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イル ポーベロ ディアヴォロ【大阪市 大国町】

大国町にある木津市場横のイタリアンレストランを訪問。

市場横の立地性を生かして食材には魚だけを使用。突き抜けた独創性と芸術性に富んだイタリアンは毎回感動で心を鷲掴みにされる。店内はカウンターとテーブル席で14席。イタリアのミシュラン同名店でスーシェフとして活躍された羽田シェフが店名使用の許可を得て凱旋帰国の上で開店した店。

店の入り口はビニールシートなんだけど薄い墨色になっていて店内のグレーの床やモノトーンの壁と上手く色調を合わせてかなりオシャレな空間の扉となっている。ダウンライトを使った照明もかなりいい雰囲気を醸し出している。音楽は一切なし・・・

この日はテーブル席にて全10品のフルコース10500円(税別)を所望する。

最初にグリッシーニとブリュットレゼルブボルロジェのシャンペンを所望。余韻も長くてて深くて複雑な味わい。

最初の料理はアオリイカを薄くスライスして火入れしたものと春キャベツ、カリフラワーを合わせてアイオリソースを敷いたもの。あっさりしたマヨネーズ系のドレッシングのような味わい。

レアに火入れされたミル貝と蕗を合わせたもの。貝のジュで作ったソースと緑のえんどう豆のソースも秀逸。。とても春らしい一品。。

アスパラガスとゴマとパルミジャーノチーズの泡状のスープ仕立て。深みもあるんだけどとても軽くて羽毛のような味わい。。。

路地の木の芽をあしらったリゾットはトマトを煮詰めた上澄みをソースに使用。無職なんだけどトマトの香りと酸味を感じることができる。このあたりのシェフの発想が尋常ではない・・・

南アフリカの赤ワインをグラスでいただく。。

柔らかく火入れされた姫鮑と若布とレタスを合わせたもの。レタスとワカメの食感の異なりも面白い。ソースは鮑のスープとアオサノリとバターなんだけどとても軽くて喉にストンと落ちるようなキレのある味わい。

スッポンを叩いてミンチ状にしたもの。。その下には新小芋が敷かれていて日向夏があしらわれる。スッポンの肉の味わいもいいし黄金色のスープもコク深い。

節句の前日だったので柏の葉に包まれてメインディッシュがプレゼンテーションされる。

柏の葉の香りに包まれた魚は6キロの石鯛を1週間熟成させで蒸しあげたもの。ゴツゴツした身は鶏肉のような弾力とクエのような味の深さを感じることができる。あしらえには蕨とおかひじき、青大豆のピューレが添えられる。魚の出汁のソースも和食のようでとても美味しい。

締めはあさりのパスタ。白海老をペースト状にしてソースにしている。乳化も完璧でソースがしっかりと麺と絡み合って突き抜けた美味しさである。パスタは太麺の「マンチーニ(Mancini)」しっかりとしたコシがあり噛み締めると小麦の味がする。

あまりにもパスタが美味しかったので急遽無理やりのリクエストでパスタのお替りを所望。羽田シェフは嫌な顔一つせず間も無く熟成させた石鯛と新鮮なツブ貝を入れたスパゲティが登場。リゾットと同じくトマトの澄まし汁をソースにしているので透明なんだけどトマトの風味を感じる鬼才の逸品。。

口直しにイタドリとキウイとヨーグルトのソルベ。。

チョコを割ると「はったい粉」のソースが流れ出るシェフ得意のドルチェで終了。。どれも隙のない全10品。。今回も大満足でお店を出ました。。。大阪のイタリアンでは一番好きなお店です。

過去のディアヴォロはこちら

大阪市浪速区敷津東2-2-1-317 なんば木津まち横丁「○(エン)」内
TEL:06-4395-5150
営業時間:18:00~23:00
定休日:水曜日

Il Povero Diavoloイタリアン / 今宮戎駅大国町駅恵美須町駅

夜総合点★★★★ 4.0

大阪市 大国町 イタリアン

イルポーベロディアヴォロ【大阪市 大国町】

大国町徒歩3分の木津卸売市場に隣接する「なんば木津まち横丁○(エン)」にある表記の店を久しぶりに訪問する。5年前に初めてこちらの店のシェフの料理を食したときは美味しさのみならず芸術的で独創的な発想の素晴らしさと日本人の舌に合うアレンジに驚嘆した記憶がある。

