検索結果: とき

たこ八【大阪市 天王寺/阿倍野】

子供の頃、親が実家と離れたところで商売をしていたのでずっと鍵っ子だった。年の離れた姉と朝から晩までいつも一緒だった。日曜日の昼間に吉本新喜劇を見ながら姉とたこ焼きを焼いてよく食べた。途中で食べ飽きるので「本だし」をお湯に入れて醤油と塩と味の素で味を整えてそれに浸してよく頂いた。焼いているときにタコがはみ出たらそのタコは姉が食べるという暗黙のルールがありタコの入っていないたこ焼きばかり子供の頃食べていた気がする。

そんな記憶がたまに蘇って明石焼を無性に食べたくなるときがある。明石までわざわざ出向いて老舗人気店の「ふなまち」「たこ磯」「本家木村屋」さんなどでいただくのもいいんだけど時間がないので普段は表記の店を利用する。

阿部野ではこちら以外にも創業50年の「たこつぼ」か明石焼カフェの「てんてん」にも行くことがある。しかしながら立地と使いやすさではこちらのお店が一番で、25年前から定期的に訪問する。地下鉄の天王寺駅直結で夕方に小腹がすいたときやチョイ飲みしたいときに喫茶店の代わりによく使う。

地下通路からアポロビルに続くセンタービルのB2に位置するテーブル5台とカウンター席5席の角店で店内は昭和の居酒屋風。いつものように生ビールと明石焼600円を所望。

2016-12-06-21-51-05

最初に出汁の入った徳利と三つ葉、紅ショウガ、ネギの薬味が登場。 そのあとすぐにキツネ色に焦げたふっくらした明石焼が木製の寿司ゲタにのって提供される。

塩分控えめの鰹の効いた出汁は普通に美味しい。柔らかくトロトロに焼かれた熱々の明石焼を出汁につけて口に運ぶ。ふわふわととろける食感の生地とコリコリ歯ごたえのタコと美味しい出汁と三つ葉や生姜の組み合わせは幸せを実感できる味。ビールから酎ハイに切り替えると別のマリアージュを楽しむことが出来る。

いくつ食べても飽きないのが不思議なくらい美味しい・・というか私の口に合う。

2016-12-06-21-51-01

50個くらい続けて食べれそうな感じだったがテイストを変えようと思って、豚玉にチーズと餅をトッピングしたものを所望。あっさりとした明石焼の後のお好み焼きは注文のセンスが悪かったとつくづく反省。

平日のランチはご飯と吸い物のついた明石焼セットもあるらしい。。おやつ代わりに最適のお店です。。。

大阪市阿倍野区阿倍野筋1-5-36阿倍野センタービルB2F
06-6649-5961
営業時間:AM11:00~PM20:00

大阪市 天王寺/阿倍野 お好み焼きその他料理

「The Dining 彩」

今から25年前に当時お世話になっていた得意先から無理矢理薦められて和歌山の紀伊田辺にある東急ハーベストクラブという会員制リゾートマンションのをビックリするような価格で購入。買ったときは使わないともったいないと思い家族でよく出かけたがここ何年かは存在すら忘れていた。現在の販売価格は購入当時の20分の1になってたのにまたまたビックリ。数年ぶりに仕事関係の忘年会で訪問する。

業界では超腕利きで有名な門料理長のお任せコースは食前酒は南部の南高梅で漬けた「なでしこ梅酒」。

2016-12-01-18-49-09

割り山椒の形の柚子釜には大振りの渡り蟹の身と卵が盛られて蟹味噌を使用した共酢でいただく。浜防風が上に飾られる。

2016-12-01-18-55-57

煮物椀はよく肥えたカワハギの身が入る。紅葉の形に抜かれた焼き豆腐と針葱と雁葱が入る。上品な塩梅の出汁には露生姜が少し入る。見た目は地味だが手間ひまはかなりかかっている。いろいろな意味で玄人受けする完璧なお椀。

2016-12-01-19-04-06

造りはてっさ。独特の酵素臭のような癖を感じる。魚体によって当たり外れがあるのはしょうがない。最近は養殖技術が進んでいるのに少し残念。(個人的な見解です・・・)

2016-12-01-19-06-27

造りの2皿目はヨコワの重ね盛り。マグロは苦手だけど添えられた胡麻醤油が美味し過ぎてビックリ。

2016-12-01-19-15-42

蓋物の器に入って出てきたのは旬の海老芋と鶉の治部煮。芋は綺麗に包丁されて揚げ煮にされている。とても柔らかくてホクホクした食感。鶉のおいしさに目が飛び出そうになった。これも見た目は普通だが玄人受けするハイテクニック調理技術を感じることが出来る。

2016-12-01-19-26-45

驚きの焼き八寸として木の葉の皿に白甘鯛の幽庵焼き。むかごを蒸して炊き込んで調味して鰹の粉をまぶしたもの。生姜の酢漬け(ガリ)を大根と一緒に巻き込んで黄味酢を掛けたもの。風干しした鱚に調味した卵を塗って焼いたもの。車海老芝焼きは伝統的な和食の仕事。黄色い皿には焼き青唐の出汁漬け、新物の唐墨を炙ったもの、高菜の小袖寿司、辛子明太子を干したものに卸酢を掛けたもの。カボスの器に入った烏賊にナマコの卵の塩漬けを掛けたものなど。小鉢には胡桃和えと活伊勢エビの蕪蒸しに干し子を添えたもの。

