東部市場前

つけ麺のりちゃん 大晦日

昨年と同様、年越しのお蕎麦は表記のお店でいただく。場所は「東部市場前」という関西本線の天王寺駅の次の駅で降りて徒歩5分。市場に併設されているので車で行くと停め放題の駐車場がたくさんあってとても便利。

開店時間が朝4時半で閉店14時という卸売り市場時間にあわせた営業時間。しかし市場の休館日もしっかりと営業されている。店主の「のりちゃん」と常連から「かーこ」と呼ばれる奥さん2人で切り盛りする。私と同じ名前なのでとても親近感がある。

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店内はカウンター11席のみ。主力商品は「鴨つけ麺」。麺が「蕎麦」、「うどん」、「中華麺」、店主お薦めの「縮れ麺」から選べるようになっていて相盛り800円や3種盛り940円、4種盛りも1180円もあってなかなか楽しい。それぞれ「冷や」と「熱」を選ぶことが出来る。個人的にはしっかりと氷で締められた「冷や」をお勧めする。

トッピングは
■かも肉倍増し    +200円
■かもロース(3枚) +100円
■温泉玉子 +100円 ※朝10までは温泉玉子サービス
■全部のせ +400円 ※かも肉倍増し、かもロース、温泉玉子
■替え玉  +150円
■小ライス +80円  ※朝10時から
■おにぎり 110円  ※明太子、高菜、しゃけ、いかなご、椎茸昆布、梅

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せっかくのなので蕎麦だけではなく中華麺の縮れと太麺、うどんの入った4種盛り(1180円)に十津川産キノコのトッピング250円を追加。大晦日に自社のおせち料理を沢山販売したのででささやかな贅沢なり。。店主のりちゃんの手書きのポップが面白すぎる。

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巨大な鉢に満載の麺登場。麺総重量は800gらしい。麺の上にほうれん草、大根、ニンジン、水菜、火入れされたエリンギが鎮座。

「中華麺」はよくある中細の多加水スレート麺。多分乾麺だと思われる「蕎麦」は歯切れのいい、小麦のしっかり入った喉越しの良いタイプ。「うどん」は適度にモッチリとしてグミ感とともに程良いコシがある。店主一押しの縮れていないが「ちぢれ麺」と称する麺はプリっとした歯応えが特徴のあるタイプ。

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つけ汁は「ノーマル」「ピリ辛」「カレー」「柚子辛味噌煮干し」から選ぶ。カレーと柚子辛味噌煮干しは100円アップ。この日はノーマルをチョイス。

厚切りのサバ節がそのまま入るつけ汁には白ねぎ、ほうれん草、鴨肉、しめじと皮無しのスライスレモンが入る。レモンの酸味と自家製ラー油の香りと辛みが鴨の旨味や濃厚な「かえし」と相まってとてもバランスの良い塩梅となっている。

麺をいただいたあとには熱々の生姜出汁でつけ汁をスープ割りにしていただく。身体がポカポカと温まる。店主ののりちゃんは自身の冠婚葬祭ごとの用事がある以外は毎日お店を開けておられることに頭が下がる。

大阪市東住吉区今林1-2-68 東部市場関連西棟7
06-6756-3457
営業時間:3:30-15:30
日祝日:6:00-14:00
定休日:しばらく無休
駐車場:思いっきりあり

*このぺろぺろ日記を見ていただいております読者の皆様、1年間本当にありがとうございました。私の駄文にお付き合いいただきましたこと心より感謝いたします。

私の個人的な日記・備忘録として書き始めたブログですが17年目を迎える現在、月間17000人の方々に訪問いただいております。皆様が実際に行かれてお気に召されないお店、ブログ内の気に触る文章や内容もあるとは存じますがなにとぞご容赦いただき、温かい目で見守っていただければ幸いです。

記載したお店の店主の方々から「ぺろぺろ日記を見たという読者さんがお店に来てくれて、喜んで帰ってくれたよ〜」というお声を聞くとこの日記を続けていてホントよかったと思います。