店の入り口はビニールシートなんだけど薄い墨色になっていて店内のグレーの床やモノトーンの壁と上手く色調を合わせてかなりオシャレな空間の扉となっている。ダウンライトを使った照明もかなりいい雰囲気を醸し出している。

料理は市場の隣という立地を生かした魚料理に特化したイタリアン。

料理の扉は細かく包丁をした烏賊の上にうすい豌豆のソースと旬の若ごぼうを刻んでのせたものアイオリソースはあっさりした味わい。ねっとりとした烏賊の食感との相性がとてもいい。鮪の出汁の印象もかすかに感じられる

食器はすべて暖かみのあるイタリア製の「ヴィルジニア カーサ」。
パンはゴマの香りと風味がいい感じのグリッシーニのみ。

続いてミル貝の上にカリフラワーのペーストをかけて、その上にカリフラワーのソースを敷いて独活を天盛りにしたもの。独活とカリフラワーの再構築。。

フルーツトマトを乾燥させてから飛魚の出汁をかけたもの。上には白子のペーストを鞍掛け。コクがあって香ばしくてペアリングされた白ワインとの相性は驚くほどいい。

この日は一品にワングラスずつワインを合わせていただく。。たくさんいただきすぎて結構ふらふらになる。

低温調理された桜鱒と卵黄。あしらえは筍をはじめとする春野菜。泡のソースは貝か魚のスープを泡立てたものでこれも和のテイストを感じる。。とてもあっさりしていただきやすい。

燻製をして低温調理をした鰆に金時人参と普通の人参を梅と合わせてソースにしたり味を変えてムース状にしたり湯がいて供したり・・・それぞれの味や食感のバランスは完璧なり。シェフの素晴らしい創造力に敬服する一品。。

明石の鯛を桜の葉で包んだもの。珍しい小豆のソースと貝の出汁で供される。

大きな赤足エビをカダイフを巻いて揚げたもの。エビ出汁といちごの酸味とともに味わう。

普段は魚料理だけなんだけどこの日は特別にジビエを出していただく。。鹿児島産の尾長鴨で鉄分をしっかりと感じることができる。ロース部分とレバーと内臓のペーストが添えられる。美味しくないわけがない・・・・パンチのある赤ワインとの相性抜群。。

締めはアサリのボンゴレ。貝の出汁の凝縮感とそれがしっかりと乳化されて麺に絡んでいる技術もお見事。

デザートはりんごとレモンのソルベ。。。火入れしたりんごと冷たいリンゴシャーベットの味の対比も面白い。

チョコのコーティングを割るといちごみるくが登場。最後まで美味しくいただくことができました。。会計も良心的で大満足。

過去のディアボロはこちら
大阪市浪速区敷津東2-2-1-317 なんば木津まち横丁「○(エン)」内
TEL:06-4395-5150
営業時間:18:00~23:00
定休日:水曜日

大阪市 大国町 イタリアン

Il Povero Diavolo/イルポーベロディアヴォロ  12月【大阪市 大国町】

個人的に一番好きなイタリアンを久しぶりに訪問。12月は当然の事ながらどんな日も満席なんだけど、この日は2日前キャンセルが出たらしく知人を誘って早い時間に伺う。

こちらは大国町の木津市場横の簡易商業施設にある唯一の高級レストランなんだけど食材には魚だけを使用し、独創性と芸術性に溢れた逸品を提供される。こちらの羽田シェフの科学的に食材の特製と相性を考察し、様々な技法を駆使しながら独自の世界観を持つ料理に昇華させる技術とセンスにいつも敬服する。最近は辻調理師学校の講師もされていると聞き及ぶ。

この日は全10品のフルコースをカウンタ−でシェフの手元を見ながら楽しませていただく・・・・と思いきや、撮った写真の半分を誤って消してしまった・・・

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いつも最初はグリッシーニが出て来るんだけど、この日は手作りのビスケットのようなものが登場。コースの始まりは「烏賊と三つ葉」を使った一皿(写真なし)。生の甲烏賊とその下足とイカスミを合わせてスフォルマートしたもの。三つ葉を素揚げしたものと一緒にいただく。文章にすれば単純だが細かな手間がたくさん入る。

2皿目は真魚鰹のお造り状態のもの(写真なし)を根パセリのソースと一緒にいただく。脂の乗った真魚鰹は新鮮だけどどうしても味が淡白なので羽田シェフは帆立のジュを加えたりして深みを出す。

