寿司

たこ竹

寿司ロボットの展示会をマイドーム大阪で見てその帰りに松屋町の表記の店に行く。たまに食べたくなるこの店のちらしと箱寿司なんだけどこの日は職人さんが出前中とのこと。せっかくなのでお茶をいただきながら待つ。

以前に比べて店内はすっきりと整理されていたのに驚く。テーブルが3つと機能しないカウンター席。昔は新聞が山積みで出前用の容器がそこらへんに散らかりまくっていた。

この店創業は天保2年かららしく吉野寿司と同様、生粋の関西寿司のお店なんだけど昼間は握りの定食もあった。現在は6代目のご主人が昔と変わらない製法と厳選された素材で伝統の大阪寿司の味と技を守っておられる。

箱寿司1400円を所望する。しばらくして出来上がる。。

 

見た目も麗しい箱寿司で一つの寿司の中に鱧のすり身を使って焼いた厚焼き卵、丁寧に焼かれた穴子(無茶旨でした)、昆布で締められた鯛、こだわりの瀬戸内の赤足エビ。。ご飯に中には甘い椎茸が挟まれていて食味も芸術的である。

別注の赤出しもとても美味しい。。寿司を作っているご主人は多分先代のご子息ではなく雇われている方であろう。

しかしながら一生懸命に寿司を作って時には出前もし、仕入れも行かれると聞く。顔は具志堅用高そっくり。。スーパーマリオにも似ている

1831年から綿々と続くこの店は大阪の宝である。。ホワイトナイトが現れてなんとかこの店の火を消さずに存続し続けてほしいと心から願う。

持ち帰りがおすすめ。。。

大阪市中央区松屋町住吉3-8
電話:06-6762-1848
営業時間:11時~19時30分(木曜日はお休み、第2木金は連休)

たこ竹寿司 / 松屋町駅谷町六丁目駅長堀橋駅


カテゴリー 谷町六丁目, 寿司 |

すし豊 5月

阿倍野の松虫交差点を南に200m。小さな路地を入った昭和の風情漂うレトロな寿司店。自宅から近いのでたまに立ち寄る。

この店よくTVや雑誌に掲載されまくりの江戸前寿司。ご主人の面白トークを聞きながら食す寿司はとても上質でCPも抜群。まずは生ビールをいただいて酒肴をいくつかいただく。まずはしっかりめに炊き込まれた子持ちシャコ。生ワサビを少しつけていただくとビールがすすみまくる。

有田川のもずくは採ってすぐに冷凍する。それをその場で湯通ししてウズラ卵が入った醤油系の出汁に少しつけて頂く。香りもとってもよく美味しいなあと心から感じる。

水槽で元気に泳ぐ鮎はこれも有田川で獲れたもの。生きた鮎を焼くと飾り塩をしなくても写真のようにヒレがたちまさに清流を泳いでいるよう。小振りなので頭からガブリといただく。とてもかそけき苦みと鮎の香りが日本酒にぴったり。

蓼酢も自家製ですり鉢でごりごりしていた。ご主人はプランターで蓼を育てていると言っていた。。

葉っぱをちぎって噛み締めながら酒を嗜む。。。ああ日本に生まれてよかったと思う瞬間である。

ここで握ってもらってまずは黒ごまを忍ばせたハリイカからスタート。剣先イカやモンゴウイカと違ってパリっとした歯ごたえとさっぱりした味わいは初夏を感じさせる。

大阪湾で獲れたものと言っておられた。。

3分間漬けられたマグロの漬けは私は苦手なのでヒラマサのカブラ巻きを替わりにいただく。最初、カブのさっぱりした感じがきて、そのあと数回カミカミするとヒラマサのコクと香りがあじわえ、さらに鷹の爪のピリッとした感じとともに味が3回変わりますとご主人のトークつき。。これは楽しいわ。

コハダはしっかり締められた一枚付け。。普通に美味しい。。

ハマグリの握りは濃いめの煮詰めがたっぷり。あっさり炊いてもしっかり煮込んでもハマグリって美味しいね。

カンパチの炙りは香ばしく塩加減も絶妙。。味も濃く感じるのは不思議。。

今年初めてのハモも丁寧な仕事をされていた。。一目見ただけで美味しいことがわかる。。。

 

