カテゴリー:寿司

すし寛 10月【大阪市 動物園前】

友人と3人で西成の表記の店で会食。
こちらの寿司屋さんは普段遣いできて気の置けない友人と行くのにぴったりなお店。難を言うと時分どきはいつも満席で入店しにくいこと。基本予約は取らないので1時間くらい前に訪問の旨を電話で知らせると若奥さんが調整をしていただける。

場所は地下鉄動物園前駅から徒歩5分。今や観光地となった新世界界隈よりも数倍ディープな空気をくぐりながら商店街を南下。怪しげな中国人ガールズバーが大盛況。飛田の手前くらいに大衆的な昭和なファザードの店舗が見える。お店は10席くらいのカウンターと4人掛けの小上がりテーブル席が3つ。お店の中もかなり昭和。客層もかなり昭和。

この店なんと創業60年で地元の方はもちろん遠方からも芸能人の方もたくさん来られる。カウンターの大きな水槽にはこの日は3キロオーバーの天然とらふぐや平目、伊勢エビなどがわんさか入る。ネタケースにもキンキやのどぐろなどの高級魚がぎっしりと姿のままで陳列される。カウンターにはイケメン若大将と2人のベテラン調理師、素晴しい気配り目配りの奥さんでお店を運営。

ビールで乾杯をしてまずはお酒のアテをあれこれいただく。最近行った旅行の話や共通の友人の話をしながら適当に注文する。

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真っ赤な車エビはええ出汁で炊かれる。味噌も甘くてムシャムシャ頂く。客層はスーツ姿は私だけ。家族連れや地元のカップルが多い。カウンターお一人様もよく見かける。ジャージ系の方もいてるし若い女性グループもいる。

2014-10-16 19.15.10

タラの白子は普通に美味しい。初物なので長生きできそう。多分北海道産であろう。ビールから日本酒に切り替える。辛口の冷や酒とよくあう。

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目が合った水槽に泳ぐカワハギをお造りでいただく。透き通った身はピカピカのプリプリ。肝を巻いてポン酢でいただいたり、肝を醤油で溶いた肝醤油もとても美味しい。日本酒が更に美味しきなる逸品。

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甘辛く炊かれた鱈の子はみんな大好きなお味。いつも肴が美味し過ぎてすしを食べる頃にはお腹がいっぱいになっている。何を食してもかなり美味しい。

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程なくカワハギの造りのアラを炊いたものが登場。プリプリのシコシコで幸せを実感出来る味。こんなサービスが嬉しい人情寿司店。

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マナガツオの味噌漬けも日本酒が進みまくる。楽しい話をしながら好きなものを好きなだけ食すのはとても贅沢な時間である。

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続いて毛蟹を所望。大きさは600グラムくらいか。自分で剥かなくてもいいのでとてもらくちん。堅蟹ではないけどしっかりと身も詰まってみそもたっぷり。足の肉と味噌を絡めてバクバクと大人食べ。日本酒から麦焼酎にお酒を替えて飲みまくる。

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天然とらふぐの酒蒸し。身がしっかりと骨に張り付いて食べ応え満点。顔の大きな肉が大好物。河豚も今シーズン初めて食す。

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握りは北海道の秋刀魚と牡蠣。どちらも新鮮で旨味と脂がたっぷり。

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そのあとは大将お勧めの鰻の白焼きと大好物のたいらぎ貝、大きなボタン海老は味噌も濃厚。もっと食べたかったけど次があるのでこのあたりでストップ。このあと茶碗蒸しをいただいてお腹いっぱいで食事終了。。

大阪市西成区太子1-15-2
06-6641-6654
15:30〜24:00
月休

大阪市 動物園前 寿司

すし豊 10月【大阪市 東天下茶屋】

友人と阿倍野にある表記の江戸前寿司店を訪問。普段使いで気の置けない友達と行く事が多い。お店は駅から遠くて(阪堺線の東天下茶屋徒歩7分)ファザードも店内もかなり昭和な感じ。カウンター8席とテーブル席が8席。

