とよなか桜会

本年度ミシュラン2つ星をとられた表記のお店を訪問。場所は私が学生の頃もてはやされたロマンティック街道にある今や寂れきったファッションビルの3階にある。この日は9500円のコースを所望。2013-07-10 19.14.33

奥の座敷をリザーブさせていただき生ビールでまずは乾杯。最初の料理はイベリコ豚の冷しゃぶ。肉の間には赤い玉ねぎが挟んであり涼感を醸し出す。ミニカップに入ったソースは細くカットされた昆布と胡瓜、オクラ,胡麻。。座付きで肉が出てくるのは珍しい。

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煮物椀は蓋に桜の蒔絵が書かれたもの。桜の時期に来れば楽しいだろうなと思う。

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蓋を開けると彩り鮮やか。冬瓜に柔らかく炊き上げた梅干、マナガツオ、広島産じゅんさい。天盛は白ねぎ、糸唐辛子、針柚子。梅干しは針打をして崩れないように炊く技術はとてもクラシカルな仕事である。青味のモロッコインゲンもとても美しい。

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刺身は脂ののりまくった「のどぐろ」、焼きたての「鰹のたたき」、少し炙って貝の癖をとった「ほっき貝」、コリコリの「剣先烏賊」。どれも新鮮で上質なものばかり。日本料理はお椀と刺身で決まると言うがかなり完成度の高いものになっている。右端の猪口に入ったものは醤油を出汁で割ったものにゼラチンと寒天を入れてミキシングをして空気を入れたムース状のもの。最近あちこちで頂くヌーベという仕事。。塩気も少なくて素材の味を損なわない。白身の魚や貝などに相性いいと思う。これだけでお酒を頂ける感じがする。左端は岩塩の板状に固めたものですだちを搾って白身魚をつけていただく。薬味はワサビと九条ネギと生姜を炒めたもの。

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八寸はドカンと大きな塗りの長方形の器に盛られて登場。店主が修行されたのが心斎橋の桝田と聞き及んだのでまさに桝田譲りの巨大八寸を引き継いだのであろう。目でも楽しめる内容。ビールのあとは日本酒の特別純米生酒 山滴る(やましたたる)を所望する。日本酒にもこだわりがありいろいろな厳選されたものを取り揃えておられた。

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八寸の内容は富山産の白海老と長いもの和え物、蛸の柔らか煮、ガラスの器に入ったカルダモンの風味のトマトの蜜煮、トウモロコシの身だけ削って中に魚のすり身を入れて蒸し上げたもの、小メロンとたらこで西瓜の形に見立てたものに今が旬の黄色いズッキーニの田楽、ひらめの骨煎餅など。

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焼き物は琵琶湖の泳ぎ鮎の塩焼き、蓼酢ではなくバジル酢でいただく。。相性は悪くない。。小さな鮎なので骨ごと頂く。焼きの浅いのが少し気になったがそう問題はない。

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和風カッペリーニは熊本県の日本一細い素麺の上に雲丹をのせ生クリーム、オリーブ、卵とみりんを合わせたソースと、しょうゆゼリーをぶっかけたものこれはコペルニクス的発想でかなり美味しい。。アイデアだけではなく出会いと言うか素材と調味料の組み合わせが秀逸である。食す前から美味しいとわかる逸品。

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続いて丸茄子を揚げたものに神戸牛のばら肉を赤みそで炒めたもののあんかけ。脂分たっぷりの挽肉と揚げ茄子の相性も素晴らしい。素材感も充分感じられて創作という安っぽい言葉を遥かに超えた佳品である。

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漬物は胡瓜のぬか漬け、ちりめんキャベツ、牛蒡酢醤油(兵庫県のまびいた細い牛蒡を使用)。。。普通に美味しい。。

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ご飯は土鍋で登場。鱸と新生姜の御飯(黒米と一緒に昆布出汁でたいていると言っておられた)。。この頃になるとお腹いっぱい。。

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デザートはマンゴープリンの上にパッションフルーツゼリーがかかったもの。かなり上質なマンゴーを使っているのであろうかかなり濃厚。。献立は月替りとのこと。。。

大阪府豊中市北桜塚3-7-28
06-6850-3987

とよなか桜会懐石・会席料理 / 少路駅(大阪モノレール)

夜総合点★★★☆☆ 3.5


カテゴリー 豊中市, 和食 |