地下鉄玉出駅徒歩2分の地元の名店。秘密のケンミンSHOWなどで有名な大阪を代表する食堂。
1960年代に上陸してきた日本の外食産業の歴史が始まるずっと以前から関西地区で綿々と受けつながってきた個人商店の食堂。表に面しては必ず小さなショーウインドーがあって赤飯やおいなりさんや巻き寿司やおはぎがならぶ。
力餅食堂は一時は関西に100店舗以上もあったほどの巨大組織なんだけどチェーン店じゃなくてそれぞれ経営者はバラバラでメニューの内容から値段までお店によってことなるいわゆるボランタリーチェーン(のれん分け)の店。しかしながら現在は客の減少や店主の高齢化・後継者不足によって廃業が相次ぎ、新規出店も10年以上途絶えていると聞き及ぶ。
しかしこの玉出のお店はたくさんの従業員を雇うくらいの元気な繁盛店。ここの親方は力餅食堂大阪支部執行部の長老と聞いたことがある。俳優のような渋いイケメン。。おなじみの力餅マークの入った暖簾をくぐると入り口左におはぎなどの甘みコーナー。こちらのお店も昭和の風情あるお店で、店内は地元のおじさん、おばさんでいつもながら賑わっている。
普段は関西ならではの刻んだ蒲鉾と玉子の入った木の葉丼とかけうどんを頂くんだけどこの日は身体がタンパク質を欲していたので奮発して上鴨蕎麦950円を所望する。
丁寧に焼き上げられたかもロースとその肉のエキスが混ざった出汁が最高に美味しい。出汁は大阪ならではの味醂の利いた甘めつゆ。最近は讃岐系のコシのある麺を食する事が多いが柔らかめの大阪風のうどんや蕎麦の方が食べやすいというのは事実である。これからの高齢化社会にはドンピシャと思うのだが。
お約束通りの赤飯。おはぎをご飯代わりにする人も多いとお店の人は言っていた。あんこが塩がしっかり効いているのでご飯代わりになるのであろう。赤飯も大粒のあずきが潰れておらずしかも柔らか。丁寧に手作りされているのがよくわかる佳品。色素も使わずにあずきを煮た出汁で色味を出す。北海道産のあずきの香りもよくてここの赤飯を食べるとパックに入ったものは食べれない。
これからの時期のおすすめは冷やしたぬき。。甘く炊いた揚げを刻んだものなど具沢山。和風の冷やし中華のような感じ。
そういやこの前に天五中崎商店街にある力餅食堂で頂いた「カレー麺ざる」には驚いた。写真を撮るのを忘れて一気に食べてしまった。カレーを練り込んだ麺が真っ黄色でそれを普通のざるそばのように頂く。ぴりっと辛くてまさにカレー麺ざる。この店の名物らしく店の客のほとんどが同じものを食している風景も不思議だった。
また今度レポートします。。
大阪府大阪市西成区玉出西2-1-3
06-6651-5294