海外

西海岸外食企業視察 2017 ①

毎年の事ながらアメリカの西海岸の成長組の外食チェーン店、最新のフードサービス業態、超かっこいい飲食店舗の視察に友人と行ってきました。アメリカ外食企業(店舗)の実験店舗や最新業態等の観察でアメリカの消費環境のパラダイム変化を知ることでき、そのことによって日本の消費業態の10年後を知り、自社の経営に行かして行く事が目的です。

LAで今最もかっこ良くて大繁盛のBESTIAは、ベストLAに由来。倉庫街によく馴染むくたびれ感を醸し出した外観はかなりかっこいい。

店内に入ると300席以上の客席がドレスアップした女性客を中心に超満席。この日も2ヶ月前から予約を入れていたとの事。バーカウンタ−やソファー席、テラス席もあって使い方はいろいろ。食事はイタリアンなんだけど牛の骨髄を使った料理が印象的でおいしかった。

マンハッタンビーチにあるマンハッタンビーチポストも映画関係者や女優が来る店として有名。高天井のインダストリアルな空気感満載の内装と客で溢れる店内がとてもいい感じで映画のワンシーンのよう。スタッフは女優の卵が多くてその方達をみているだけでも飽きない。エッグベネクトとベーコンとチーズを入れたクッキーが名物。

プエンテヒルズの「パネラブレッド」はITをフルに使った最新店。セルフオーダーキヨスクや自分でタッチパネルを使って注文出来たり、アプリで予約まで出来る。現在2000店を超えるベーカリーカフェだけどいつ何を頂いても大満足。

ブレイズピザも店舗を伸ばしまくり現在150店舗。最大の特徴はBYO(ビルドユアオウン)。自分で商品の内容をカスタムできること。サブウエイなどと同様のスタイル。生地の種類やソースを選んで制限なくトッピングも乗せ放題で定額と言うこと。いくら乗せても直径約30センチのピザが7.95ドル+税というのはかなり安いと思う。生地やトッピングの食材はすべて手作りされる。

食感は軽く一定の上質感も感じられる。フードコート等でよく見かけるアメリカンピザとは完全に一線を画す。イートインの客のほとんどが楽しそうに食事をしているのが印象的。価格以上の価値はかなりあるというのが感想。

テンダーグリーンズの創業店を訪問。グルテンフリー・ビーガンフードなどを中心に現在25店鋪の展開。店鋪平均売り上げは3億5000万円でコンセプトは1930年代のビーチサイドコテージ。

店の特徴は各店舗に一人ずつ配置されたエグゼクティブシェフがいること。
野菜がビックリするくらい美味しくて、レタスは毎朝OXNARD農園から取ったものを使用(当然オーガニック)。ドレッシングも毎日各店舗で作ってるらしい。
太平洋で捕られたマグロやカジキなどの魚、放し飼いで育った鶏肉、数種類の穀物を食べて育ち、ホルモン・抗生物質を与えられていない数種類の牛肉などのメイン食材にサラダ、ガーリックトースト、マッシュポテトまたは焼き野菜が付く。

全米ナンバーワンの中華料理店のパンダエクスプレスも大繁盛。好きなものを入れてもらうシステム。日本人の口には甘すぎる感があるがアメリカ人は好みらしい。特にチキンをオレンジの果汁の入った餡で絡めたものは大ヒット商品。

チック・フィル・エーはアトランタに本社を持つファーストフードチェーンで、全米に2000店舗以上を展開。売り上げはなんと6000億円オーバー・・

目玉商品は鶏胸肉をピーナッツ油で高温高圧でジューシーに揚げられたフライドチキンがパンに挟まったチキン・サンドイッチ。アメリカでは健康志向も手伝ってチキンサンドがハンバーガーの売り上げを上回ったと聞き及ぶ。

1948年創業のハンバーガーショップの「in-N-Out」。発音は「イネナウト」。チェーン店だが西海岸のみで展開。すべて直営の350店舗。

メニューはシンプルにハンバーガー2.25ドル、チーズバーガー2.55ドル、ダブルチーズバーガー3.77ドルの3つのみ。それにフレンチフライとドリンクのついたセットをほとんどの客が注文する。
1.Double Double(ダブルチーズバーガーセット) $6.55
2.Cheese Burger(チーズバーガーセット) $5.50
3.Humbergur(通常のハンバーガーセット) $5.00