生ビールとともに子芋の炊いたものとげその湯引きをいただく。子芋は煮鮑のタレを使用。そのためにゼラチンが固まったまま出てくる。味はかなり濃いけれどビールにぴったり。げそはハリイカのものを使用。小振りなのでとても柔らかい。

名称未設定

かなりいい上質感があって何を食しても美味しい。いつも書くんだけどこの店のお勧めはご主人の人柄。料理が彼の説明でよりいっそう美味しくなる。厳選した食材を何とかして少しでも美味しく食べてもらおうとする工夫とそのこだわりに敬服する。

寿司の最初は大阪湾のハリ烏賊。ネタの下に黒ゴマを敷き、イカに塩を塗りスダチを軽くしぼって提供いただく。ハリ烏賊独特のぱりっとした歯ごたえが気持ちいい。毎度寿司のスタートは烏賊から始まる。鯛は少し熟成感があってねっとりとした舌触り。

いか

友人は3分間漬けられた漬けマグロ。私はこの店の名物の一つヒラマサの蕪寿司。この店でこの寿司は味の三段ロケットと言われていて酸味のあるサッパリした蕪の味、続いてヒラマサの旨味とコク、そして唐辛子の辛みと続く。主人に「味が三回変わってから飲み込んでね」とい毎回言われてはや15年。コハダはしっかりと締められている。小骨を感じるがこれはしょうがないか。

づけ

濃いたれで味つけられたハマグリは濃いめの煮詰めが更にかかるけど見た目ほど辛くはない。炙りのカンパチはすだちと塩でいただく。香ばしくて脂が甘くてとても美味しい。

はまぐり

大阪湾のシラサエビは子持ちで味噌もかなり甘い。酢で締められたさんまはあっさりしているけど脂もたっぷり。まさに旬の味。お酒は白雪の常温。香りも強すぎず寿司の味の邪魔をしない

えび

そして、大将が「ウチで一番柔らかい寿司ね!」と2時間煮込む煮あわび。今は珍しくない煮アワビだけど関西で一番最初に出されたのはこの店だと思う。「この店で一番固いよ」といいながら提供される握りのイクラ。 岩手県の産卵直前の川に遡上する前の完熟卵にこだわる自家製。遡上したものはいわゆるピンポンいくらとなる。

一口で頂くと口の中で暴れまわる。歯で追いかける。ぷちっぷちっと音がするくらいの弾力がある。旨みが強くかなり濃厚。醤油ではなく塩漬けしている。この技術が難しい。冷凍することで塩が熟れておいしくなる。

あわび

今が本当の旬の鱧は脂がしっかりのっていてとても美味しい。べっ甲色した鯛はしっかりと熟成されて締められたもの。

はも

口の中で溶けちゃうよと言いながら出されるさっと炙られた大阪湾の煮穴子はスフレのような食感。塩でいただくとかなり美味しい。烏賊の印籠も江戸前の古い仕事でこのお店の名物。まん中は白子、両端はイカの玉子が入っていて酒がとってもよくあう。これも身、子、白子の3段階の旨さ。サクッとした身の食感と卵のプチプチ、白子の滋味。

あなご

しっかり締められた鯵の手巻き寿司。としっかりめに炊き込まれた子持ちシャコ。あじ

寿司の出てくるタイミングも絶妙。昔から顔にしわのない年齢不詳の東京弁バリバリのご主人は東京銀座の名店「新富寿司」で修行。しかしながらお店が厳しすぎて1970年、大阪万博見物と偽って仲間と脱走。そこから大阪で努めて自分でこの店を出したと言う話もかれこれ20回は聞いた。名前は安田豊次、だからすし豊らしい。

