東心斎橋にある表記の和食店を訪問。ミナミの畳屋町の雑居ビルの1階の奥に位置する。昨年の10月に西心斎橋の「ゆうの」から独立したご主人のお店。ネット関係ではこのブログが初めての掲載。当然食べログにも未だ不掲載。。
食事内容はコース料理8000円のみ。カウンタ−8席と4人掛けのテーブル席が2つ。奥のカウンタ−に案内いただき最初に瓶ビールを所望する。「ゆうの」のコースは10000円と13000円だったと記憶する。
先付けは筍と蕗、独活、アスパラの軸部分、蕨を丁寧に盛り合わせて上に蕗味噌がかかる。蕗の薹で作った蕗味噌は本来もっと茶色に仕上がるものが多いがこちらは目にも麗しい仕上がり。これだけで丁寧な仕事をされる方と理解。
2皿目は旬の赤足海老をじゃがいもの衣で揚げたもの。あしらえは素揚げされたズッキーニと一寸豆。底に敷かれているのが赤足海老の頭からとった味噌ソース。コクと深みと若干の辛味もあって、海老好きの私にはたまらないモノ。あまりにも美味しいので日本酒を所望する。
ソムリエバッチをつけたご主人にセレクトいただいたお酒は春限定の「春霞 瓶囲い」。春酒らしく香りはフレッシュできめ細やかな舌触り。しみじみとした旨味のある辛口の酒。
初めて頂く山口の長陽福娘の無濾過の生酒は旨味たっぷりのどっしりした印象。複雑な味わいは無濾過ならではのもの。山口県内の鑑評会では大吟醸の部・純米の部でいずれも最優秀賞を何度も受賞する有名な酒蔵のものであとから出た鴨ロースにドンピシャの相性でした。
お造り5種盛りは北寄貝(上にかかっているソースは失念)、皮を炭火で炙ったカマスの焼き霜、ホタルイカに酢味噌とマスタードを合わせたソース、北海道の雲丹と鰈の奈良漬け巻、ショウサイ河豚のてっさ。。これらを少しずつ日本酒を楽しみながら頂く。
煮物椀は旬の黒メバルの葛打ちしたもの。脂ののりもよくて出汁の表面に甘い脂が浮きまくる。一口目の味覚反射反応では淡く感じる品のある出汁もかなり上質。最後まで頂くと味わいから美味しさへシグナルが変化する。添えられた木の芽の香りがメバルの脂と相まった出汁と連合学習を引き起こしながら新たな食経験として視床下部にインプットされる。
炭火で焼かれたサクラマスには豆腐で作ったソースが敷かれ、コゴミと三度豆が添えられる。炭の香りに包まれたパリパリに焼けた皮としっとりした脂があるのにあっさりとした味わいの身部分の間にも旨味がしっかりと感じることができる。
口直しに土佐香美トマトのレモンソース掛け。糖度も高くて濃い味わい。さっぱりとしてとてもいい。
炭火で焼かれた鴨ロース肉にはバルサミコと苺ジャムがで作ったソースが敷かれる。鴨は外国産だけど舌触りが良くて柔らかい肉質のものを選んで使っていると店主の弁。
食事は桜えびを揚げたものと薄い豆をあわせたご飯。どの料理もちょっとした手仕事が光りまくる。
最後は胡桃と胡麻のアイスでお腹いっぱい。。。この内容でお酒を頂いて一人一万円弱の会計。実はこんな店がありそうでなかった・・・・他店なら15000円くらいの内容。献立は月替わり。5月は連休終了後献立変更との事なので私はもう一度訪問します。ワインも多数揃っています。持ち込みの場合は抜栓料3000円。
大阪府大阪市中央区東心斎橋2-8-23イケダ会館1F
06-7713-0543
17:00~翌0:00
ひろせ (日本料理 / 心斎橋駅、長堀橋駅、大阪難波駅)
夜総合点★★★★☆ 4.5