堺にある表記の大衆食堂を訪問。チンチン電車の大小路駅から徒歩5分。周りにたくさんのコインパーキングあり。朝の8時から14時くらいまでの営業。堺では昔から有名な「ゲコ亭」で働かれておられたスタッフさんが再集合して営まれている。
以前の(今も存在するが)飯炊き名人の村嶋のお父さんがいらっしゃった頃のゲコ亭は伝説の食堂として有名で、ずっと行列が絶えない店だったんだけど2013年に店の名義と営業権利一式を「まいどおおきに食堂」のフジオフードに売却された。その当時は従前の店とできるだけ同じように運営されていたが少しずつ効率化や大企業然としたシステムチックな要素が入りだし今は残念な感じとなる。
大丸百貨店などにも同じ名前で出店されているが加工品ばかりを使用されていて店の看板だけで商売をされるような店舗となっている。
多分、こちらのスタッフさんは自身の育てたお店が違う形に変化するのを見て忸怩たる思いで新しくお店を作られたのだろうと推察する。
10時半に扉を開けると客だらけ状態。入り口付近にたくさんの出来立てのおかずが並べられていて2013年以前のゲコ亭の空気感をみごとに再現されておられる。
店内はテーブル席と座敷席のみでカウンター席が無いので自然に他の客と相席となる。お店のスタッフさんの声がけも温かくてとても優しい。
カウンターの上には大きな切り身の焼き魚や上質なマグロの刺身、自家製のポテサラや茄子の漬物などどれもシズル感と愛情を感じるものばかり。アルミのお盆を持って好きなものを好きなだけ選ぶんだけど毎回たくさん取りすぎて後で後悔する。
おかずを選び、ご飯のサイズと汁の種類を告げるとすぐに食べることができるので客席の回転はかなり早い。
この日は好物のエビフライとボリューム満点の玉子焼きと豆乳豆腐としじみ汁。これで1050円なり。艶々のご飯は一級品。食味は甘く、柔らかめで飲めるように食すことができる。多くの客がご飯をおかわりする。
遅がけに行くとお土産におにぎりをくれることもある。個人店の持つ空気感や非効率さが生み出す店の良さは企業化した飲食店では全く模倣できないものと実感。
ごちそうさまでした。
大阪府堺市堺区戎之町東3-1-9
080-9755-0477
08:00~売切れまで(14:00頃)
火曜定休