今日も美味しかった。。ごちそうさまでした。

大阪市阿倍野区王子町2−17−29
電話:06-6623-5417
営業時間:17:00~24:00
定休日:木曜日

大阪市 東天下茶屋 寿司

小好鮨 9月【大阪市 梅田/JR大阪】

友人と表記のお気に入りのお店で会食。次の予定まで30分しかない為に大急ぎディナーとなる。こちらのお店は通い出して20年になる。私にとって梅田のお気に入り寿司店ナンバーワン。阪急電鉄京都線阪急梅田駅茶屋町口より徒歩1分なので利便性抜群。
今年金婚式を迎えるご夫婦お二人で切り盛り。店も狭けりゃカウンターの中もかなり狭い。座ると入り口の引き戸が背もたれになるほどの狭さ。キリンの瓶ビールで乾杯して刺身盛りあわせ。

2014-09-11 19.21.58

最初に明石のタコと平目と鯛を盛り合わせにしてもらう。鯛はこの時期イマイチのが多いけどこちらの店のはしっかり脂がのって旨味も満点。しっかり塩揉みされて大きくカットされたタコはコリコリのプリプリで口の中がタコだらけになる。

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そのあと時間がないので急いで握ってもらう。まずはツブ貝。これもコリコリして口の中が海水浴状態になる。

2014-09-11 19.34.09

僕は遠慮したけど友人が頼んだご主人お勧めのマグロ三兄弟。カマ部分と中トロと別の部位分らしい。死ぬほど美味しいとは友人の弁。

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「目がかすむから鱧の骨切りは大変なんよ」・・・と言いながら出してくれた淡路の鱧は脂がよくのっていてかなり美味しい。

2014-09-11 19.40.30

赤貝は身とヒモでワンセット。味も濃くて独特の香りもいい。。

この店は席数が少ない(10席)ので入店するのがかなり難しい。特筆すべきは外国人客率がかなり高くて中国、韓国、アメリカ、フランス人を良く見かける。今年80才になるのご主人は雰囲気だけの外国語を話せるのでどこの国の人が来ても大丈夫らしい。

2014-09-11 19.42.56

名物の大振りあわびちゃんはこの店の一番人気。蒸したものも好きだけど磯の香が麗しいこの店ならではのネタとご主人の塩をかける所作がとても楽しい。一口でいただくと口の中が鮑だらけ。

2014-09-11 19.43.02

この店ではネタはすべて「ちゃん」づけで呼ばれるのは周知の事実。生の肝が大好物で私の元気の源。冷酒ではなくて「冷や酒」の黒松白鹿をコップで所望する。鮑の肝と一緒に食すと元気がみなぎる。

2014-09-11 19.44.39

一週間昆布で締めた秋刀魚は脂がのってトロトロ。この日は客が少なかったのでご夫婦の漫談のような掛け合いもゆっくりと楽しみながら寿司を食べ続ける。いつもながら店が小さいので周りの客とすぐに仲良くなる。外国人でも同様である。外国人を客全員で相手するのが超楽しい。近くに済生会病院もあるので医者も多い。普段同様この日もご主人の親父ギャグも切れ味満点。

2014-09-11 19.50.59

雲丹は北海道産。70才後半の女将さんも陽気ででとっても楽しい。ミシュランがなかった時期にガッザットサーベイで帝国ホテルの久兵衛よりもこちらのお店が得点が高かったことを思い出す。。そのときも「ほんまかなわんねん〜」とよく言っておられた。

2014-09-11 19.49.18

大きな一本付けの穴子は柔らかいだけじゃなくて味がいい。大振りだけど味がかなり深くて魚を食べてる感満載。

2014-09-11 19.57.12

最後は海老で〆。冷凍の海老だけどよく肥えていてとても美味しい。子供のころ両親が小さな寿司店をしていて小学校から帰った僕に母が「今日のおやつ」と言って海老の握りをよく作ってくれた。そんな話や私のマグロが食べられない理由の話をご夫婦としていたら時間が一気に経ってしまってそそくさと店を出る。この日は日本酒飲みまくって2人で「1億4000万円!」とのこと。

いつものように「安っす〜」と答えると続けてお釣りを「60億円!」と言われて渡される。いつも大儲けした気分になる。予約不可なので開店と同時に入店するのが確実。トイレはないのでDDハウスでお願いします。

大阪市北区芝田1-3-12
06-6372-5747 日曜 水曜休み

大阪市 梅田/JR大阪 寿司