大阪市

梅市 4月【大阪市 心斎橋/四ツ橋】 【大阪市 長堀橋】

東心斎橋にある表記の和食店を先月に引き続き訪問。この日は福島のミシュラン和食店のご主人も一緒に相伴いただく。

こちらは江戸時代からの関西料理を今に伝える関西割烹会のレジェンドと言われる奥田氏のお店。心斎橋駅から徒歩7分、長堀橋駅から徒歩5分、島ノ内の南警察署の西側向かいの千年町のビルの2階に位置する。

階段を上がって店内に入ると広いキッチンが見える昭和を感じさせるL字型の白木のカウンター、そして、入り口の手前奥には座敷の個室がある。調理場は奥田氏と若い板前さん、接遇は奥田氏のお姉さんが着物で担当される。料理はコースのみですべて時価。この日は28000円で支払いはお酒をいただいて32000円でした。

料理は手に入る最高級の食材を使用し素材の特徴をしっかりと見極め「しんみり」とした味付けは圧巻の美味しさと言われる。使われる器も上質なものばかりで見ているだけでため息が出るものばかり。

個性的なキャラのご主人は弟子の指導をしながら料理を作り、客の相手もされる。その日使われる食材の話、独立して繁盛してミシュランの星を取った弟子の話など森羅万象にわたる話題で喋り出したら止まらなくなる。

座付きは若芽と筍を合わせたもの(写真なし)。若芽は10分くらい炊き込んでいてぬるぬるの状態で提供。筍は貝塚の木積産のものを使用。素材の味を引き立てる「しんみり」とした出汁の美味しさは秀逸。

続いての前菜は筍と自家製の味海苔を合わせたもの、鯛の子の玉子寄せ、一寸豆のクリームチーズ挟み、独活白煮、河内鴨ロース煮など。

この日の煮物椀は筍の真砂寄せと煮あわび。鶴菜と柚子の花が添えられる。

真昆布を使用した出汁は塩分がかなり少ないけどしっかりとした明確な味の骨格を持ち、薄味という簡単な言葉では言い表すことはできない凄みを感じさせるもの。漆絵が緻密に描かれた椀は輪島産で当時で30年前に50万円でオーダーしたとのこと。この椀を見るだけでこの店に来た価値がある。

今まで見たことのない大きさの伊勢海老に包丁を入れて身を取り出して氷で締める。それを大きくカットして供される。大きな伊勢海老の甘い身を口いっぱいに頬張っていただく幸せは初めての経験。

刺身の2皿目は明石の鯛とハリイカ。それぞれ最高の品質であることは見ただけでわかる。

百合根饅頭はかなり濃密な食感。百合根だけでは味が足りないので山芋と卵白を合わせて蒸して仕上げる。それをエンドウ豆のすり流しに浮かべる。出汁の効いたすり流しの出汁と塩気の塩梅も素材の良さが引き立てられる程度に抑えられている。本当に美味しいなあと思う逸品。

天然ヒラマサの焼き物。これも店主の奥田氏が考える「生成り料理」。魚の味を最大限引き出すことに主眼を置いた味付けに脱帽。添えられた大根おろしに醤油を垂らしてそれを焼き魚につけていただく。

続いて鯛の白子をポン酢で和えたもの。日本酒がさらにすすむ合肴である。

この季節の奥田氏のスペシャリティーの「筍メバル」登場。これは少々しっかり目の甘辛い味付けだけどさっと炊き上げている。木の芽が全体の味を引き締める。筍は異なる部位を3種類使用。魚と筍のしんみりとした味の調和が素晴らしい。あくまで素材の味を生かすことに主眼を置いた関西料理ならではの味付け。熟練の技と凄みさえも感じる逸品。

