ヘビーユースする長居の表記の店を新進気鋭の和食店店主と訪問。関西の肉マニアには垂涎の焼肉店でほとんどの客が熟成肉のコースを注文されるという今や大阪飲食店の奇跡と言われているお店。最近は働き方改革のため週休2日にされたせいもあり予約が一段と取りにくくなった。
和食店などの料理長やシェフの来店も多く皆がこの店の熟成肉のクオリティーとその火入れの確かさに絶句すると聞き及ぶ。店に入ったところにある巨大な熟成庫には部位別に大きな枝のままドライエイジングされている肉の塊を見ることができる。
この日いただいたのが熟成肉を部位別、牛種別に楽しめる熟成肉を楽しむコース8800円。1頭買いされる岩手県の黒毛和種の外ヒラ部分と最近では全国的に人気が出すぎて希少となった高知産土佐赤牛のサーロインの食べ比べ。それぞれの肉を客席まで持って来てくれてのプレゼンテーション。
この日選んだワインはカリフォルニアのシェイファーのメルロ−2014年。少し若いけどしっかりとした味わい。
前菜はトマトとスイカのジュース。熟成肉を練りこんだミニハンバーガーとソーセージ。アボガドとズッキーニ。
熟成肉の入ったミートパイ。サクサクの食感と濃厚な肉の味わいがとてもいい。
肉を何度も休ませながら店のマダムの荒井氏が時間をかけて焼き上げる。焼いている合間も客との絶妙なウイットと年齢を重ねた熟成感のある会話もこちらのお店のシグニチャーとなっている。
時間をかけて焼き上げた肉をシェフが切り分けて供される。それぞれの牛の個体差や部位の異なりによって味がここまで違うのかとびっくりする。しかしながらどちらも茶豆のような熟成香とアミノ酸が凝縮した肉の旨味は界隈の熟成肉を売りにしている飲食店とは完全に一線を画している。
締めはミニカレー。。この日の昼間もカレーを食べたことを忘れて所望する。梅茶漬けも選択可。最近は物忘れが激しくて10秒前の出来事を忘れたり同じ話を何度も繰り返したりしているらしい。
デセールはメニューにあるものをなんでも注文していいらしい。自家製のこだわり粒あんの入ったミルク金時でさっぱり。
スタッフさんの接遇も厳しいマダムに鍛えられていてとてもいい時間を過ごすことができます。(普段は優しいんだけど仕事モードになると鬼と言われるくらい恐ろしくなると聞き及ぶ・・・でもその情熱が飲食店繁栄の唯一の力の源である)
大阪市住吉区長居2-13-13
営業時間:11:30~14:00
17:30~23:00
定休日:日曜日・木曜日
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