お店ジャンル

ラ ルッチョラ【大阪市 福島】

福島にある表記の店を遅掛けに訪問。
2014年にミシェラン大阪ビブグルマンに選ばれた魚介ナポリな店。普段はなかなか予約が獲れないらしく友人にお願いする。
店は木を基調としたカウンター8席、テーブル席8席の16席のこじんまりした感じ。カウンタ−でアラアルトを所望する。

周りは大声でテーブル席で話す中国人と大きな顔をした新地のママのようなおばはんなどカジュアルな店が故にいただけない客も集まりやすいのはこういった店の宿命か。

2015-12-17 22.08.37

ワインはカジュアルな白をいただく。樽感があってしっかりしたリッキ メリディアーノ シャルドネをリクエスト。淡い黄金色で果実味もあってフルーティーな香りと 辛口だけど重厚でしっかりとしたコクがある感じ。

2015-12-17 21.08.40

一皿目はカリフラワーのピュレの上に馬糞ウニとズワイガニがのったもの。 柚子風味のさっぱりした和風ソースが食べやすい。カリフラワーの味がとても濃くてぐちゃぐちゃにかき混ぜていただくととてもいい。

2015-12-17 21.14.05

瀬戸内海ワタリガニのサラダ仕立ても一口サイズ。食べたいものを聞いていただいてから全体のポーションを調製していただくことにする。最初にこの日に仕入れた食材を説明いただきソースや付け合わせなど含めてアドリブで色々作っていただく。面倒くさくてごめんねというと「僕はこんなスタイルでレストランをやりたかったんです・・・」との答え。
ミョウガをワインビネガで漬けたものもサッパリしてとても美味しい。和食のテイストにかなり近い。

2015-12-17 21.21.20

的矢の牡蠣をフリットにしていただく。下に敷かれているのは酸味のある野菜でワインとかなりいい相性があった。カウンタ−を挟んでのイケメン鈴木シェフと料理の話もとても楽しい。南船場のイタリア料理の超老舗「コロッセオ」で修行されたこと、中央市場の鮮魚店で働いたこと、心斎橋の割烹「作一」のような店を目指していること、10年経ってやっと飲食業のあり方というものがわかってきたということ。

本人は人見知りなので寡黙な性格なんだけど打ち解ければどんどん話をされいい時間を過ごすことが出来る。

2015-12-17 21.26.00

シェフお薦めのカルパッチョは寒ブリと鰆。ソースは生姜を効かせたオリーブオイル。双方とも魚の品質は最高であった。ビジュアルは和食のそれであるが食すとイタリアンになっている。食器も和のテイストのものが多い。

2015-12-17 21.35.57

手打ち生麺のパスタにトリフを思いっきりかけてもらったもの。シンプルだけど麺がかなり美味しい。

2015-12-17 21.48.24

かなり大きな石鯛を炭火で焼いていただく。魚の品質が高いのでシンプルに美味しい。お腹の脂ののった部分とカマの部分の2種類を出していただく。骨までしゃぶりたくなるような旨みは比類のないものであった。付け合わせはブロッコリーとカリフラワーのあいのこのロマネスコ。味はブロッコリーに近くて食感はカリフラワーに近い感じ。

2015-12-17 22.28.45

ワインも少し残っていたので〆のパスタを乾麺で作っていただく。「オイルを使ってウニをドカンと入れてね」というリクエストにもちゃんと答えてくれるのが嬉しい。

2015-12-17 22.35.15

接客の男性もかなりイケメンで次の日の生麺の仕込みを必死でされていた。若いが故に接客はまだまだだけどこれも性分であろう。価格は少し高めで料理だけで1万円オーバー。。お薦めは当然カウンタ−かな。。

大阪市福島区福島6-9-17
06-6458-0199
12:00〜14:00、18:00〜24:00
火曜休み

ラ・ルッチョライタリアン / 福島駅新福島駅西梅田駅

夜総合点★★★☆☆ 3.5

大阪市 福島 イタリアン

トミーパート2【大阪府 堺市】

2年ぶりに堺にある表記の店を訪問する。食べログや様々なブロガーの宣伝でいつも大行列になり駐車場もないために少し脚が遠のいていたが近辺を通った際に久しぶりに立ち寄ってみる。店は阪神高速15号堺線の高架脇の側道沿いに在る誓源寺という寺の隣。近くのコインパーキングの場所は店の前に掲示。 通い出してヘビーユースしていた3年前の食べログで堺地域でベストレストランに選ばれ大ブレークする。

久しぶりに訪問する店は昔と同様古びた昭和の喫茶店のような外観。店内は普通に寂れている。カウンタ−席とテーブルで15席くらい。でもこの日も客だらけ・・・高齢のおじさん2人で基本は切り盛り。顔は全く似ていないが兄弟と昔に聞いたことがある。

