2009年04月

海里 村上 ②

2日目の海里村上はイタリアンで。シェフは35歳大阪の鰻谷のサカナ座で修業されたらしい。 その話で少し盛り上がる。アミューズはいさきのカルパッチョアンチョビソースと透きとおったあおりイカの キャビア添え。。。両方とも素材が新しすぎでイカは噛めないくらいの新しさ。 しかしそれを限りなく細かく包丁を入れる技術はさすが。素材の甘みとたっぷりのキャビアが下垂体に 大きく主張をする。キャビアの独特の塩気がイカのソースということらしい。 何たる贅沢か P4010093.JPG 壱岐牛のカルパッチョは濃厚なバルサミコのソースで。。それに添えられたバーニャカウダは 腰がしびれそうになるくらいの野菜の旨さを感じた。 なにかヤバイ薬でも振っているのかと思わせるくらいの旨さだった。。 P4010095.JPG 2番目の前菜はひめじのポアレ。。付け合わせはふきのとう、タラの芽、こごみのフリット。。 ひめじは島根県では金太郎と呼ばれる赤い魚でこの魚は魚介の物知り度で★★★となっていた。 身は淡白で水分の多い魚独特の癖がある。。しかし身のはぜかたや弾力で新しいことはよくわかる。 沖縄の海の中で見たことがあるひげのある魚。身は淡白だけど皮のところに品のいい脂を感じる フランスではルージュと言ってよく食されると聞いた。 P4010098.JPG 続く魚料理のメインの前にカラスミの手打ちパスタ。昨日の日本料理同様手打ちのパスタに ニンニクアンチョビソースを絡ませておろしたカラスミをどっさり投入。 重い系のシャルドネをあわせて至福の瞬間。 P4010100.JPG メインディッシュは黒アワビのソテー。。同じようなものを伊勢で食べたことがあるが アラカルトで7000円くらいした記憶がある。肉厚の黒アワビ推定200グラムを一度ポシェしたものを バターソースで焼いている。むっちりとした身はただ焼いただけでは味わえないアワビのコクと 後味が感じられる。。ナイフを入れるとビヨーンと跳ね返す弾力としっとりとした身の質は 火を入れることで味わいがかなり深くなっており、壱岐の海の中で 私はアワビになりたい・・・という声が聞こえてきそうな感じがした。 火入れもかなり慎重にされていることは言わずもがなという感じだった。。 このあわび料理は私が知りうる中では絶対にナンバーワンと言えるものであった。。 P4010105.JPG 興奮冷めやらぬなか昨日に続いて壱岐牛ヘレ肉のシャトーブリオンマデラソースの登場 普通の焼き方でベーシックな奇をてらわないソースはあくまで肉質で勝負を物語る。 おなかいっぱいなのにするすると入っていく。 きめの細かい繊維質とヘレ肉なのに細かな刺しの入った肉質は歯がいらないくらいのほどけようであった。 P4010108.JPG デセールはキャラメルのアイスとパンナコッタ。このパンナコッタ今まで食べてきたものは 何だったのかと思えるようなコクと深い味わい。ねっとりとした舌触りも感動。 このパンナコッタはどんなこったと軽口を言いながら食事を終える。 P4010112.JPG ただ感動の2時間だった。 配ぜん人のホスピタリティーもすばらしいし シェフが何度も料理の説明をしに来る姿勢も好感がもてた。 壱岐もなめたらあかんと実感する。 ついでに翌日の朝食も tyoushoku.JPG 日本一の朝ご飯と呼ばれる旅館に数件宿泊をしたことがあったが ここもすざまじい。。。ちょっとやりすぎかと思えるところあるがすべて善意と受け止める。 湯のもと湾が一望に見えるカウンターに最初はゆがきたてのじゃこと海草の煮付けたのと 天然海草のかじめが出てきた。 本で地元で作るひき割り納豆やめかぶにやたらコクのある冷奴。 ほうれん草のおひたしにビンビンに新鮮ないさきの造り。 そこで焼きたての脂の乗りまくった鯵の塩焼きが尾っぽを立てて出てきて いきなりそこで職人が天ぷらを揚げまくる。 出てきた天ぷらはイカの耳とサザエでコリコリのしこしこで朝から生ビール飲みまくり。 そのあとはやたら卵が主張する卵焼きを目の前で焼きだして もう朝会席のコース状態となる。。。 こりゃほんまにすごいよ 2日間で体重4キロ増加。。。 しょうがないか(トホホ・・)

