鉄なべ 中州本店

天神の海鮮居酒屋で胡麻サバをいただいて2件目の春吉橋の手前にある有名な餃子のお店を訪問。

味自慢餃子の店『鉄なべ』は、弊社社長(林チヅ子)が北九州・折尾の饅頭屋で働いている時に、当時のオーナーが『これからは饅頭より餃子』と考え、折尾駅前にオープンしました。後から同じ店に来た姉と共に餃子の修行をした後、1962年に博多駅前(現在の祇園町)にて屋台としてスタートしました。
その後、姉妹がそれぞれ別の店を構え、現在に至っております。(HPより引用)

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お店は年中超満員と聞く。うまく席が空いておりカウンターで餃子を焼くのを見ながら食す。

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餃子が出来るまでビールと手羽先煮込み(250円)ほろほろに煮込まれていてビールにぴったり。300円くらいの肴もたくさんあって酢モツや馬刺、鯨などもあってお客には嬉しいお店。

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鉄なべ餃子登場!!ジュージュウと音がする餃子は1人前480円。大人な価格なんだけど価値があればいい。写真は2人前なり。一口餃子にしては大きいかもしれない。皮はカリカリして中はジューシー。これはお約束なり。皮の食感もいい。しかし8個で480円は少し高いかもしれない。

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水餃子も頂く。これはスープ仕立て。優しい味のスープの中で浮かぶ餃子なんだけど普通に美味しい。個人的には餃子の満洲が好み。。

近くのロイヤルボックスって老舗クラブのママがじゃんけん日本一で勝ったら飲み放題、負けたら3000円支払い。一度地元の友人に連れて行ってもらって勝負したんだけどストレートで負けた記憶がある。。ママ元気かな・・・

福岡市中央区西中洲1-5
平日・土曜日 17:00~翌03:00
日曜日 17:00~23:00
092-725-4688

鉄なべ 中洲本店餃子 / 中洲川端駅天神南駅西鉄福岡駅(天神)

夜総合点★★★☆☆ 3.5

中華料理和食 九州地区

赤間茶屋 あ三五 (アサゴ)

友人と福岡の繁盛店を視察。某有名食通の方が日本一の蕎麦屋が福岡にあるからと言う事でわざわざ訪問。薬院駅から徒歩3分。住宅街である中央区白金と言うところにある。聞く所によれば山口の下関で20年蕎麦を打ち、博多に移転して店を構えて8年らしい。

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ファザードはいたって普通。特に奇を衒った店構えでもなく木の看板が目印。店内に入るとカウンターのみという席の構え。カジュアルな感じの空気が流れている。

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私服を来たご主人と接客係の若いアルバイトが2人。若くて綺麗な女性(奥さんか・・)が調理の補助。指示はすべてご主人から発信。店は全席カウンターのみ。当初は天ぷらでビールを頂きながら最後の締めにそばを頂こうと思ってそのようにお願いをする。単品もいろいろあるがなんか勝手が違う。

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煮えたぎる大釜の前に座る。ライブ感たっぷりの特等席。オープンキッチンを目前に大きな一枚板のカウンターに腰掛けるスタイルは蕎麦屋というよりまさに小料理屋か寿司屋の風情。目の前にメニューが貼ってあるんだけどどうしても勝手がわかんない。

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ご主人が「うちの店の客は注文をしないんです」と訳の分からん事をのたまう。そういえば周りの客も黙って座って出されたものを食しているよう。

実はこの店はご主人が客にお腹の減り具合や滞在時間、好きなもの、野菜を食べたいのか否か、その日の体調などをヒアリングしながら献立を立てて変幻自在にいろんなものを提供すると言うフルオーダーメイドの蕎麦料理店。。

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百合根や蓮根、牛蒡、葱、山菜などの天ぷらをつまみながらビールを頂く。天ぷらは天つゆか辛味大根醤油を選ぶことができる。間違いなく辛み大根醤油をチョイスする。普通に美味しい。
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海老の天ぷらも上質なんだけど店主が仕事をしながら「あなたの食べ方(注文方法)はうちの店ではルール違反」「あとで出すもののバランスが悪くなる」とか言う話になってそこから「蕎麦屋の天ぷらと天ぷら屋の天ぷらの違いは何か」とか言う話になって「おもろいなあ」と思ってたら「野菜食べますか・・」みたいな話になって「今からご主人に何もかもお任せするんで美味しいもん全部出してください〜」って言ってしまったら「それがうちの店の定石です」となり食事が再び始まった。

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左の緑色は蓬を練り込んだもの。右は真っ白な蕎麦で素麺のよう。小麦で作ったそこらのそうめんの白さを超えたピュアな上品でブリリアントな白さ。いわゆる丁寧なつくりが故に「御膳さらしな」と呼ばれるもの。「この蕎麦は食べれば食べるほど腹が減る」とご主人の談。この蕎麦を一目見ただけでノックダウン状態。本物を見たのは実は始めて。滑らかな口当たりと弾力ある歯ごたえとかそけき蕎麦の甘味としっかりとした上品な旨味は今までの蕎麦の概念を変えてしまう。ゆで時間は10秒くらい。ご主人曰くは実は蕎麦は茹でなくてもいいんですとのこと。その理由は後ほど。