以前から比べてメニュー数も減りすべて200円程度の値上げをされていた。これも世の流れで仕方がない・・・
昔はAランチ、Bランチ、Mのランチ等があったが今はEランチ(海老フライ、クリームコロッケ、一口カツ、オムライス又はカレーライス)1300円とデラックスランチ(一口ヘレ、魚フライ、ミンチカツ、トンテキ)1200円の2ラインとなっている。

この日は迷わずオムライス入りのEランチを所望する。

2015-12-15 13.14.35

しばらくしていつものように吉本新喜劇に出てくる食堂の親父のような方が「ごめんな、おまっとうさん~」と言いながら持ってこられる。。この親父が看板おじさん。。。初めての客でも「まいど~」「兄さん久しぶりやなー」「姉さんどこから来たんや〜」「岸和田から来てくれる客多いねん」と言って友達のように話しかける。。。

白い皿の上に山のように盛り込まれたEセットは

・オムライス(カレーソースとケチャップをベースにした酸味のあるシャバシャバソースの合い掛け)卵は薄焼きだがトロトロしてかなり美味しい。昔は豚肉の塊が入っていたが今はなし。

・一口カツ(オムライスと共通のデミソース)はかなり柔らかい。サクサクしてボリュームたっぷりで食べ応えあり。

・クリームコロッケはべシャメルソースがベースだけどじゃがいも(マッシュポテト)も入っているのか以前とは味わいが異なっていた。

・エビフライは叩きまくって平らになったエビが鎮座。しっかりと揚げられていて海老の風味が感じられないのも味わいのうち。緑色(パセリではなく多分青のりを使用)の酸味のあるマヨソース。

・付け合せがレタス、キャベツ、ポテサラ。これだけでも山盛り。ポテトは昔はリンゴ酢で味つけていたが今は簡略化。忙し過ぎていろんなことに手が廻らないと推察。これに若布やもやしとかがいっぱい入った味噌汁がつく。

完食したらお腹がパンパン。何を食しても美味しいが惜しむらくは時分時は入店しにくいことと駐車場(コインパーキング)が遠いこと。
帰るときにはご兄弟2人ともに目を見ながらもうええやろと思うくらい「ありがとう〜な〜」「おおきに〜!」「いつもすんまへ〜ん!」を何度も言われる。来てくれてありがとうという気持ちがしっかりと伝わる。これだけでも又来ようと思う。

堺市堺区南庄町1丁1-4
072-229-9452
11:30~15:30 17:00~22:00
月曜休み

大阪府 堺市 洋食

竹林茶屋

日曜日に友人15人と自社のバスを仕立て、舞鶴にある表記のかに料理店を訪問。こちらのお店は知る人ぞ知る店らしく多くの知己からぜひ一度行ってみたらとよく言われていたお店。

2015-12-13 12.14.04 HDR

大阪から高速を飛ばして約2時間半で到着。場所は舞鶴市から天橋立に行くまでに位置する。店は手作り感満載の田舎のしもたやのような印象。毎年、1年間に何度か蟹を食しに産地に伺うが、蟹の味とクオリティーは市場原理どおり価格と正比例するために安くて美味しい蟹と言うのはあり得ないというのが世の常識。

2015-12-13 12.53.49

着席すると最初に大きな茹で蟹が登場。2人で1匹をシェアする。出来立てを出すためにお客の到着30分前からゆで始めるらしい。かなり大きなサイズでこれだけでお腹が膨れる。この日は新潟と石川県産。産地にこだわらず低価格で品質のいいものを仕入れると言っておられた。

2015-12-13 13.01.13

茹で蟹を食す前にお店の女性の方が蟹フォークの使い方とともに丁寧に脚の取り方と剥き方を伝授いただく。改めて教えていただき言う通りにするととスルスル向けるのが不思議。茹で蟹につける酢や調味料は一切なし。そういったものを所望する客は店主から「帰れ!」と言われるらしい。

2015-12-13 20.52.23

あとでこの話をご主人に聞くと「帰れ!」と言って実際に帰った客が3組くらいあったと言っていた。最初に腕肉をもぎ取って蟹スプーンの先で蟹の殻に穴をあけておもむろに・・・・・・と言った具合で爪肉と胴体の三回に分けて正しい剥き方を伝授いただく。日本酒と一緒にいただくと「ホント美味しいねえ・・・」とつい口に出る。

