだけど大切な人をもてなす店としては最高と思うな。

大阪市北区西天満4丁目11番8号
営業時間:5:00〜11:00
月曜休み
Tel:06-6809-4696

 


カテゴリー 梅田/JR大阪, 西天満, 淀屋橋, 寿司 |