カテゴリー:和食

京天神 野口

表記のミシュラン2つ星の店を友人主催のグルメ会に誘っていただいて訪問する。1年前の予約と言っておられたのにビックリ。この日は17時半からのスタート。店は近郊の駅から徒歩10分くらいの住宅街にひっそりとした僻地に位置する。料理内容は、おまかせコースのみ。仕入れによって1人前20000~23000円ほどで変動するとのこと。

定刻に店内に口に案内いただきカウンターへ着席。欅のカウンターは9席のみ。カウンター以外にもテーブル席と2階に個室席があるとのこと。網代の天井や土壁もいい風情を醸し出す。

ご主人の野口さんは名店和久傳のご出身で、緒方さんと一緒に厨房にいたとのこと。

ビールで乾杯をして座付は大きく裂かれた松茸と蒸し鮑、蓴菜の三杯酢。。これだけでもワンランク上の味わい。

お酒は辛口だけど旨味もしっかり口に残る京都山城の「健都」と山形のくどき上手の特別版の「スーパーくどき上手」を所望する。

刺身は昆布〆にした甘鯛、コリコリに活かったメイチ鯛、淡路産のエッジの立った雲丹の盛り合わせ。どれも最高ランクの魚ばかり。日本酒との相性抜群。

幽けき白味噌仕立てにした煮物椀には大きな切り身ののどぐろの焼き身が入る。魚から出る脂と濃いめの出汁が合間ってなんとも言えないコクと旨味を感じることができる。

本マグロをのトロの切り身を炙ったものを手巻きにしたもの。私はマグロが苦手なのでパスをしたが同伴者曰く「あと10個くらい食べたい・・・❤️」とのこと。

国産のものよりも3倍くらい仕入れ値が高い韓国産と推察される鱧の落とし。葛をまぶしているのでふわふわでツルツル。湯がきたてで突き抜けた美味しさ。ボリュームも満点。

様々な節を使ってコクを出した濃いめの箸洗い。中にはフカヒレがたっぷりと入る。

酢の物は海藤花(タコの卵巣)、車海老、毛ガニの酢ゼリー掛け。

肉料理は佐賀牛と白芋茎の餡掛け。しっかりとした塩梅なんだけど決して重たくはない。

食事は土鍋で提供。このお店の二番手で接客担当の20代の女性は丸坊主。京都に働く多くの女性の料理人でボウズ頭は彼女のみらしい。
ニコニコしながら仕事をする明るく輝く姿に敬服する。

松茸ご飯も今まで食したものの中でも久しぶりに美味しく思った。ご主人とのざっくばらんな会話も楽しくてあっという間に時間がすぎた気がする。

締めは色々選ぶことができて和風スジカレー・・・

和風の坦々麺も驚く美味しさ。ゴマの風味と京都産の山椒の辛味がなんとも言えないいいアクセントになる。

スダチがたくさん乗った素麺はあっさり・・・これらの他にも親子丼や卵かけご飯などもあるらしい。。

酸味のあるソルベは白ワインで作る。走りの梨もとても美味しい。

手作りわらび餅はハイクオリティー。。

お抹茶をいただいてフィニッシュ。お腹いっぱい胸いっぱい。お酒2杯とビールをいただいて一人26000円の会計でした。次回は2年後しか予約が取れないとのこと・・・ごちそうさまでした。。


京都市上京区天神道上の下立売上る北町573-11
電話:075-276-1630

京天神 野口日本料理 / 北野白梅町駅円町駅等持院・立命館大学衣笠キャンパス前駅

夜総合点★★★☆☆ 3.5

和食 京都市

海鮮丼専門店 木津魚市食堂【大阪市 大国町】

今年の4月3日に木津市場にオープンした表記のお店を訪問。
海鮮丼の専門店。以前は超繁盛店だった、うどんの「大和」の跡地。

メニューは以下の通り
市場の海鮮丼 1,500円
本まぐろの鉄火丼 1,800円
うに・いくら丼 2,500円
ウニ海鮮丼 2,500円
こぼれマグロ丼 3,500円
こぼれウニ丼 3,800円
など・・・全てにあら汁と漬物が付く。

