食べログ焼肉部門日本一の伝説の店、長居の又三郎さんが満を持して作られた2号店。場所は駅から徒歩10分の悪立地にあえてハイエンドな店を出すと言う現在の熟成肉ブームの牽引者でもある荒井世津子氏の独自ワールドが凝縮されたお店。
この日は一人で短パンとサンダルで日曜日の夕方に訪問。ドレスコードギリギリOKを頂いて入店する。この日はせっちゃんオーナーがシックなええ服を着て自ら接客と調理。
店に入るとキラキラ光るショーケース。お店で作った熟成肉の入ったハンバーグやローストビーフ、焼肉セットやピクルスの詰め合わせ、熟成肉の販売までされている。。もちろんこだわりの商品ばかり。。
ピクルスを漬ける原液まで販売 。瓶も一緒に売っているので野菜をカットして塩水に浸けて野菜の水分を出して浸けるだけでいいのは便利だな。熱くしたピクルス液なら塩しなくてもいいとか聞いた事もある。外国のピクルスは酸っぱすぎるけどそれくらいが肉に合ったりするのが不思議。
看板の巨大な熟成庫には和牛、あかうしの様々な部位がエイジングされている。長期間のドライエイジングで赤身肉のタンパク質のアミノ酸量が増加してうま味が増し、肉もやわらかくなると言う理屈。
産地と牛の躯体にも徹底的こだわり、熟成で旨みと香りが広がるポテンシャルのある肉の仕入れにこだわるのが界隈のお店との大きな違いと聞き及ぶ。
肉の販売もされているがこちらのお店で頂かないと「炭焼き」「厚切り」「肉を休ませながら焼く」という3つのいい肉をさらに美味しくする要素に欠けてしまう為に熟成肉はお店で頂くのが一番と考える。
カラトリーはお約束のラギオール。オーナー自らが「今日は経産牛のサーロインがお勧め」という事でお任せする。肉を選んで焼いて冷ましてまた焼いてを数回繰り返す。そのあいだ結構ヒマなので店を観察する。
小さなテーブル席もあってとてもカジュアルな雰囲気。北欧テイストの調度品もとても趣味性がいい。テイクアウトの弁当もたくさんされているのでこれから人気が出そうな感じ。
キッチンはオープンになっていて作業を見ながら食す事が出来る。オープンしたてでどこもピカピカ。ビールを頂いてからグラスワインを所望。
サービスの若い女性も愛らしくてとてもいい。オーナーが休みごとに有名レストランをシェフやパティシエなどスタッフを連れて訪問して自分のお店のクオリティーアップにつなげておられる姿勢に感服する。たまにご一緒させて頂くがどん欲に研究される姿はとても美しい。
独自の美意識の高いハイクオリティなー感性を従えた商品群を見ながら「素晴しい・・」とつぶやいてしまう。
熟成肉の入ったミートパイや自家製のパウンドケーキにフォッカチャ、材料にこだわったビジュクチュールなどどれもが買って帰りたいと思うようなものばかり。
前菜代わりのサラダのトマトはひたすら甘くドレッシングとの相性もぴったり。
何度も焼いて冷ましてあげくに出てきたサーロインステーキは当然厚切り。表面はカリッと焼かれていて女性の握りこぶしくらいの感じ。付け合わせは太いアスパラにトウモロコシと茄子。塩で食して食べ飽きたらグレービーソースをつけてくださいねとオーナーが宣う。
断面はこんな感じ。食べずとも見ただけでこの肉のおいしさがわかる。口に入れるとだだ茶豆の香りと強い旨味が咥内を満たす。こちらで熟成されたお肉を頂いて5年くらいになるけど今日は火入れの確かさとオーナーが離れず焼いてくれた事、肉のコンディション含めてパーフェクトに近いものであった。
帰りにパティシエの高見君に「本店より美味しいんとちゃう?」と聞くと「僕もそう思います」との返事。客席ではなくキッチンで数人の客の肉を的確に焼いて頂けるのでとても贅沢な食事となる。
ステーキの価格は
モモ肉 100g ¥2,800〜3,000
150g ¥3,900〜4,300
フィレ 100g ¥3,700
150g ¥5,300
サーロイン 100g ¥4,300
150g ¥6,200
決して安くはないけどホテルや街場のステーキハウスの半額。といってもやっている事とクオリティが全く異なる。物事がわかる飲食店経営者の感覚で言えば3倍の価格でも問題ないであろう。
早く行かないと全く予約の取れない店になる事、間違いなし。
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大阪市住吉区長居2-9-14
電話番号 06-7506-7826
月曜定休