天神橋筋6丁目の駅すぐ近くのレンガ通りにある新進気鋭の焼き鳥店。会社から走って近くの銭湯で汗を流して近くの友人と訪問。お店は間接照明の効いた高級和食店のような内装。肘置きの付いた椅子と綺麗なカウンターを見ただけでこちらの店のこだわりがわかる。奥には掘りごたつのテーブル席もあって鶏のお鍋をみんなでわいわいがやがやと楽しむことが出来る。お店が出来て1年も経っていないのにいつも満席が続く。熊のようなご主人の着るTシャツにも熊のイラストが描かれている。
最初にハートランドビールの生を注文してお任せコースでいろいろと出してもらう。
最初に出てきた「雲丹むね」は大振りにカットされた生の胸肉を海苔で巻いて薯蕷のなかに練り雲丹を隠し味にしていただく。鮮度の良さが際立つ胸肉は臭みやクセが全くない。鶏肉であることを忘れるような美味しさ。飲み込んだあとに感じる雲丹の風味がとてもいい。
希少部位と鮮度にこだわった鳥刺しは登場。この店より美味しい鳥刺しは今まで食べたことがない。何とも言えないくらい美味しい「ささみ」、とっても甘い「脂肝」当然クセは全くない、新しすぎる「砂ずり」と「ずりとろ」というところ。首の部分の「首脂」に味わいが深い「とろせせり」見た目よりもすっきりとした味の「腰皮」の取り合わせ。ほとんど今まで生で食したことのない部分ばかり。前日までに予約が必要だが何があっても食べる価値はある。
日本酒もたくさんそろっていて店主にお任せするとまずは焼き鳥に一番合うと言い切るすっきり辛口の山形正宗をチョイスしていただく。
紀州備長炭使用の香り良い焼き鶏が順番に提供される。ブレンドされた塩を丁寧につける。火入れの加減が絶妙で部位ごとの一番美味しく感じる火入れ具合を適切につかんでおられる。最初はモモ肉と葱。。どこでもある串だけどどこよりも美味しい仕上がり。
じっくりと火入れされる砂ずりも鮮度抜群。コリコリのレベルが他店と全く異なる。柔らかい口当たりの塩の加減も素晴しい。
超辛口純米酒と続く。いろいろなタイプの日本酒を揃えられているが店主の任せするのがおすすめ。
開いていないハツはとても味わい深い口の中でジュースが弾ける。。火入れも完璧でミディアムな感じがとってもいい。
「みさき」はぼんじりの付け根で味も濃くて口の中で甘い脂がほとばしる。噛みごたえもあって辛口の日本酒と相性抜群。
テイストを変えた旨口の純米酒が登場。秋鹿と言えば米作りからされている酒蔵で純米酒がとっても有名。あまり見かけないジャケットなので多分限定品であろう。口当たりはとっても優しくてふくよかなボディを感じる。あとくちが独特のキュッとした感があるが許容範囲内。
銀皮と呼ばれるどこの部位か分からない場所もとても美味しい。希少部位なのでこの日のためにわざわざたくさん集めて焼いてくれる店主の気持ちが嬉しい。
とろ皮は脂ののった分厚い皮の部分で、丁寧な火入れでばりっとしながらも口の中で脂がほとばしる。クリーミな味わいがとてもいい。同じ鶏でも部位によって皮の味が異なるのに驚く。
金針菜もかなり美味しい。中華食材だけど最近あちらこちらでよく見かける。ミネラル等の栄養素が多いらしく身体にとっても良さそう。中華料理では牛肉と一緒に炒めたのをよく見かける。
店主がどうしても食べていただきたいと言う〆の料理をいただくために鶏はこのあたりにしておく。
キンカンと呼ばれる内臓卵で食す卵かけ御飯。味がとっても濃くて目からうろこの美味しさ。これを食すと普通の玉子かけは食べることが出来なくなるくらいの美味しさ。この御飯をあてにお酒が飲めそうなくらい濃厚な味わい。
続けて鶏茶漬け。。丁寧にとられた鶏のスープは澄んだ味わい。お腹いっぱいなんだけどこの茶漬けを食すと再びお腹がすいてくるような錯覚に陥る。気になる価格はサラダ・雲丹むね・串7種で2000円。今回はこれに軽めの刺身をつけていただく。美味しいお酒を数杯いただいて4000円くらい。
予約は必須。レベルの違いは食せばわかる。個人的な好みだが2014年12月現在、この店よりも旨いと思う焼き鳥店はない。まちがいなく予約の取れない店に近々なるのは確実なり。
大阪府大阪市北区天神橋6-3-26
レンガ通り内050-5570-5517