この日はウニ海鮮丼2500円を所望する。

大きなボタンエビ、サーモン、カンパチ、帆立貝、蛸、穴子、国産雲丹、カニ身、イクラが入った海鮮丼が着丼。温かいご飯と新鮮な魚介の相性の良さは言わずもがな。あら汁の塩梅もちょうどいい。特に雲丹の状態がとてもいい。甘くてミョウバン臭さもなく次回はウニ丼をいただこうと思いながらお腹いっぱいで店を出る。

大阪市浪速区敷津東2(TEL 06-6632-1017)

大阪市 大国町 どんぶり和食

高麗橋 桜花【大阪市 肥後橋】

肥後橋にある表記の和食店をお盆に訪問する。場所は地下鉄四つ橋線の肥後橋駅の6番出口から徒歩数分。L字型のカウンター8席とテーブル席が4卓。ご主人と奥様と女性調理師の3名で切り盛り。

メニューは夜は6000円と8000円の月替わりおまかせコース。。
日本酒をはじめとしたドリンクメニューも充実。前回はアラカルトをいただいたので8000円のコース料理を所望する。

まずは箕面樽生ビールで乾杯する。
ほんのり桃の香りがするけど甘味は控えめなピーチ生ビール。

前菜は鱧の皮と浪速の伝統野菜の玉造黒門越瓜の和え物、海藤花(タコの卵)の旨煮、瓢箪の漬物、鬼灯に模した卵黄の味噌漬け、栄螺の旨煮・・・これだけでお酒をがぶ飲みできそう。。どれも丁寧な仕事が施されている。

お造りは放血神経締めをした熟成感のある鱸と縞鰺のお腹部分。どちらも秀逸なり。。仕事の施された酢味噌、塩、ポン酢で供される。

お造りには生原酒のアイスブレイカーをロックで合わせる。

この店が懇意にされておられる河内鴨で有名なツムラの合鴨がお造りで供される。鴨ロース、ささ身、ずり、レバーなど。。新鮮なので臭みや癖は全くない。

鴨肉をミンチにして表面だけ火入れしたタルタルステーキも秀逸。

煮物椀は鱧と卵を寄せて豆腐にしたものと軽く炙ったばちこ。青みは火入れしたレタスで吸い口は青柚子。出汁の味はしっかりつけていて大阪ならではの喰いの仕事が光る逸品。

ここでガトーショコラが出てきたと思ったら鮎の松風とのこと。焼き込んだ鮎の身をほぐしてミンチにして寄せ固めたもの。口にすると鮎の旨味と香ばしさが口いっぱいに広がってまさに鮎を食べているよう。頭の部分や骨の部分のエキスも入っていて色々な部位の味が味蕾に蘇る。

これは初めていただいたこの店ならではのスペシャリティで大感激。あしらえの香りの相乗効果を生む西瓜も出会いものである。いちじくの田楽も面白い。

炊き合わせは柔らかくこっくりと炊き込んだ蛸と黒皮南京、小芋、ササゲの組み合わせ。焼酎がとてもよくすすむ。。

一見何かわからないんだけど生の鮑をおろし金ですりおろして出汁と合わせた昔ながらの古い仕事を再現。海鼠腸が底に射込まれていてなんとも言えない香ばしい美味しいなあ〜と思う逸品。

骨切りをして皮目を炙った鱧と松茸ハス芋、紅蓼、梅肉を重ねて卵豆腐のソースを敷いたもの。。これも斬新的だけどしんみりとした味加減の腕の良さが良くわかる逸品。。鱧と松茸の煮物椀を再構築した骨太の料理。

食事は茶蕎麦となめこおろし・・・・これもかなりのボリュームでお腹いっぱい。

甘味は抹茶アイス。。。さっぱりしてとてもいい。

細部に至るまで細やかな気配りがあってお腹も心も大満足。。ご主人から色々なお話を聞かせていただいてとても楽しい時間を過ごすことができました。

*女性板前さんが沢口靖子さんそっくりなのにびっくり。。一見の価値あり・・

大阪市中央区高麗橋4-5-13
06-6201-0223
営業時間:11:30-14:00 8:00-23:00
定休日:日・祝

大阪市 肥後橋 和食