海里村上旅館 / 壱岐市その他)

イタリアン 九州地区

海里 村上

崎県壱岐にある宿。最近グルメ系の雑誌によく登場する。。 今回の出張は島の視察を含めグルマンの旅に徹した。 博多港からジェットホイルにて1時間。対馬の手前にある神の島は 史跡や古墳がいっぱい。目指すは海里村上。3年前に観光旅館をリノベーションして大変身とのこと。 団体客対応をやめて宴会場をイタリアンレストランにして部屋数を減らし ホスピタリティあるれる接客は今や全国区。。。 アワビやウニがあほほど獲れて、壱岐牛と言われる黒毛和牛をも島のあちこちで 飼育している。支配人がこの島は自給自足ができている日本で唯一の島と言っていた。 人口3万足らずの小さな島とはいえこの環境は素晴らしすぎる。 食事は和食レストランとイタリアンレストランがありどちらか選ぶことができる。 P3310015.JPG 初日は和食をいただくことにする。料理長は40歳で壱岐で育ち博多や関西で修業。 この度料理長として凱旋帰島といっていた。食前酒の梅酒から前菜がカラスミの炙り。鯛酒盗とこのわた、トマトの蜜煮、砂ずり醤油漬けといきなりの直球勝負。いきなりお酒がすすみまくり。。お酒の飲めない人はいきなり白ご飯もいいかもしれない P3310020.JPG 次に出てきたナマコはかなり肉厚で固柔らかいエエなまこ。しかも量もたっぷり。。 日本全国でナマコは取れるがやっぱり餌がいいところが上質であると思う 美味しいナマコの取れるところはアワビも美味しい。。 刺身は黒アワビたっぷりと鰤とあおりイカ。新鮮そのもので写真を撮るのを忘れてしまった。 P3310022.JPG 次が地鶏の煮こごりで添え物としてでっかいサザエ脂の乗りまくった鰯の焼いたのとが出てきた。 P3310024.JPG P3310030.JPG メインディッシュでこれでもかという量の黒アワビのスライスをしゃぶしゃぶと網焼きの両方でいただく 焼きアワビはアンチョビのソースでしゃぶしゃぶは王道のポン酢でいただく あわび食いの究極を行ってるような感じ。。生よりもむっちりして香りもたって目眩がしそうな感じ。 そのあと壱岐牛のステーキが150グラムくらいバーんと来て ノックアウトされました。柔らかで舌の上でほどけるシャトーブリオンは 網焼きなのに焼き加減もばっちりで印象に残る肉料理でした。。 P3310033.JPG 食事はつかみ寿司、お茶漬け、目玉焼き丼、一口カレー、白ご飯から選べることができ 迷わずつかみ寿司にするとアワビの貝柱と壱岐牛、鯵、あおりイカの4種盛り。。 不味いわけがない。。。 P3310034.JPG これに地鶏の団子が入ったお汁に地元産のみかんとイチゴをいただく皮の薄いミカンは程よい酸味で イチゴはもちろん完熟。。 P4020123.JPG 最後に青い色をした特製ジュースをいただく。。 野菜+リンゴ+オレンジ+キウイ・・・・ここまではわかるのだが。。。 お酒は最初はキンキンに冷やした錫のグラスに入ったアサヒビール。 刺身は日本酒濁り酒。途中から日本で一番最初に麦焼酎が作られたこの地の お勧めのプレミアム焼酎。。。もうこの世の極楽。。。 ここはあの世かと思うくらいの幸せを感じた。。。

和食 九州地区