ここで白いご飯が供される。メバルの出汁を上から掛けていただくのをご主人に勧められるがお腹いっぱいだったのでスキップする。

デザートは前回と同じ抹茶アイスに小豆の炊いたものを添えたもの。

前回の梅市はこちら

大阪市中央区東心斎橋1-6-3 ハイツ千年町2F
17:00~21:00
定休日:日曜、祝日
06-6241-0576

大阪市 心斎橋/四ツ橋大阪市 長堀橋 和食

上方レインボー【大阪市 寺田町】 【大阪市 桃谷】

生野区の玉造筋にある表記のラーメン店を訪問。JR大阪環状線「桃谷」駅南口から徒歩5分くらいの場所に位置する。周り(JR高架下等)にコインパーキングあり。カフェのような白い壁の店内はカウンター6席でカドヤ食堂で7年勤められた店主ともう一人のスタッフさんで切り盛り。ここ数年ビブグルマンを受賞されているらしい。

メニューはスタンダードなもの以外にも限定のシーズナル商品も多くあり注文に迷う。どのラーメンも1000円以上で伊豆の太湖豚を使った味噌ラーメン1800円などもある。カレーラーメン1500円が人気らしい。

今回は17時以降限定の霧島高原ロイヤルポークと黒薩摩鶏黒王を使用したライト鶏豚パイタン醤油ラーメン1200円に味玉アローカナと名付けられた煮玉子300円をトッピングしたものを注文。

しばらくして着丼。ポタージュのような白濁したスープからは豚の強烈な匂いがする。一口いただくと豚の旨みと甘みが強烈に感じられる。唇が一気にぬるぬる状態となる。動物系のパンチのある味わいで半分くらいいただくと胸がいっぱいになる。次回はもう少しあっさりしたものを所望する予定。富山県氷見産のトロ鰯の入ったいわしパイタンもあるとのこと。

ラーメン店としてはかなり革新的で攻めまくった商品を提供されるお店です。

過去のレインボーはこちら

大阪市天王寺区勝山4丁目6-3

大阪市 寺田町大阪市 桃谷 麺料理ラーメン

堕楽暮 4月【大阪市 松虫】

チンチン電車の松虫駅隣接の表記の店を一人で訪問。料理の美味しさと居心地の良さ、自宅から近いせいもあり一人でダラダラと食事をしたい時に重宝しているヘビーユース店。全国から招聘されてカレーを作りに行かれている「堕天使カッキー」さんの作る酒肴とカレーに最近ずっとはまりまくっている。

出張料理やイベント等の出演が多いのでお店は月の半分しか営業されていない。営業日には全国津々浦々から巡礼者のようなファンで店がいっぱいになる。当然一人客が多いのも特徴。(営業日はインスタグラムで確認のこと)

「播州地鶏胸肉の蒸し鶏 自家製蜜柑胡椒とバニラ油添え 柚子の花の酢漬け500円」は鶏肉の美味しさと舌触り、ソースの緻密なバランスなどが相まって最高の逸品となっている。訪問する時には必ず注文するマストメニュー。

このほかにもメルローワインと共に「菜の花の昆布締めと釜揚げしらすのヒハツ醤油のあえもの500円」をいただく。菜の花を昆布締めにしたものは初めていただいた。富山県の郷土料理らしい。。

「ホタルイカと筍のカシミールチリ黒酢和えアチャール600円」は食感とイカの旨みと黒酢のパンチが重なり合うピクルスのような美味しさ。

「鱧のマスタードコンフィのサラダ林檎と蕗のとうのドレッシング700円」もドレッシングの苦味が春を感じさせる。。

お酒にあうスイーツも名物でこの日は「レモンマーガオ ヴィクトリアケーキ600円」を所望する。

この日はいただかなかったけどメインのカレーは

「ラム肉と木の芽の麻辣坦々カレー」「ズワイガニと蕨のパリップ」「アサリとエゴマの炊き込みご飯」「ジュニパーズストロベリーチリソースサラダ」などから組み合わせていただくことができる。どれも文字だけでは表現できない曼荼羅模様の味わいで何もかもが複雑すぎて頭がいつもついて行かない・・・・唯一無二の料理です・・・

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大阪市阿倍野区松虫通1-1-4

大阪市 松虫 カレーライス