来年も出来るだけ頑張って書き残しますので宜しくお付き合いいただきますことをお願い申し上げますとともに迎える年が皆様にとって素晴しい1年になりますことを心からお祈りいたします。

また年始のブログ掲載は4日からとさせていただきます。

懐石料理徳グループ
店主 鷺岡和徳 拝


カテゴリー 東部市場前, 蕎麦, 麺料理 |

ぐーちょきぱー 10月

お気に入りの表記のそばがき専門店を貸し切りにしていただき「そばがきと日本酒と月見の夕べ」を開催。カウンタ−に参加者11人キツキツに座ってそばがきを堪能する。現在そばがきの専門店は日本で2件だけ、その中の一軒がこちら。

JRの東部市場前から徒歩15分という辺鄙な場所にあるんだけどお店に入ると圧巻の内装に驚くこと間違いなし。特に古材を使ったドーム形の天井はお見事。店内の細部を見れば見るほど店主のセンスのよさというかアーティスチックで瀟洒なデザイン力に圧倒される。お店のあちこちにさりげなく飾られた食器を含めた装飾品もお店に自然に溶け込んでいる。店主のふーちゃんは伝説の名店「凡愚」で長らく修行され満を持して此方の店を開店。「そばがき」って郷土料理っぽくてねちゃねちゃしてネガティブなイメージがあるけど私はこちらのお店でいただいてから考え方が変わった。。

まずは瓶ビールで乾杯をしたのち前菜登場。

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板山葵、ひじきの炊いたん、丹波無農薬ぼちぼち農園の黒豆をクミンを入れて炊いたもの、フルーツトマトと柿のマリネ、鰯を少しスモークをかけて炊いたもの。食材、調理共々こだわりがありすぎる佳品。

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そのあと早速そばがき登場。福井産の丸亀産の蕎麦をミルで引いて小鍋で練り上げる。挽く加減で5段階の荒さを楽しむことが出来る。この日は店主のふーちゃん一人で対応いただく。

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この日は出来立ての1番と5番の両方をいただいて食べ比べ。きめの細かい1番はふわふわして喉に落ちてからの香りも上品。イメージするもそもそした感じはみじんもない。ゲランドの塩かネギ醤油でいただく。時間が経てば固くなってくるんだけどそれはそれで味わいも変化して美味しい。

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どこにでもあるようなちりめん山椒なんだけど店主の知り合いの95才のおばあさんの手作り品ということ。しっかりと水分を飛ばしていてかなり味が深い。日本酒がどんどん進みまくる。お酒は生野区にある「酒屋へちかん」でそばがきに合うこだわりの食中酒を中心にセレクションされる。このお酒のセレクションのセンスにいつも脱帽。

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続いて5番のそばがき登場。粒がまだ少し残っていて野趣溢れる味わい。しかし自然な甘味と透明感のあるそばがきの味は小麦粉で作るすいとんの粉っぽい感じとは全く種が異なるもので朱塗りの器に入って供されると高貴な食べ物のようにも見える。

使用している食器も土ものは友人の作家さんに作ってもらったり、グラスはオールドガラスを骨董市で買ったり、漆器は店主のお母さんが趣味で集めた古物と聞き及ぶ。棚には作家物の古九谷や古備前の器がさりげなく飾られている。

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ここで持ち込みのワイン登場。あまり辛すぎるものよりも少しだけ甘味のあるものが合うと思いドイツのリースリングのTROKEN仕様のものとアルザスのミュスカをセレクションしたけど思ったようなマリアージュにならなかったのが残念。酒のことは酒屋に任すのがいいと判った秋の夜。

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焼き味噌登場。。日本酒が進みまくって中毒状態になる。隣の席の友人女性3人組の話が止まらなくなっているのを冷静に観察。この松の実の入った自家製味噌も痺れる美味しさ。敷かれている昆布ははさみでカットして日本酒と一緒にしゃぶり続ける。
添えられている人参と胡瓜も無農薬栽培のもの。