青柳は身の部分はとてもいい香り。関西ではあまり食さないが独特の癖も含めて大好物。歯ごたえや甘みもしっかりあって日本酒がすすみまくる。

真ん中のよく見る小柱は歯ごたえもあって貝の旨さが凝縮した感あり

ヒモは強烈な磯の香りと独特の歯ごたえ。これが青柳の醍醐味。。

2時間煮込んでつくるこの店で一番柔らかいネタの鮑。。。この台詞この店で毎回聞いてはや15年。

この店で一番固い握りのイクラ。このフレーズもこの店の名物。口の中でいくらが逃げ回り噛むのに難儀するいわゆるピンポンイクラ。。実際に一粒お皿に落としてみるとスーパボールのように弾む。。。

シラサエビもこの時期の旬の味。味噌の甘みも上品でとても好きなネタ。。

イカの印籠は身と卵と白子の3段攻撃。。身はさっくりして卵はプチプチし白子はまったりした食感。。

 

最後はあっさりとお漬け物で締めなり。

寿司の出てくるタイミングも絶妙。。気配りが聞きまくっている。昔から顔にしわのない全く年齢不詳の東京弁バリバリのご主人は東京銀座の名店「新富寿司」で修行。

しかしながらお店が厳しすぎて1970年、大阪万博見物と偽って仲間と脱走。そこから大阪で努めて自分でこの店を出したと言う話もかれこれ20回は聞いた。名前は安田豊次、だからすし豊らしい。

「あたぼうよ!」とか「てやんでぃ!」って言葉最近あまり聞かないね。。

大阪市阿倍野区王子町2-17-29

06-6623-5417


カテゴリー 東天下茶屋, 寿司 |

すし寛 5月

一緒に行った友人の希望でどういう訳か同じ寿司屋に2日連続で訪問する。しかしながらこの店だけは飽きない。ネタの豊富さが他の店を完全にぶっちぎっている。飛田本通商店街は独特の空気を醸し出している。あちこちでおじさんが地面に座ってお酒を飲んでいる姿を見ることが出来る。

この商店街に違和感なくとけ込んでいる庶民的な感じのこの店はちょっと飲みながらいい寿司を食べるのにちょうどいい普段使いのお店。今年で創業58年になる老舗で日本一美味しいという私の友人もいる。

この日も6時を回ったところだが超満員。とりあえずビールをいただいてお酒のアテをいろいろいただく。ケースの中は巨大サイズの釣りのキンキ、のどぐろ、毛蟹が鎮座。いけすにはカレイや巨大ヒラメ、赤足エビや車えびなどの高級魚がいっぱい。

まずはビールで乾杯して、たこの炊いたんを所望する。。筍やふきを一緒に盛ってくれる。見ただけで美味しいのがわかる。

もずく酢。。結構太いめ。。普通に美味しい。。ここから日本酒をいただく。純米酒すべて1合600円なり。がんき、越の寒梅、ますみ。。。この日は2人で6合いただいた。

鱧の落しもてんこもりなり。。脂ものってとっても美味なり。。

ほたるいかも大盛り。。。これだけで得をした気分になる。

子持ちのシャコも日本酒にぴったり。生姜醤油でいただく。

2日連続でいただいた巨大な赤足エビの塩焼き。味噌も濃厚で食べ応えたっぷり。プリプリのシコシコ。。日本酒がどんどんすすむ君。

寿司を何皿かいただいて。最後は肉厚の子持ち昆布と最後の〆は穴子とキュウリの巻物。

テーブル席には家族連れ。。子供が4人くらいいるのでイカの握りを15個くらい握りまくっていた。板前さんがその寿司を包丁で食べやすくすべて半分にカット。。この辺りの気遣いがさすが西成の人情寿司屋って感じである。

価格はお酒も入れて2人で1万円なり。。世間相場の約半額、帰りに若女将さんと世間話。。とても気がいいかたである。。通天閣周辺で食事をするならここまでこられるのがおすすめである。

大阪市西成区太子1-15-2
 06-6641-6654
 15:30~24:00
 月休


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