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和布蕪とツワブキの前菜。なんとも高貴な逸品であろうか。。野菜の下に蕎麦が敷かれていてそれもめちゃ旨。素材の味がとっても強い。すべての客にコミュニケーションを取りながら違うものを提供しているので記憶力がとても大事と言っていた。
作っている間にも口はずっとしゃべり続けていて蕎麦の種類や産地の説明などが延々と続く。ご主人の蕎麦に対する愛情が半端じゃない。うんちくを語るとかじゃなくて愛情があって、みんなに美味しく食べてほしくて少しでも蕎麦を理解してもらおうという気持ちが尋常ではない。

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この店は、アルコールはエビスの瓶ビールか〆張鶴のみ。蕎麦猪口になみなみと入れてくれるのが嬉しい。純米ならではのまろやかな旨味とふくらみ、程よい酸味と甘味もあって桜餅の香りもしながらの見応えもしっかりある。一言で言えば料理をより美味しくする上品なさばきと吸い込みのいいお酒。この酒をチョイスするご主人のセンスも素晴しい。

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土筆なんだけどご主人が「東北で採れた山菜を蕎麦の出汁でお浸しにしたものが一番美味しい調理法」とのたまふ。山菜は揚げるものではなく麺つゆではかるもの。口に入れるとまさしくその通り。これだけでお酒が一合すすんでしまう。土筆の強い春の芽吹きの味を繊細な蕎麦が受け止める。

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湯葉でさらしなを巻いた蕎麦寿司。蕎麦寿司だけでもこちらのお店は何十種類もあると言っておられた。中に鋳込まれているのはわさび漬け。人工の味は何一つない。アルコールがどんどんすすむ。突き出しの蕎麦味噌もかなり美味しかった。

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芝えびの天ぷらは一番最初に注文したんだけどご主人の指示で最初は揚げたてを出汁につけずにいただく。2匹目は少しだけ出汁につけて食べる。残りは45分置いて味がしみ込むのを待って食べてくださいとの事なのでこのあたりで日本酒と一緒に食す。言葉がでないくらい美味しい。叫びたくなるのを必死でこらえる。

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蕎麦を粥にしたものにとろろをあわせて蕎麦の実を乗せたもの。香りがすごくいい。この香りだけでお酒が進む。この間もご主人との蕎麦談義が進みまくる。出している料理が科学的で論理的な事に驚く。カウンターの中で忙しく動き回りながらしゃべりまくるご主人に敬服する。客と料理の案内と蕎麦に関わる話などコミュニケーションを取りながら次から次へと蕎麦を湯がく。天ぷらを揚げる。そして旬の素材を使った美味しいものをどんどん出して来られる。

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更級に柚子を打ち込んだもの。お初天神のお店で昔よく頂いたけどモノが全く異なる。
今まで更科蕎麦に蕎麦の風味があるとは思わなかった。田舎そばに比べたらパンチはないけど品のいい料理として蕎麦を昇華させていることに敬意を表する。蕎麦の甘さもちゃんと感じられて辛み大根と一緒に食べるといっそう蕎麦の甘味を感じる事が出来る。

すべての蕎麦は前日に打たれると聞く。一晩寝かすと対流がよくなるらしい。それを小さなパックに分けて冷蔵庫で保管。私は蕎麦って言うのは三たて(「挽きたて」「打ちたて」「茹でたて」)が良いとずっと思っていたんだけどご主人の説明を聞いて目からうろこ。

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ここで生の穴子をあぶり出す。そして温かいそばを口直しにとのこと。これを食べると又お腹が減ってスタートのお腹の具合に戻るとのこと。十割り蕎麦なんだけど蕎麦で1合、穴子で1合、汁で1合日本酒が飲める。この汁の完成度には驚いた。素材もさながら蕎麦のお手本と言った感のあるもので今まで食してきたものとは全くレベルが違う。

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鴨汁も食すようにと勧められるがお腹がいっぱいになってきたのでやんわりと辞退すると蕎麦を抜いた鴨汁なら食せるだろうと言う事でいただくと再びぶっ倒れるくらいの衝撃を頂戴する。岩手の鴨と言っておられた。分厚い鴨の旨さもさながら葱とエキスの出まくった汁もかなり濃厚。これで再びお酒2合頂くこととなる。

ご主人曰くは蕎麦は盛りそばよりも温かい出汁で食べた方が味がよくわかると言っておられた。ご主人のお勧めは「花巻」つまり熱々のかけそばにちぎった海苔を乗せた蕎麦の事。昔に関東で見たことあるけど最近は存在すら聞かない。たぶん海苔を蕎麦に乗せた様子が桜の花びらをまき散らした風情を見立てた名前かもしれない。これは次回の楽しみとする。

