中之島フェスティバルタワー37階にあるワンフロアに広がる表記のグランメゾンを訪問。今回は私が総理する30人くらいの団体での会食。パッケージとなった宴会用の9000円の献立をご提供いただく。(飲料込みで税別14000円)こちらはどのバンケットルームも景色が素晴しくこの日の夕刻は淡路島も彼方に見ることが出来た。
持ち込みシャンパンで乾杯をして最初に小さな箱に入ったマカロンが登場。女性受けしそうな設えはさすが。見栄えだけでなく食してもかなり美味しかったのにビックリ。最初の一皿で6割以上の印象が決定するのでその辺りがしっかりと科学されていることが理解出来る。
そのあとは通年で提供されるグジェール(チーズを練り込んだ一口サイズのシュー)。小さなものであるが最初の一口には最適なものである。
続いてスプーンに乗ったサーモンとサワークリームの取り合わせはかなり上質感があった。他の方はマグロ料理だったが私が苦手なのを知って代わりにツブ貝の冷菜をご提供いただく。
「フォワグラのポワレとセップ茸のリゾット トリフの香りがしっかりついたソースペリグー」もこちらの定番料理というか宴会フレンチの鉄板料理。牛肉系のフォンにマディラ酒とみじん切りしたトリュフが入ったソースなんだけど泡状に仕立てているのでトリフの香りがよりしっかりと立つ。万人受けする上質感はとてもいい。
中がムッチリとした自家製パンもかなり美味しかった。バターはいつものエシレ。LALの国際線でいつもいただく。酸味の効いた香り高いバターはどんなパンでも美味しくなる。
52度で柔らかく蒸し焼きにした真鯛とハマグリのエスカルゴバター 付け合わせはポワロとクリームチーズを合わせたラビオリ。エマルションされた軽い酸味のあるあっさりとしたサフランソースもまずまずの仕上がり。
他の動物性タンパク質よりも融点が低い魚の脂分を出来るだけ逃がさないようにすることと身にダメージを与えないための調理法で最近界隈のレストランでこのようないただく機会も多い。以前いただいたときはイマイチだったけど今回は鯛の身がかなりしっとりして火入れと塩の加減も完璧であった
食事は総じて全体的に上品な仕上がりであらゆる年代層の方でも美味しくいただける工夫が随所にされているのはさすが。
ワインもすべてひらまつ直輸入のものらしくこの日はフローラルな感じのリュベロンの白とそれなりにボディもありながら飲みやすいコート・デュ・リュベロ。双方ともにはボディーもあり早飲み系だけどそれなりに美味しい。高価な味わいではないけどクセや嫌みのない、皆が美味しいと感じる上質な味わい。
シャラン産の鴨肉の炭火焼に季節野菜と赤ワインのソース。これもよくある仕事であるが鴨肉に炭の香りがよく効いており下に敷かれたマッシュポテトとの相性もまずます。宴会料理にすると肉の質も含めレベルは高いと思われる。
デセールは写真の通り。
ミニャルディーズは一口サイズでどれも美味しい。ホテルを含めいろんなところで団体での宴会フレンチをいただくことが多いけど、美味しさと上質感ではリッツカールトンとともにこちらが大阪では双璧であると思われる。
さらに特筆すべきはこの日のサービス責任者の義富綾乃氏の気配りと先を読む力、卓越したコミュニケーション能力に代表されるスタッフ力である。この部分は他のホテルやレストランを完全に凌駕していると確信して店を出る。
北区中之島2−3−12
中之島フェスティバルタワー37階。