2016-12-01-19-42-46

最後はクエの一人鍋。多分養殖だと思うけど久しぶりにいただいたらやっぱり美味しい。近畿大学でも養殖していると聞いたことがある。クエの養殖は出荷可能な3キロ以上のサイズになるのに5〜6年かかるので奄美大島まで運んで育てると言っていた。

2016-12-01-19-47-09

以前に地元の漁師の方に聞いたことがあるが魚体20kオーバーの天然クエはたまに上がるが宣伝でよく見る30k以上のものはワンシーズンで10匹も獲れないと言っていた。天然クエ使用とうたう料理店もほとんどが九州で獲られた別の魚種を市場で仕入れるらしい

2016-12-01-20-00-00

食事はモクズ蟹(川蟹)のご飯と赤味噌の汁。

2016-12-01-20-16-50

水菓子は走りの苺とあんぽ柿。最初から最後までこだわった食材をシンプルに素材感をしっかりと示しながら提供されていて、美味しかったのはもとより献立、料理技術含めてとてもいい勉強になりました。

和食 和歌山県

出張屋台寿司 徳太郎【大阪市 北加賀屋】 【大阪市 住吉大社】

過日に私どもの会社が南海電鉄様とコラボして阪堺電気軌道株式会社(俗称 チンチン電車)の現存する最も古い161型(昭和3年建造)の電車を使用(冷房はついていない)して臨時寿司店を開催。せっかくなので今回は友人と一緒に客として相伴させていただく。

2016-11-16-11-00-32

現在21のチンチン電車が全国で営業運行している。こちらの会社は1897年(明治30年)に前身の大阪馬車鉄道株式会社が設立されその後に大阪電車鉄道株式会社、浪速電車軌道株式会社と名前を変更され今に至ると聞き及ぶ。

2016-11-16-11-06-57

私どもの出張寿司事業部の「出張屋台寿司 徳太郎」のスタッフが車両内の設営から運営まですべて行なう。出張寿司の事業部はすきま産業なんだけど一般企業での懇親会や個人宅でのメモリアルディナーを中心にTPOSに合わせた内容と価格で大好評。

特に介護施設での出張現場では嬉しくて久しぶりのお寿司に号泣される利用者や板前君と記念撮影会が始まったりと毎回大好評いただいている。最近は取り扱い件数がうなぎ上りで若い職人の育成が急務となっている。

そんな話はどうでも良くてこの日のイベントでお客様が支払う価格は乗車賃とお酒3本(多過ぎ・・・)と通天閣の入場券を付けて税込5000円。(*南海電気鉄道の国内旅行事業部が旅行事業として企画)

2016-11-16-11-34-09-hdr

我孫子道駅の車庫内で出発2時間前から設営して最後に食材を運び込んでそこから出発駅の恵比須町に移動。車庫の中は鉄道ファン垂涎のレアな車両がたくさん現存。今は廃車となっている1952年(昭和27年)に帝國車輛工業で資材輸送用および救援用として製造された無蓋電動貨車デト11形11も発見(撮影許可はいただきました)

2016-11-23-15-53-42

この日の握り手はお店の2番手寿司職人の東条君。電車の中央に簡易板場を作成。お客様の「電車の中だからこんなものだろう」という期待を上回るような設えと内容を限られたコスト内でどこまで提供出来るかがポイント。

2016-11-22-17-04-30

先付けは蟹酢。日本海で獲れた活ズワイ蟹のお腹の部分を3杯酢につけたもの。あしらえは浜防風と若布の寒天寄せ。量が物足りないけどこれがコストを考えるといっぱいいっぱいなんですよ・・・という料理人の弁。

2016-11-22-16-53-45

この車両はドアが真ん中開きなのでお客様が乗車するときに目に入る最初の印象をもっとも重視。木製車両なのであらゆる部分を養生しながら使用させていただく。勿論火気は現厳禁。

2016-11-22-21-19-48

寿司は4回に分けて提供
・泉州産ハリイカ
・高知産本マグロ赤身漬け
・明石産の煮蛸
・愛媛産鯛の昆布締め
・愛媛産縞鯵
・軽く締めてたたきにしたノルウエー産サーモン
・笹の上で炙った泉州産煮穴子
・玉子焼き(少し甘め)
・小鉢に入った北海道のバフンウニといくらの醤油漬けのミニ丼
・北海道産の甘エビ
・愛媛産カンパチ
・泉州産鯖の昆布締め
・かんぴょう巻

2016-11-22-17-12-25

各駅に停車しないので我孫子道駅にあっという間に到着。そこで折り返して再び恵比須町駅に戻る。正面にはハルカスが見えてとても幻想的な風景。電車の揺れとアルコールの酔いで頭がフラフラになってくる。周りの方々と楽しくしゃべって食べて飲んでたらあっというまに終着駅に到着。

相伴させていただいた方々からは思っていたよりも楽しくて美味しかったという声を聞いてスタッフ共々大喜び。寿司職人との記念撮影や次回開催のリクエストもいただきながらイベント終了となる。

大阪市 北加賀屋大阪市 住吉大社 寿司