関西スイーツの老舗であるポアールの西成の南津守に出来た工場兼アトリエを友人訪問。
こちらでは北新地のお店むけのスイーツを作っていると聞き及ぶ。
お店の解説は以下HPより抜粋
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【グレーヌ・ド・ポアール】
五感で楽しむ、スイーツ・ショウへようこそ
Ladies & Gentlemen! 紳士・淑女の皆さま。
ポアールの情熱と技術がうみだす、
斬新なショウ・タイムがいよいよはじまります。
ここ、《Graine de Poire》では、
思わず目を見張る、職人たちのあんな技やこんな技。
オーブンから出したばかりのスポンジの艶やかな姿。
耐えられなく芳しい、焼きたての香り。
などなど、通常では見ることも嗅ぐこともできない
お菓子づくりの真髄を、たっぷりとお楽しみいただけます。
また、7席のみのカウンターでは、
ここでしか味わえないスペシャルなコース料理をご用意。
オードブル、シェフからのアミューズ、そしてメインディッシュ…
すべてをスイーツで構成したオリジナル・コースは
その日のおすすめ素材とシェフの遊び心がたっぷり。
ポアールの“旬”を、まるごとお召し上がり下さいませ。
《Graine de Poire》のGraineとは、種を意味する仏語です。
やがて芽吹き、色とりどりに咲き誇る。
この工場はそんな花の種のように、可能性に満ちた場所。
グレーヌ・ド・ポアール
これからも“心地よくお客様を裏切る”をテーマに、
ワクワクするショウを展開して参ります。
進化するポアールの姿、ぜひお楽しみに。
グランシェフ 辻井良樹
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工場を一通り見学して記念撮影もした後に席に案内いただく。
メニューはスイーツコース 3240円(税込み)のみ。前菜・スープ・メイン・グラニテ・箸休め・デセール・食後のカフェという流れ。
最初のアミューズは洋梨(ポアール)型の白い器に入ったプチ生シュークリームとブラジル珈琲。ポアールのプチシューはとても有名だけど普段いただくものよりも皮が柔らかい。
目の前で作っていただいているこちらのお店で20年のベテランチーフパティシエ曰く、「ポアールのプチシューはあちこちの店頭に出されているものは大量生産するので最初からカスタードクリームと生クリームを混ぜ合わせたものを提供しているがこちらで食べる分は創業当時の作り方同様に手絞りで別々に分けてシュー皮に詰められる」と言っていた。滑らかなカスタードの口溶けと生クリームの香りがあとから鼻腔に抜けるのが心地いい。
一緒に出されるすっきりした後味のコーヒーはグアテマラの有機栽培のもの。
食べている間にパティシエさんが苺とベリーをオレンジリキュールでフランベしたり、目の前でせっせと次のスイーツ作りに取りかかる。カウンタ−に漂う甘い香りも御馳走である。
登場したクレームブリュレはアニス独特のほのかな花のような香辛料のような香りとオレンジリキュールが合わさってショコラアイスの上にピンクペッパーとフランベした温かいベリーフルーツソースがかかった甘くて酸っぱくて温かくて冷たい、濃厚なんだけどさっぱりした複雑な味。たくさんの工程を経た食材が一つの器にバランスと調和を保ちながら盛り込まれる様に驚きがある。
こちらのアトリエ(お店)自体は10時から18時までの営業で食事がいただけるこちらの「デザートサロン」は11時から。客によって滞在時間が異なるので予約は受け付けない。、コースお客の食べるスピードをみながら作っていただけるので早く食べても1時間半から長い人なら3時間かかると言っていた。
次に出されるスープはカシスオレンジとアールグレイのティーソーダスープ。炭酸の泡を固めて入れているのでスープを口に入れるとシュワシュワとパチパチが同時に咥内で感じる。
仕上げにパティシエさんがドライアイスでブクブクにしたレモンの泡をグラスに入れて仕上げてくれる。シズル感たっぷりでとても面白い。カシスの果肉の酸味もさっぱりして口休めにぴったり。
スープをいただいている間に次のメイン料理に取りかかられる。フライパンでおもむろにブリオーシュをパンベルジュされる。フレンチトーストとほぼ一緒と思うんだけどパンベルジュというらしい。上に乗っているのはクリームチーズ。
皿の上にチョコで模様を書いてパンベルジュにミニフライパンで作ったベリージャムを乗せて、軽く焼き色をつけたフォワグラに見立てのンキンに冷やした苺ムースが乗る。周りのキウイに見立てたソースはリンゴ酢とオリーブオイルとバジルシード。見た目はまるでフレンチのメインディッシュのよう。お見事なり。。
ここで出されるカフェノワールはコスタリカ産のどっしりとした濃厚な味わいのもの。かなり美味しい・・・
ここで箸休めとして花錦戸さんの有名な松の葉昆布とアッサムティー。細くカットした昆布をスッポンの出汁で炊き上げたもので30年くらい前からあるもの。昆布は特にどおってことがないけど紅茶がビックリの美味しさ。聞けばドイツのロンネフェルト認定店として客にこの紅茶を提供するためには紅茶の知識や美味しい入れ方を含めた4日間のトレーニングと筆記試験を受けなければならないと言っていた。
コースのデセールとして白いチョコドーム登場。上からポットで熱いラズベリーのソースをかける。
ホワイトチョコがどんどん溶けて中から軽く火入れした苺がのったバジルアイスが顔を出す。
バジルのアイスは初めて食べた。スパイシーで甘くて酸っぱくてミルキーで冷たくて温かい・・・様々な味覚が交錯してとても美味しくて楽しくて嬉しい。
このコースに会わせて特別にセッティングされた辛口の白ワインを連想するような酸味と甘味のバランスのよいコーヒー(らしい)。しかし普段コンビニのコーヒーに口が慣れているせいかどのコーヒーも後口がよく雑味がない上品な味わいで久しぶりに美味しいコーヒーをたくさんいただいた。
最後は当然自家製の柔らかく作られたオランジェット(オレンジピールチョコ)とフランス製の岩塩が入ったチョコで〆。紅茶はロンネフェルトのアールグレー。
気がつけばあっという間に2時間経過。季節ごとに献立が変わるので次回が楽しみ。パティシエさんと店員さんが外までお見送り。ごちそうさまでした。
大阪市西成区南津守7-13-10
電話:06-6651-1157
時間:10:00~18:00
グレーヌ・ド・ポアール (ケーキ / 北加賀屋駅、玉出駅、粉浜駅)
昼総合点★★★☆☆ 3.5