数年前から続けている英会話レッスンの後、谷町9丁目駅側の表記の店を訪問。昨年の5月にオープンとのこと。ひっそりとした控えめな店構えなので前を通ってもなかなかわからない。界隈はミシュラン店を含む高級寿司の激戦区。
若き店主の西村悠也氏は日本橋の名店の福喜鮨で修行をされ、そこからリッツカールトン京都で腕を振るわれていた。伝統に裏打ちされた古典的な寿司のスタイルで天然物の最高の素材のみを使用。
端正でけれんのない意匠の店内は樹齢160年の檜の一枚板のL字型のカウンター8席のみ。ご主人と英語ペラペラの台湾人の調理補助の男性で営まれる。今回は何もかもおまかせコースでお願いする。
座付は香住産のずわい蟹に北海道の甘々の雲丹をてんこ盛りに乗せたもの。飾り切りの海苔も可愛らしい。この日は最初から日本酒をいただく。続いては大きなサイズの泉州産の寒平目。中に縁側を巻き込んで塩にて供される。
続いて串本産のケンケン鰹の炙りなんだけど苦手なので私だけ脂ののった鰆のたたき。続いて鯖のキズシ、沢庵、大葉をパリパリの海苔で巻き込んだ鯖タク巻き。鯖の上品な脂の質と締め具合も完璧。。器もこだわりがあり酒器は生野区桃谷で作られる切子、その他のこだわりの食器は古物や作家物を使用。
皮目をパリッと焼き上げた脂たっぷりののどぐろの塩焼き。漫画絵の書かれた珍しい岐阜の織部焼で供される。
まだまだ酒肴は続きます・・・富山産のよく肥えたホタルイカを使った茶碗蒸し。甘エビの味噌漬にはエシャロットが乗せられる。
鮟肝の炊いたんには食感のアクセントに細かくカットされた奈良漬と散柚子が忍ばされる。丁寧な下処理がされているのは一口いただけばわかる。。日本酒が進みまくる逸品。。
続いて河豚焼き白子寿司は白子を潰してご飯と混ぜていただく。。炊いた鰻を焼き込んだものは表面がパリッとして中はフワフワの食感。
寿司の扉は綺麗に包丁目を入れた新鮮なハリイカから。続いて大きなサイズのかわはぎを肝と一緒に。香りが素晴らしい赤貝、大葉と一緒に蒸した白魚、ミディアムレアに仕上げた一枚付の小肌と続く。握りは最近は珍しいシャリに空気を入れる本手返しで福喜鮨流。。寿司酢は2種類の赤酢をブレンドして使用とのことだけどシャリに色はついていないし、独特の饐えた癖もなく言われないとわからない。
続いて泉州産のかなり大きな身厚のトリ貝。巨大サイズの湯がきたて車海老、雲丹、数の子あてと続く。最後は古典的な作り方の卵焼きと厚焼き、ビジュアルも美しい干瓢巻きでフィニッシュ。ご主人の美意識とこだわりも共感できとても美味しくいただきました。。思いっきり日本酒をいただいて会計は一人2.3諭吉さんでした。
大阪市天王寺区上汐3-8-25
06-6796-8883
完全予約制
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鮨 悠伝 (寿司 / 谷町九丁目駅、大阪上本町駅、四天王寺前夕陽ケ丘駅)
夜総合点★★★☆☆ 3.5