大阪市

リーガロイヤルホテル試食会【大阪市 肥後橋】 【大阪市 淀屋橋】

4月に表記のホテルで行なわれる600人規模のパーティーの食事の試食検討会にお招きいただき相伴させていただく。大阪市内のホテルで頂くパーティー料理のなかでもこちらのものはどの高級ホテルよりもワンランク以上秀でていると個人的には評価している。

今回は献立が2つのパターンがあり料金はともに8000円でこちらのホテルの着席フルサービスでは最安値のものと思われる。前菜・スープ・魚料理・肉料理・デセールのフルコースを2種類食べ分けるという珍しい会食となる。

総料理長の太田昌利氏が料理の説明をされたあとで早速試食を行なう。

2017-03-14 20.03.49

アントレはオマール海老のクレームスフレの下に紅ズワイ蟹のジュレを敷いたもの。キャビアとレッドオニオンが添えられる。よく頂くものはオマール海老とホタテをあわせてふんわりと焼き上げたものだけどこれはムース状に処理されていてこれはこれで海老の味がしっかりとして個人的には大好きな味。

もう一方は低温調理をしたノルウエーサーモンの下にビネガーを効かせた野菜を敷いたもの。サーモンの上にはイクラとタピオカが添えられる。サーモンの塩分が立っていて皿全体がきりっとした味わい。

2017-03-14 20.04.11

スープはクリームスープが2種類。黄色い方が南瓜のクリームスープ。濃い方が7種類の野菜が入ったガルビュール。ガルビュールはフランスの田舎風スープで鴨肉が入ったものを現地で何度か頂いたことがあったが全く異なる味わい。宴会料理で廉価なものだとこんなものかと納得。添えられるパンは変わらぬおいしさでいつも食べ過ぎてしまう。

2017-03-14 20.04.23

ポアゾンは真鯛の蒸気蒸しに酸味を効かせた野菜と柚子風味のソース。和のエッセンスが入ってはいるが酢の使い方は完全にフレンチでしっかりとエッジの立った味になっている。廉価な白ワインと一緒にいただくと味わいの変化があって面白い。

もう一皿はトウモロコシの粉で作るポレンタを敷いた上に皮目をしっかりと焼き込んだ甘鯛のポワレを盛りつけたものをチョリソーのソースで頂くといったもの。チョリソーのトマトソースはイタリアンでよく頂くが黄色のものは初めて。ポレンタもそうであるがフレンチにイタリアン食材を合わせる献立は最近よく見受けられる。

2017-03-14 20.04.51

ヴィヤンドはローストビーフにマデラソースをかけたリーガロイヤルホテルの看板商品とうすい豆・白インゲン・かぼちゃのピュレの上に載せた牛肉のグリエに牛蒡のソースを合わせた和のテイストの2種類。肉は双方ともオーストラリア産だけど柔らかくしっとりと仕上げられているのはさすがとしか言いようがない。調理技術のレベルの高さにビックリ。。

2017-03-14 20.05.05

デセールも大満足。ナッツ風味のチョコケーキにカシスとパッションフルーツのソースをかけたものとフロマージュ・ブラン(チーズケーキ)と蜂蜜のマリアージュに柑橘系のジュレをあわせたもの。ビジュアルも美しくこちらのホテルの矜持を見せつけられた気がした。

こちらの料飲部門はどちらも廉価な商品でも客に一定の満足感をきちんと提供される。これがまさに本物のプロフェッショナルの仕事で飲食店経営者としては見習うところが多い・・・・いい勉強になりました。。

大阪市 肥後橋大阪市 淀屋橋 フレンチ

市内某串揚げ店【大阪市 塚西】 【大阪市 姫松】

前回12月末に訪問して、店主の希望もあり店名と所在地を隠してブログ掲載したところビックリするくらい沢山の読者さんから問い合わせがあった阿倍野区の住宅街にひっそりと佇む定員6名の串揚げ店を3か月振りに訪問する。

2017-03-13 22.14.08

店内にはジャズが流れ、高級なサロンのような空気が溢れている。こちらの店主は私が30年前に茶道表千家流で一緒に稽古をしていた社中さん。当時は超有名老舗日本料理店の料理長でその後独立され、その和食店は御弟子さんに任せてご自身はこちらの串揚げ店をされている。

プレミアムモルツで乾杯をしてお任せでどんどん出していただく。

2017-03-13 22.14.37

串の扉は黒毛和牛、ポン酢でいただく。続いてそら豆を海老で巻き込んでオキアミを衣にして揚げたもの。海老が衣になっている串揚げは初めて頂いた。。。

続いて蕗の薹を蒟蒻で巻いたものを田楽味噌のソースでいただく。大きなカキフライもソースで頂く。。旬のホワイトアスパラガスを自家製マヨネーズをかけたものと続き、新ジャガのベーコン巻きはソースに辛子をたっぷりつけていただく。

どれもひと手間かけたものばかり。油は米油を使用。カラッと揚がってあっさりして後口がとてもいい。

2017-03-13 22.15.45

海老を高野豆腐で巻いたものは柚子胡椒の入った一番出汁に浸していただく。これは完全に和食の仕事。続いてたらの芽をハンペンで巻いてみじん粉を付けて揚げたもの。薄味で炊き上げた新筍に鰹節を付けて揚げたものは醤油で頂く。鴨ロース肉の菜の花巻。見た目は衣被ぎのような海老芋はネットリとした食感にビックリ。

