僕は20代の頃は木津卸売市場に毎日仕入れに行っていた。5時前に起きて軽トラに乗っていくんだけどその帰りに朝食でしょっちゅう行ってたうどん屋さん。当時のご主人は上田実さんといって割烹出身で食材にこだわりまくりながら高いけどおいしいうどんを作りまくっていた。。いつも食材自慢をしながらうどんを作っていた。。
天ぷらの入ったカレーうどんが名物で鼻からうどんが出そうなボリューム感に堪能した記憶がある。そのご子息が当時2人いたけどどちらかが跡を継いだんだと思う。ご主人は日本橋で「難波亭本店」という名前でお店を今でもされてると思う。しゃぶしゃぶうどんが絶品。。。
10年くらい前に市場が改装されて路面に場所が変わってからも大繁盛。昼前にはいつも大行列。「このお店も立派になりはったなあ」と近くを通ったときにこの行列を見るたびに思ったものである。今日たまたま気になる食材があったので市場に行ったところ朝の8時でちょうどお店がすいていたので数年ぶりに入店する。この店の行列は10人で45分が目安。並んでいるときに注文を聞いてくれるので入店すれば早く出てくる。
価格は数十年前とほとんど変わっていない・・・昔もよく食べたこの店のシンボルとも言える「海老天ぷらカレーうどん」1580円を所望する。若いときは白い御飯も一緒にいただいたがこの日はうどんだけにする。
4人掛けテーブルが2つと2人掛けテーブルが2つの12席。忙しいときは当然相席。店はかなり狭い。店主一人と超高齢となった女将さん。。。いまだに現役で働かれているのには頭が下がる。出てきたカレーうどんは昔とは器も変わって備前のもの。かなり重厚な感じでビジュアルもいい。
大きくそびえ立つ海老天とアスパラガス。昔よりもボリュームが上がっているのに驚く。スパイス感があり片栗でとろみをつけたカレールーの味も昔と全く変わらず。。甘くて辛くてしっかりとした味がいい。かなり大振りの海老天はカレーに浸かっていないものとどっぷり浸かっているもので食感が異なるのがいい。海老のサイズも大きくて薄衣でカリッとした仕上げ。。文句のつけようなし。
かなり上質のホタテ貝柱の天ぷら、茄子の天ぷら、霜降り黒毛和牛もどっさり入る。和牛独特のええ味が出汁にしみ込んでかなり美味しい。あと蓮根のカリカリの天ぷらに大黒シメジとししとう。大量の貝割れと葱がいい仕事をする。茹でたての麺は柔らかめだけどモチモチして適度なコシもありカレーうどんにドンピシャ。量もしっかりとあって嬉しい。
普通はこれだけ繁盛したら食材の質を落としたりオペレーションの軽減で手を抜くと言うか作業の効率を図るはずなのに全くそんな気配はみじんもない・・・逆に昔よりも美味しくなっているかもしれない。。
ボリューム、カロリーは相当なものでこの店の天カレーを完食できたら体調のいい証拠と自分では決めている。この日もはち切れそうになりながらなんとか最後まで食べることが出来た・・・この和牛を使った肉巻定食もおすすめ。出汁巻の中に大量の肉が入っている。。。次はいつ来ることが出来るだろう。。
大阪市浪速区敷津東2-2-8木津卸売市場
tel06-6632-0494
営業時間05:00-14:00
定休日日曜・祝日