谷町4丁目に昨年開業した表記の中華料理店を友人と訪問。堺筋本町駅から徒歩10分くらい、松屋町筋のマイドーム大阪の向かいくらいの場所に位置する。新しいお店だけど開店して1週間でランチタイムは大行列。ディナータイムも予約なしでは入店できないくらいの人気店。多くの友人から勧めてもらっていてBMしていて、やっと伺うことができた。西区新町にある人気中国料理店の空心出身の店主さんとその奥様が厨房に入り、サービス担当の女性スタッフさんと3人で切り盛り。
こじんまりとした店内は1階は小さいテーブル席が2つほどとカウンター席4つと厨房で2階はテーブル席となっている。1階のテーブル席に案内いただき先ずは青島ビールで乾杯する。メニューはすべてアラカルトで前菜、一品料理、点心、麺・飯、甜品からオススメを聞きながら注文する。
前菜盛り合わせから最初の一皿は「甘海老の紹興酒漬け」を所望。トロトロの身は紹興酒でより甘さが引き立ち、天盛りにされたライムシャーベットの酸味がキリッと味を引き締める。下に敷かれた紹興酒に漬けた紅芯大根も口直しにとてもいい。
続いて「牛肉のサクサク揚げ」は薄くスライスした麻辣風味の牛肉の旨味がしっかり感じることができる、商品名通りサクサクの食感。
牛肉の下には塩漬けにした白菜のミント風味と辛子の和え物が敷かれる。
3品目は味をつけた旬の秋刀魚を大豆とネギと一緒に北京ダックを包む皮で巻いたもの。派手さはないけど丁寧な仕事で秋刀魚がちゃんと中華料理になっていることにびっくり。
点心師の奥さん担当の「大根もち1200円」は大きなサイズで表面はカリカリで中はトロトロ。。青味の上にはおろしたカラスミがかかる。餅の中に入る干しエビの味とトマトオイルの風味がとてもよく合う。甕出しの紹興酒との相性がとてもいい。
続いて「えび蒸し餃子 麻辣醤ソース添え580円」は透明の皮の中にプリプリの海老が入り酢醤油ではなく麻辣醤とパクチーでいただく。
奥さんオススメの「麻辣焼売680円」は四川花椒、唐辛子、中華大豆味噌の鮮烈な香り、刺激的な辛み、豊かなコクがなんとも言えない。これだけを10ケくらいいただきたいと思った。
新作の「車海老の四川炒め1980円」オマール海老の醤油蒸しもあったけどこちらを所望する。海老は皮ごといただける。かなり複雑な深い味で数種類の辛さと酸味と甘みが何層にも重ねられた感じでこのソースだけ白ご飯にのせていただきたいと思った。
「アコウの蒸し物葱醤油掛け2800円」も看板商品の一つとのこと。魚体はかなり大きくて顔の近くの一番美味しい部分を出していただいた。素材を活かした澄んだ味付けで、脂のあるふわふわの身はかなり美味しい。この高級魚は和食で刺身や酒蒸し等でよくいただくけどこの調理法に勝るものはないといつも思う。
「子羊の香辛料掛け3100円」低温調理したロース肉を衝撃的に柔らかくてパサつきも全くなく適度な脂分がしっかり感じられる仕上がり。鉄分を全く感じない癖のない味わい。真っ赤なクミンを中心にしたスパイスも辛すぎず食がすすみまくる。添えられたレモングラスのエスニックな香りもご馳走の一つ。
最後は干し貝柱と天然クレソンの焼きそば1650円。シンプルな塩味で干し貝柱の旨味がしっかりと麺に絡んでとても美味しい。帰りは満席なのにシェフと奥さんが外までお見送り。心が温かくなる料理とおもてなしに大感激で帰路につく。
帰りに上町にある潜水艦バーに久しぶりに立ち寄り小休止。この店に通い出してはや25年となる。店主の姿が全く変わっていないことに驚きながら、時の流れる速さを今更ながら実感する。
大阪市中央区大手通2-3-3
06-6941-4500