店主から奨めていただいた福島県の大七の生もと造りの純米酒を所望する。6年前の東日本の震災でこちらの酒蔵の社屋と工場が損壊し再建は不可能かも知れないほどの大ダメージを負われた。その後に知人であるこちらの社長と話をする機会があったが「福島県人はコツコツと努力することに慣れていますから心配しないでください。私たちは必ずいつか復活します・・・」と言う会話をした記憶がある。

そんなことを思い出しながら生もとならではの自然の力を使った複雑な舌触りと喉に流し込むと野性味とコクを感じる大七ならではの上質感を感じることが出来る。

奈良県生駒の山鶴は純米酒らしい飲み飽きない味で派手ではないけど個人的には大好きなテイスト。

2017-03-13 22.16.46
続いて赤飯の磯辺揚げは塩をつけていただく。新鮮な砂ずりは下処理をしてあるので柔らかく仕上げらていいる。よく肥えた新鮮な鯵に葱を鋳込んだものは梅肉とともに頂く。豚肉はシンプルにポン酢で、しらすを衣にしたコゴミは塩をつけていただく。春を感じさせる苦味が身体を浄化させる。

ここで店主お薦めの宮崎の都農ワインのシャルドネ・アンフィルタードをいただく。都農市が町おこしで始めたワイナリーで自社農園で栽培したシャルドネを使用しオーク樽で発酵熟成させたもの。

強めの色のワインは見た目通り喉越しが柔らかくて複雑でリッチな味わい。余韻も長くて心地よい酸味がこちらの串揚げと最高の相性。。

2017-03-13 22.17.12

続いて鳥つみれを薄揚げで巻いたもの、うずらの卵をササミで巻いたもの、海老の紫蘇揚げと独活を組み合わせたものと続く。細めのグリーンアスパラを5本束ねて 豚肉で巻いたもの、かなりスパイシーな仕上がりの蓮根のカレーミンチ詰め。最後はほうじ茶でお茶漬けを頂き、苺とキウイの水菓子でフィニッシュ。料金はいくら食べても5000円。アルコールも良心価格です。

お店の外には龍安寺石庭のつくばいと同じものが置かれる。店主と一緒に茶道を習っていた頃、今は亡きお茶の先生に吾・唯・足・知(ワレタダタルヲシル)の意味を良く聞かせていただいたことを思い出しながら家に帰る。

前回の訪問ブログはこちら
店名・住所は今のところ秘匿
1日6名のみの完全予約制
*興味のある方は直接私(ペロペロ店主)まで連絡ください。
shatyo@nori-net.jp

大阪市 塚西大阪市 姫松 串料理

金魚カフェ【大阪市 昭和町】

過日に昭和町の蕎麦店を訪問したときに見つけた気になるカフェを訪問。ネットで見ると知る人ぞ知る有名店らしい。

2017-03-10 13.31.29

場所は夢KANさんの隣。大正14年に建てられた長屋を改装して今年で12年と言っておられた。昭和レトロなカフェは最近よく見かけるけど遥かにそれを超えた摩訶不思議空間となっている。外観はもとより店内に入るとびっくり仰天。

2017-03-10 17.11.22

お店はカウンタ−と6畳ほどの和室とテーブル席に分かれる。カウンタ−席とテーブル席の結界に金魚が泳ぐ水槽が置かれる。あちこちに人形やレトロな骨董市にあるような置物が飾られてミステリアスな空気を醸し出している。

2017-03-10 14.57.37

静かで薄暗い店内に飾られる顕微鏡や沢山の人形もマニアにはたまらないものであろうか。本棚には江戸川乱歩の怪人20面相シリーズ、黒魔術や解剖など渋すぎる本が並ぶ。

2017-03-10 17.10.23

あちこちにある人形と目が合う。。赤い服を着た人形はまさに語りかけてきそうな感じ。最初は背筋が寒くなるような違和感があったけど少しずつ慣れて居こごちが良くなって来るのが不思議。店主も艶があって親切でいい感じ。

2017-03-10 17.12.35

レトロな人体模型や朽ちた壁に貼られた新聞やチラシも何とも言えない奇妙でアブノーマルでホラーでオカルトな感じを醸し出しワクワク感が止まらなくなる。すべて書ききれないがこの他にも鹿の剥製や古いグラス、着物、よくわからない道具などが整然と飾られる。しかしながら苦手な人は無理かも知れない。

2017-03-10 13.20.36

店の奥には明るい光が入る前栽。。この場所も趣味性が高く無造作に見えるけど嫌いではない。2人がけのテーブルに座ってシグニチャーメニューのきんぎょクリームソーダー680円にプラス130円で金魚クッキーを付けていただく。

2017-03-10 13.24.18

金魚鉢に入って供されるクリームソーダーはメロン味。アイスクリームの上にのっかる金魚が可愛い。周りの人形の視線を感じながら頂くクリームソーダーの味は格別。

2階は貸し切りに出来る空間などもあってセミナーや個展、ギャラリーによく使われると言っておられた。まだまだ知らないお店がたくさんあるもんだと内省しながら店を出る。

大阪市阿倍野区阪南町1-52-5
電話06-6622-0021
営業時間12:00〜18:00
定休日月・火

金魚カフェ喫茶店 / 昭和町駅文の里駅松虫駅

昼総合点★★★☆☆ 3.0

大阪市 昭和町 カフェ