2015-12-13 13.17.27

創業14年になるこちらのお店はすべて主人が手作りしたもので何とも言えない風情がありまくる。普通の田舎の家に招かれた感じ。食事をするテーブルの橋に大きなまな板が据え付けられ、茹で蟹を食したあとにご主人が登場され、そこで蟹や店の解説を延々としながら出刃包丁で暴れまくる蟹を切りまくる。

2015-12-13 20.48.48

料理はすべて客の前でする厨房不要のかに料理店で、捌きながら、うちの店以上の新鮮で美味しい蟹を出す店はないと豪語する。怖い顔のご主人の愛嬌とウイットにとんだ会話がとても楽しい。

2015-12-13 13.10.48

大量の暴れまくる蟹の山を片っ端から関節をはずし、皮を取って様々な料理に仕上げまくる。この提供パターンは初めての体験である。調理しながらの蟹トークも絶好調。蟹に対する思い入れが半端ではない。このご主人の顔もよくみれば蟹系である。

蟹江

というか2年前に亡くなった蟹江敬三さんによく似ている・・・・

2015-12-13 12.57.20

蟹が出来るのを待つ間に刺身を食す。大きくカットされた海老や鮪など豪快に盛られているがこの日は蟹が目的なのでこれにはあまり興味はない・・・・

2015-12-13 20.46.55

腕肉の一番太いところは刺身でいただく。界隈でよくあるような身を氷水で晒したりすることはしないばかりか醤油も何もつけずに食べると言うのがこの店のルールらしい。ご主人が一本ずつ殻をむいたものを皆で取りまわしていただく。新鮮で捌きたてだから嫌な蟹独特のえぐみやクセやアンモニア系の臭みはみじんもない。当然蟹を持つ手も臭くならない。

「食べ方を守らない客は帰ってもらうよ」と何度もダメを押される・・・

2015-12-13 13.42.40

味噌の中に蟹の白く動く心臓が光って浮かぶ。これもふにゃふにゃした不思議な味で初めて食す・・・

2015-12-13 14.08.55

生の蟹味噌は初めて頂いた。捌きたてだから生で食すことが出来ると言っておられた。半分残してお酒を入れて炭火にかけてグツグツさせていただく。。これはビックリするくらい美味しかった・・・

2015-12-13 14.23.10

蟹味噌を半分くらい食したら更に日本酒を注ぎ足して残りの味噌を溶いていただく・・濃度によって味が変わるのも面白い。生きている蟹だからえぐみが出ないとのご主人の解説。

2015-12-13 20.51.30

どんどこ甲羅にお酒を注いで食す。これ又更に美味しくなるのが不思議・・しゃべりながらずっと包丁で蟹をさばき続ける。うちは冷凍、養殖蟹は一切使わない・・と言うのがご自慢らしい。

2015-12-13 13.52.05

続いて剥きたての脚と胸肉を陶板焼きで食す。醤油、ポン酢、レモンなどはルール通り全くなし。味に変化を付けるためにこっそりと炭火で焼いた蟹味噌をつけていただく。

2015-12-13 20.46.46

こちらのお店は完全予約制で24時間営業でいつ来てもいいし、いつ帰ってもいいらしい。布団を使うときはその使用料のみが発生する・・完全個室なのでペット同伴でもいいと言っておられた。生きが良くてどんどこどんどこ暴れまくる超大型ばかりの蟹がご主人の手元に運ばれて片っ端から出刃包丁で剥きまくる。

2015-12-13 14.29.12

続いて出汁に剥きたての脚肉を出汁にさっと潜らしたしゃぶしゃぶ。これもポン酢などは全くなしでそのまま食す。

2015-12-13 14.30.35

レアにしゃぶしゃぶされた蟹肉は繊維が太くかなり美味しい。そのあと胴体を中心に割りまくった大量の蟹を出汁にいれて湯がく。何に使うのかと思って見ていると給仕の女性が殻から身をほじくりだして雑炊用の具とするらしい。

2015-12-13 14.43.26

蟹のエキスがしっかり出た出汁で野菜だけを湯がいて箸休め。そのあとご飯と穿り出した大量の蟹身を鍋に入れて雑炊を作る。

2015-12-13 15.17.46

これほど蟹の身が入った雑炊は生まれて初めて頂いた。卵と蟹身と海苔だけ食事の後はご主人の手作りの風呂に入って酔いを冷ます。滞在時間は約4時間でかなりいい時間を過ごすことが出来た。

ご主人を始め従業員の方がお店の前まで出てきて皆でお見送り。大阪からわざわざバスをチャーターし2時間半かけて来た価値はあったよね」と皆で確認しあって帰阪する。

京都府舞鶴市字和江106
電話:0773-82-9111

いけ活かに 竹林茶屋かに / 東雲駅

夜総合点★★★☆☆ 3.5

和食その他料理 兵庫県