友人と遅掛けに表記の店を訪問。時分どきだといつも超満員。入れないときが多いので早い時間か21時以降がおすすめ。少し前までかなり年季が入った店構えと内装だったんだけど最近改装してカウンターも新しくなって清潔感満載。この店なんと創業62年。
お店はカウンターをぐるっと囲む様に20人くらいと少しのテ−ブル席。合計38席。店のおばちゃんが「ちょっと詰めて」と無理矢理丸いすを間に入れればカウンターに30人位がいつの間にか座っている状態となる。
カウンタ−でいつも指揮をしているのがこの店のボス的存在のひげのおじさん。彼ももう30年くらいここで勤めている。昔は細身で優男。今は「あいよ〜!」と言う威勢のいい返事と「他の店員にこらぁ!あっちまわらんかぁ!!」とかの指示は必見の価値あり。あと瓶ビールを大きな音をたててあけるパフォーマンスも昭和を感じさせる。
肉、魚介、野菜を串刺しにして鉄板の上で年期の入った鉄のくわを重しにして焼いてくれる。いつも思いっきり飲んで食べて2500円くらい。界隈では安旨の代表格のお店。
まずは定番のエビパン(130円)揚げたてのサックサクで中はホクホク。カウンター内には焼き場、揚げ場、仕込み担当などなど男性4人ほどがそれぞれの役割を分業しながらあわただしく調理。動きも威勢もよくて年取った野球部みたいな感じ。
長年通っているので食べるものはほぼ決まっている。価格が安いので食材に掛ける原価に限りがある。その中で私の気に入りは銀杏、海老、山芋。串カツと違って油感がない分、ビール・酒がかなり進む。一人前2本で一本150円〜200円。2人で行ってシェアするのがいい。海老は普通の冷凍海老なんだけど長年受け継がれてきた醤油とみりんで調合されたタレの味が秀逸。
山芋の塩焼きはシャッキンシャッキン。くわを乗せて焼くことでものすごく香ばしくなっる。店が混んできたら注文と提供間違いまくり。でも客は違うものが出てきても気にしないで食べるのがこの店流。
この店の一番人気メニュ−でおすすめは豚ぺい焼き一本210。豚肉に卵を巻いただけだけどカリッと焼かれた香ばしい豚とふわふわの卵のアンバランスがとってもいい。串をくるくる回して作っている姿も楽しい。
1年前からこの店で働く注文聞く係のフィリピン人の姉ちゃんもとっても可愛い。大阪弁で大声を張り上げる姿も見ていて微笑ましい。鉛筆をかんざし代わりに使うのも面白い。この姉ちゃんは見所満載。まさに郷に入らば郷に従えを地でいってる感じ。
この他にも酒蒸し状態の牡蠣160円、タコ、ピーマン肉詰め、カレー味のミンチが入った蓮根肉詰め、かしわのミンチを球状に丸めて2個を串刺しにして揚げたボンチキン。思いっきり焼きまくって田楽味噌を乗せたこんにゃくなども所望。
穴子のくわ焼は一匹丸ごと。押えて焼くからペシャンコになる。冷凍なんだけど甘辛いタレの味がいいので気にならない。ふんわりしていないけど香ばしくて一定の弾力がある。
会計のおばちゃんはこの店で20年。その前は自分で八百屋をしていたそうである。先代の女将さんゆずりのそろばんでの勘定が味があってとてもいい。個人的には大好きだし地方の方を招待しても喜ばれる事間違いなし。
大阪市中央区千日前1-8-3
06-6211-4704
16:30〜23:00
定休:木曜