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3皿目はホウロウの鍋で提供される。鮮魚をヒバと杉板に挟んでフィンランドサウナ状態で蒸し焼きにしたスペシャリティ。火入れする前のプレゼンテーションも嬉しい。

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中身は新鮮なオーブンでレアに焼き上げた鱈とその白子が入ったもの。「これはもう完全に和食でしょ」と尋ねると「この料理は羽田(シェフの名前)が作る【羽田リアン】です」との答え。あしらえは百合根のペースト。

どの皿も和の食材や調味料を一部に使う事でとっつきの良さと食べやすさを工夫されている。

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4皿目は絶妙な火入れをした「鰤大根」。オーブンで常に中心温度を測りながら的確な焼き具合を探る。身の中心はロゼピンクだけど皮目はパリパリ。大根はシャーベット状態。鰤との温度差も刺激的である。

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5皿目は若布に包まれて蒸し焼きにされた鰆。青さ海苔のソースとグリーンレモンでいただく。鰆を柔らかい若布と一緒に青さ海苔のソースをつけていただくと瀬戸内海の海に浮かぶ島々が目に浮かび、「瀬戸は〜日暮れて〜夕波~小波~」と小柳ルミ子さんの歌声が頭の中を横切る。

6皿目はヨコワを焼いたものなんだけど苦手なのでパスさせていただいた。コースをすべていただくといつもお腹がはち切れるのでちょうどいい。

7皿目はワタリガニのスープのようなもの(写真なし)。

8皿目は自家製の大和芋で作ったニョッキ。自然薯とパルミジャーノの濃厚なソースはバケットとともにいただくと中毒になりそうな後を引く味。

この辺りになるとワインのアルコールのせいで頭が酩酊状態となり記憶も不確かとなる。

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デセールの一皿目はフレンチトーストにはったい粉で作ったグラニータを乗せたもの。その上に粉末のはったい粉がかかる。食べた事がない食感だけど懐かしいお味。

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最後はホワイトチョコでくるんだ液体状の「安納芋」でフィニッシュ。杏仁豆腐やバナナのときもある。。でもビジュアルはいつも同じ。。

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すべての料理にワインをペアリングしていただく。価格は料理と同じくらいなのでかなりお得。いつもお任せだけど外した事が全くない。スタートは果実味たっぷりの辛口シャンパーニュ「ロワイエ・エ・フィス 」。続いての「スキオペット」のソービニオンブランは果実味たっぷりで酸味とミネラルのきいたヴォリューム感のあるもの。真魚鰹のお造りにドンピシャ。

「リムー・ブラン[2015]シャトー・ド・ゴール」は シャルドネ中心の淡いイエローのふくよかボディータイプ。余韻も長くて蒸し焼きの鱈との相性もいい。

鰤大根と合わせたランドックの「ゼリージュ=キャラヴァン」は更にボリュームのある黄金色の 味わい深いもの。香りも濃厚でモンラッシェのような印象に残るエレガントな佳品。いつまでも残る余韻にうっとりする。本当に「美味しいな〜」と思う最近のスマッシュヒット的な一杯。

ここで日本酒登場。秋鹿の「朴」は特別純米無濾過生原酒。木の香りがほのかにして甘めで濃厚な旨味たっぷりで熟成感と野趣溢れながらもまとまりのある穏やかな原酒。料理との相性は当然ドンピシャ。

続いていただいたのはスロバニアのワイン。アメリカでいただいた事があるが日本では初めて。しっかりしたボディと圧倒的なふくよかさとまろやかさでムルソーのようなミネラル感と葡萄の凝縮感を感じる。

最後に出されたニョッキと一緒にいただいたのはトスカーナのビオワイン「ソラティオ・デ・ラ・チェレータ」 素直で優しい味わいで自然な甘さがソースによく合う。

最後はイタリアのpantelleriaという島でつくられる「Moscato Passito di Pantelleria(モスカート・パッシート・ディ・パンテッレリア)」というデザートワインをいただく。栗や杏のような甘い香りが特徴。葡萄を乾燥させて糖度を高めて発酵させるものでフランスの貴腐ワインも同じ製法(だと思う・・・)。こういったワインをハードタイプのチーズと一緒に食すのが大好き。

料理のみならずお酒も大満足の良い時間を過ごす事が出来ました。そのあとは市場にある太平の湯で温まってマッサージをしていい気分で帰宅する。

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大阪市浪速区敷津東2-2-1-317 なんば木津まち横丁「○(エン)」内
TEL:06-4395-5150
営業時間:18:00~23:00
定休日:水曜日

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