お世話になっている関西敏腕フードコンサルの友人に紹介いただき心斎橋の表記のお店を訪問する。場所は心斎橋駅より徒歩3分,帽子専門店のニューエラの地下。
店は思いのほか広くカウンターとテーブル合わせて50席くらい。明るくてモダンな香港にあるような内装でおしゃれな感じ。厨房は店主入れて3名。ホールは男性2名でされているが店主を含めて厨房スタッフ自ら丁寧に料理をサーブされるのは好感が持てる。今回は6000円のお任せコース。
ビールで乾杯をしてミライコーンの冷製スープと油条。甘甘のスープに油条を落としていただく趣向。
前菜は螺貝のオイル煮、酢クラゲとトマトのシンルー酒漬け、北海道産水蛸の花山椒和え、丹波地鶏を使ったよだれ鶏は身質がしっとりしてかなり美味しい。愛媛の鯛の刺身で新生姜と青唐辛子を巻き込んだ手まり寿司のようなもの。どれもしっかりと手をかけて作られている。
徳島の鮎の春巻は鮎を3枚に下ろして骨を外して肝を身に塗ってから春巻の皮に包んで揚げたもの。山椒塩でいただくが身がホクホクしてかなり美味しい。中華料理で鮎をいただいたのは初めて。頭もパリパリで香ばしい。廉価の紹興酒をソーダーで割ってこの料理に合わせる。
点心三種はフカヒレ餃子、アオリイカの焼売の山葵添え、蝦とホタテの蒸し餃子のキャビア添え。手作り感もあって普通に美味しい。仕事はかなり美しい。
選べるメインディッシュは鯛と金針菜(ユリの蕾)と黄ニラの炒め物。鯛の火入れが完璧でふわふわしてかなり美味しい。出来ればアコウなどの天然魚で味わいたかった。
奥丹波地鶏のパリパリ焼きとバナナを餌にして育てたという恵比須もち豚の叉焼。クリスピーチキンの肉質もしっかりしてとても良く火入れもバッチリ。 ロースト料理の技術はかなり秀でておられると思う。
〆の料理は選ぶことが出来るので名物の麻婆豆腐を所望する。土鍋でグツグツと音をたてて煮えたぎりながら白いご飯と一緒に提供される。
こちらの麻婆豆腐は麻が強烈に効いている四川のタイプ。鼻につんと来るホアジャオ(花山椒)が個性的。オイルやとろみは少なくドライカレーのような感じ。豆腐は木綿を使用し、ひき肉は粗め。
予想以上に辛くてホアジャオと辣が強烈に舌を刺激する。辛さで旨みが判らない。。普段のようにご飯もあまり進まない・・・
自家製麻辣油はホアジャオに辣油をミックスしたものだと思うが試しにこれを麻婆豆腐に足すと食べることが出来なくなった・・・
麻婆豆腐全体の塩分も高く他のものの味が判らなくなるくらい辛かったのでここで食事は終了。以前訪問したことのある四川ではこういった料理が普通だったが食文化の異なりもありあまり好みではなかった気がする。しかし最近はこのような四川風の麻婆豆腐を提供する店が増、辛さがどんどんエスカレートしているのは時代の流れであろうか。
デセールは手作りの杏仁豆腐の沖縄産黒糖のソースと濃厚なマンゴープリンだったけど味が判らなかった・・・
大阪市中央区心斎橋筋1-4-14
06-6252-6022
中華旬彩サワダ (中華料理 / 心斎橋駅、長堀橋駅、四ツ橋駅)
夜総合点★★★☆☆ 3.0