隠れメニューがあって、バンズの変わりにシャキシャキのレタスで包まれた”プロテイン・スタイル”や更にグリルされた玉ねぎが入った”アニマル・スタイル”、肉とチーズを好きなだけ積み重ねた”3×3””4×4”など。様々な組み合わせで無数の裏メニューがあるのも有名。

カズノリ寿司は手巻き寿司のファストカジュアル業態。思いのほか美味しい事にビックリする。アメリカ人女性が笑いながらワンカップ大関をグイグイ飲みながら手巻き寿司をつまむ様は見ていて面白い。

健康レストラン『Kye’s Montana』は、サンタモニカの閑静な高級住宅街の通りの一角にある。こちらのレストラン一押しのメニューが見た目は巻き寿司のままの「KYERITO™」
『KYERITO™』は、カイリトーと読みオリジナル。ご飯は玄米で、日本人の海苔巻きには入れそうにない野菜や雑穀を中心にした具材がたっぷり入る。

レドンドビーチにあるシュリンプラバーは水槽で泳ぐエビや蟹をオリジナルのソースとともに蒸し焼きにしたもの。生ガキのあと2kgオーバーのオマールやダンジネスをエプロンをしてワイルドにいただく。


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アメリカ西海岸外食店視察記 番外編

LA視察を終了してメキシコに陸路で入る。同行する友人が南船場でメキシカンの店を展開しているのでメキシコの飲食店も視察する。昨年も訪問したアメリカと隣接するティワナと言う街のタコスはメキシコナンバーワンと言われる。

メキシコ滞在時間もあまりなかったので「シーザーズ・プレイス」(Caesar’s Place)というサラダ発祥のレストランを訪問。こちらは1924年創業の老舗。

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こちらのシーザーサラダを食べるためだけにロスアンゼルス、ハリウッドなどから国境を超えてたくさんの著名人がこのレストランを訪れるらしい。

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メキシコのテカテビールで乾杯をして前菜のタパスを所望する。安いもので25ペソ、高いものは海老の入ったもので80ペソ、タコのオイル煮込みは90ペソ。モノによるが物価は日本の半分くらいの感覚。

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名物のシーザーサラダはテーブルの前にきて作ってくれる場合は120ペソ。
オーダーすると待つこと10分でテーブルの横に大きな木製のボウル、その他調理器具、幾つかの調味料が並んだワゴンが運ばれる。

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大きめの木のボウルにマスタード、アンチョビ、ガーリック、パルメザンチーズ、ペッパー、ウスターソース、ライム、黒胡椒、半熟卵の黄身を入れてパドルでしっかりと混ぜまくる。

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最後に大量のオリーブオイルを少しずつ注ぎながら混ぜ込んで乳化させる。

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目の前で時間をかけて作り上げたシーザードレッシングの入ったボウルにロメインレタスを浸し、表、裏、端々までしっかりとドレッシングを丁寧にあえていく。途中で客と交代して記念写真を撮るサービスもある。

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その上には固めに焼かれたスライスバケットが1枚のせられて、その他のトッピングは一切なし。

ロメインレタスもかなり上質で柔らかで甘くて独特の苦味は感じられない。クリーミーで濃厚なドレッシングがとても美味しい。帰りにこのサラダのレシピをいただける。

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その他にメインでサーロインやリブアイのステーキを所望するが味は凡庸。期待していた海老料理はベーコンで包んで焼いたものと海老フライで両方とも280ペソくらい。(本日為替で1メキシコペソ=5.4円)だけどこれも残念。

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あちこちにある屋台のタコスは1個2.5メキシコペソ。$だと1ドル50セント。街角にいろいろな店があるが昨年訪問してお気に入りの屋台を再度訪問。こちらは「トルティーヤ」を温め直してその上に炭焼きの肉を包丁で刻んだものか漬け込んだ豚肉を串に刺してまわしながら焼いたパスツールを具にしたものなどから選ぶことが出来る。

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サルサソースライムやネギやパクチー、玉ねぎ、唐辛子は自分で好きなように乗せていただく。ニンニクの入ったソースや緑色のチリソースもある。ラテンの風に吹かれながらマルゲリータと一緒にいただくといくらでも食すことが出来る。

翌日のサンディゴでは一人で街を見学してから地元の寿司店「shino susi」でランチ。この地では有名な「ota」の姉妹店と言っていた。

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握り寿司のコンボもよかったけどこの日はチラシ寿司15ドルを所望する。マグロが苦手なのでサーモンに変更。鰻や海老の質もよくてほろ温い酢飯もとても口にあった。

