住吉大社のほど近くの今年で創業58年の高級な大衆中華料理店。この日は弊社の若手調理師グループ10名の激励会として会議の後2階のテーブル席を貸し切り。この日は私の好物の焼き餃子も入れていただいて料理代金一人予算2500円でコース仕立てにしてもらう。
まずは薄皮で野菜がいっぱい入った餃子(一人前330円)が登場。パリッと焼かれた薄皮はビールにぴったり。。スタンダードなものがやっぱり美味しい。流行りの偏った味付けでないところが老舗の貫禄。
揚げ物2種は分厚い切り身の豚天。山椒塩で熱々を頬張る。皆で美味しいねえと言いあいながら食す時間は私にとって幸せの瞬間である。鶏の唐揚げもモモ肉がとってもジューシー。普通のものが普通より美味しいのがすばらしい。付け合わせのイチゴも甘々で店主がわざわざ私たちのためにその日に仕入れてくれたと予想される。泣ける・・・
麻婆豆腐は舌を刺す辛みではなくじわりと旨味と共に押し寄せる旨辛がすばらしい。日本人にあう味加減なんだけどいつも本当に「おいしいなあ。」と思う佳品。
続いては海老料理なんだけど鶏ガラスープに中国醤油と調味料を入れてさっと煮込んだもの。海老が普通においしいんだけどエビを食べた後、湯がきたての麺を入れて海老の味のの移ったタレに絡めて食べると趣向。これが不味いわけがないわな。。皆言葉も発っさずに黙々と麺を啜る。これがまたビールにぴったり。。
モンゴウイカのマヨネーズあえ。。イカの上質なことが食べたらわかる。。食感はカリッとしていてイカは柔らかで味が深くマヨネーズもいろんな複雑な味がする。2500円でどこまで出てくるのかと心配になる。
この店でカウンターで一人で食すこともあるんだけどアルバイト君がズワイガニの姿を湯がいたものから竹串を使って時間をかけて身をほぐしているのをよく見かける。それはこの店の名物のカニ焼きめしに使うための作業で今の時代にむき身やほぐし身を使わずにいちいちこのような手間をかけているところはほとんどないと断言出来る。ホテルの中華料理でも然りである。
その蒸した蟹身のふわっと感をいかした蟹焼き飯(1人前950円)はこの店のスペシャルティ。食べればその違いは確実にわかる。
デザートは手作りの杏仁豆腐。甘さ控えめでトロトロで最高の口直し。ここでご主人がご挨拶にこられる。こちらのお店のご主人と奥さんのお人柄も味のうち。
サービスと言うことで揚げ餅も最後に登場。餅粉を使って練り上げているので食感も軽くお腹に全くもたれない。
いい食材を惜しまず使い、手間をかけて、でも値打ちをつけずにさらりとお客様に適正価格で提供。老舗繁盛店の継続のポイントはここにあり。勉強させて頂きました。
大阪市住吉区東粉浜3-29-5
06-6678-8807
11:00~14:30 17:00~21:00
定休:火曜