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〆はご主人一押しの二八そば。「十割り蕎麦は比較的簡単。」「二八は人格が蕎麦に出る。」「これが一番難しい」「うちの店で二八が美味しくなかったらおしまい」などとずっと言っておられた。いわば本日のメインイベントらしい。ビジュアルからわかるけどどの料理も蕎麦も仕事はめちゃくちゃ丁寧で綺麗。蕎麦想像を超える美味しさ。かなりお腹がいっぱいなんだけどもったりしない。程よい歯ごたえと心地いいのど越しも総じてスルスルと食する事が出来る。

「つけ汁」は濃厚でキリッとしているんだけどひたすら丸い。厚削りの鰹が風味よく汁に雑味なく溶け込んでいる。味のバランスも塩梅も完璧。この汁で又お酒が1合飲める。

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最後にそばがきをいただく。実はそばがきってどうやって作るかわからなかったんだけど本来の仕事はそば粉を湯で練ったもの。特製のホウロウの鍋で火にかけながら短いすりこぎのようなもので必死で練り込んで鍋ごと供される。ある塊は炙って出されて汁や味噌をつけて頂く。炙っても炙らなくても美味しいらしくて私は作ったあとの鍋に引っ付く風味満点のパリパリになったそばがきを引きはがしながらそれを肴にまたお酒を1合いただく。

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最後にご主人が自ら入れてくれるそば湯を頂いて出来立てのそばがきに粒あんを乗せた「ぜんざい」でしめる。そばがきはもちもちして旨すぎるのは当然。

最後にご主人が直筆でこの日頂いたものを書いていただく。脱帽なり・・・

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今回カウンター越しにお任せで料理を出してくる蕎麦屋を生まれて初めて体験する。どの蕎麦もどの料理もどこよりも突出している。食材も上質なものばかり。関西に蕎麦ソムリエの方がいらっしゃってその方も一押しのお店らしい。。近日中にもう一度再訪する予定。

福岡市中央区白金1-4-14
092-526-4582営業時間:11:30~21:30
定休日:火曜日、第1月曜日

赤間茶屋 あ三五そば(蕎麦) / 薬院駅渡辺通駅西鉄平尾駅

夜総合点★★★☆☆ 3.5

麺料理 九州地区

北京【大阪市 梅田/JR大阪】

新梅田食道街のスタンディングバー。今は100をこす店舗が建ち並ぶが昭和25年の当初は18件だったと聞き及ぶ。「G」の形をした高さ122cmのカウンターとキャッシュオンの手軽さで近くに行けば必ず立ち寄るクラシカルな止まり木のようなお店。常連になればワインのコルクで作ったマジックで名前が書かれた箸置きを進呈いただける。(私はまだまだ・・・)

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まずはチリ産のメルローワイン350円とソーセージ。ザワークラウトの酸味が心地いい。数千円灰皿の上においておくとマスターが勝手に取っていってくれる。この店では安旨のワインがお気に入り。ブルゴーニュの赤300円とかかなりお得感あり。。

店内は昭和の香り満載でレトロ感あり。。今風のバルとは完全に一線を画している。
料理の価格帯は250円から400円くらいまで。。このあたりの商品構成は素晴らしい。

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名物の「エッグ」300円は塩だけの味付けなんだけど長年使う器から旨味が出ていると言う都市伝説がある。。周りの常連の方が混ぜ方と食べ方を丁寧に教えてくれる。

ただのココットに入った目玉焼きなんだけど食べるタイミングで味が異なるのがおもしろい。醤油を入れると雑味を感じるので私は塩だけが美味しいと思う。

ここからお酒はポーランドのウオッカのズブロッカを所望。。薬草が入っていて体に良さそう。アルコール度数は40度。桜餅のような香りがする。。皆が周りの客に気を使いながらワイワイと楽しむ姿は大人の社交場。禁煙なのも個人的には嬉しい。

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レーズンバター300円はもちろん手作り。レーズンたっぷりで私の大好物。。この店でこれだけ食したいほど。クラッカーは少し残してエッグの残りかすと一緒に食べる。

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ポテトサラダも秀逸。普通に見えるんだけどかなり美味しい。どんなお酒にも合うのが不思議。この店はワインが有名なんだけどアテは板わさとか若布の炊いたんとかが会ってなかなか渋い商品構成。

このお店のご主人は2代目で先代がこの「新梅田食道街」の名付け親。「食堂」でないのがかっこいい。一つ屋根の下で同じ事をするのが「堂」、ここはいろいろな店が狭い通路に並んで別の商売をやっているので「道」だそうだ。まさに我が道を行く・・・か。

こちらのお店も30年前までは日本酒メインの居酒屋だったらしい。今のご主人がワインブームに乗って業態転換。

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北京味噌と呼ばれるニンニク入りの味噌を焼いたもの。。クラッカーに浸けて頂く。。。これもエッグの残りかすに混ぜても美味しかった。スピリタスと一緒に頂くと天国が見える。この店はいつ来ても同じ人に会う。。どんだけ毎日こられているのだろうと思う。この辺りで酔いが回ってきたのでお礼を言ってさっさと帰る。

大阪市北区角田町9-10新梅田食道街 1F
06-6311-2369
16:00〜22:30
定休:日曜・祝日

大阪市 梅田/JR大阪 バル