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そこからサンフランシスコに移動して地元のガイドさんお薦めのホテル近くの本格中華料理店を訪問する。最初に小籠包や餃子、北京ダックなどを楽しむ。そのあとのお目当てのダンジネスクラブはシーズンに入っていないので入荷なしとのこと。その代わり特大のロブスターのニンニク生姜蒸しをヌードルと一緒に所望する。ガーリックの効いた出汁とともに蒸し焼きにされた身がパンパンに入った上質なロブスターは食べ応え満点で足までしゃぶりついてしまった。

そのあと地元のかっこいいバーを案内いただきホテルに戻って翌朝帰国する。。

サンフランシスコナンバーワンで2008年に世界で最もおいしいパンのアワードをとったベーカリーの「タルティーン」に寄って土産を買おうともってクッキー詰め合わせを買ったらコーヒー豆だった・・・・

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(それを知った、あと便で帰ってきた友人がクッキーを購入してきてくれましたとさ・・)

長らくの駄文にお付き合いいただきましてありがとうございます。この日記は自身の忘備録として活用している面もあり、興味のない方にはおめだるでありましたことお詫びいたします。


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アメリカ西海岸外食店視察記⑦

1917年に開業したグランドセントラルマーケットはロサンゼルスダウンタウンのど真ん中にある老舗市場。どちらかと言えばヒスパニックとアジアの利用客が多いように見受けられる。

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マーケットの中もメキシコ料理やメキシコのパン屋、中国系の野菜や点心店などが多い。フードコート形式の飲食店もたくさんあってランチ時は大にぎわい。

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どの店のものでも好きな場所に座って食べることが出来る。食べなくて休憩していてもかまわない。
本格的なコーヒーを楽しめるバリスタがいるカフェも数店ある。中でも中華カフェ?が大人気でしっかり醤油味がついたチャーハンとラーメンのセットが名物らしい。味はたいしたことない・・

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ローラも大好きの最近日本でも人気のエッグスラット(マッシュポテトにタマゴを入れて湯煎したものにガーリックトーストが添えてある)のお店は今やLAでは言わずと知れた有名店。最初はトラックで販売していたらしい。

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特にどおってことのない味だけど現地の人はあまり食べておらず中国人観光客には大人気のよう。SLATはちなみに「ふしだらな女」の意味。

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2012年オープンのG&Bコーヒーはアメリカ屈指のコーヒー専門家が作った店。エスプレッソが美味しいので有名らしい。数種類のホコーヒーとエスプレッソを組み合わせるコンボメニューも初めて見た。

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ディナータイムにはカルバーシティーにある感度の高い映画製作者やプロデューサーが集まる最先端焼肉店の「HANJIP」を訪問。

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打ちっぱなしの外観が特徴。韓国料理はコリアタウンにたくさんあるがすべて在住韓国人向けに作られておりアメリカ人向けの判りやすくて食べやすいスタイルはあまりなかった。

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焼酎をマンゴーやアップルなどいろいろなもので割って自分でカスタマイズしたりこだわりのワインやクラフトビールをたくさん取り揃え料理は定額のセットメニューを作って提供。ランチは18ドルでディナーは25ドルまたは30ドル。好きな種類の肉を好きなだけ注文出来るという日本のワンカルビのようなスタイル。25ドルと30ドルの肉の差はリブアイとプルコギと数種類の海老が入っているかどうか。

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綺麗なサービススタッフさんが丁寧に接客してくれる、くりぬいた西瓜の中にパチパチ音のするキャンディーを入れてjinnroの焼酎を流し込んで作るフルーツポンチのような名物カクテルは20ドル。

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最初に数種類の前菜登場。牛の骨髄をとうもろこしに混ぜていただく濃厚な味の「Bone Marrow corn cheese」は15ドル。

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タンを注文すると凍った状態のものが大量に運ばれて鉄板の上でに大量に焼かれる。一枚ずつ焼き上げる感覚はアメリカ人にはない。

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期待していたブリスケはそんなに美味しくはなかった・・

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此方の店のシグニチャー商品のトマホークステーキ150ドル。プライムビーフのリブアイを熟成させているらしい。丁寧にお店のお姉さんが焼き上げてくれる。途中で調理場にもって行って最後はオーブンで仕上げる。

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ビジュアルも楽しくてボリューム満点で場が盛り上がること間違いなし。セルフクックの習慣がなく髪の毛や服に匂いがつくことを嫌がるアメリカン人もこのようなエンターテイメント性のある設えに大喜びの様子でいい勉強になりました(続く・・・)


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