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大好物の揚げそばがき。練り込まれたものを油で揚げることでそばがきの中の水分が飛ばされて旨味と香りが凝縮された感がある。素朴で優しくて蕎麦の香りがフワッと鼻腔に抜ける。これは次回シャルドネの泡といただくといいと思った。

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メインの前に豆腐の味噌漬け登場。さらに日本酒が進む。

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メインディッシュのそばがき鍋が登場。今の時期はマコモ茸などの天然の茸がいっぱい。

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沸いた鍋の中にそばがきを投入。鴨肉も入って秋の味覚の宝石箱状態。上質な昆布と鰹でとった出汁の中に茸と鴨肉のエキスが入ってそれをそばがきが吸い込んで何とも言えない味わいとなる。ビジュアル的にもかなり美しいコンストラクションである。

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朱塗りの器に取り分けていただくんだけどすべての素材のよさが補完関係となって一つの味が完成する見本のような料理で食材の出会い(相性)共々これ以上の完成度の高いものはないと確信する。

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鍋の出汁を少し残してそこに木村拓哉、ローラさんも食べている発酵玄米を投入。ランチタイムではkの発酵玄米のついたそばがきの定食をいただくことが出来る。

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これを雑炊に使用するとは何とも贅沢な〆であろうか。

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ぬか漬けもすべて御上手です・・

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デセールは蕎麦湯のシャーベットに自家製のマーマレードを乗せたものでさっぱり。楽しくて美味しくて飲み過ぎた3時間でした。参加した友人は大満足。記念写真を撮って帰りましたとさ。訪問するときは予約してね。。。

大阪市東住吉区杭全8-6-4
06-7710-1913


カテゴリー 東部市場前, 蕎麦 |

ぐーちょきぱー 8月

表記の大阪唯一のそばがき専門店を訪問。JRの東部市場前から徒歩15分。周りにはコインパーキングもない完全住宅地にある飲食店をするには超悪立地。

ここ最近何度か訪問してこちらのそばがきとお店の空気感と店主のふーちゃんの大ファンになる。ふーちゃんは大正にあった(現在は和歌山の山の中に移転)名店「凡愚」出修行され蕎麦ではなくあえてそばがき一本でこの地でされている。

店内は古材を使った瀟洒な造り。具体的には訪問すれば判る・・・

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ランチタイムは酵素玄米のついたランチセットがお薦め。圧力釜で玄米を炊き上げて保温ジャーで保存。この日のものは10日目と言っておられた。モチモチした食感がクセになる。レトルトパックしたものをよく買っていただくんだけど味わいは全く異なる。

酵素玄米と一緒に供されるのは鶏肉と胡瓜の和え物と梅干しや昆布をポン酢に漬け込んだもの、いぶりがっこなど手作り感満載のご飯のお供盛り合わせ。古物の塗りのお膳や骨董の皿なども美しい。

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そばがきは5段階の引き加減からチョイスが出来る。オーストラリア製の製粉機で「少し大きな音が出ますよ〜」とのことだが全く気にならない。それを手つき鍋で根気よく練り上げる。出来立てはふわふわで山葵醤油に付けていただくとより甘味が引き立つ。消化にも良さそうでありがちなもそもそ感や嫌なネッチョリした感じや喉に詰まりそうな感じは全くない。

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時間をおけば少しずつ固くなってきてそれを継ぎに出てくる鴨汁に入れて食す。修業先の凡愚仕込みのかも汁は言葉を失うくらいの美味しさ。器の美しさもあってとても贅沢な食事である。

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サービスで自家製の粒あんを出していただき残ったそばがきにまぶしていただく。当然不味いわけがない。。

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デセールは蕎麦湯で作ったかき氷に柑橘のコンフィチュールを乗せたものが登場。店主ふーちゃんとの会話も楽しいし常連の客も楽しく親切な人ばかり。今年のスマッシュヒットのお店です。

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大阪市東住吉区杭全8-6-4
06-7710-1913
11:30-14:00ラストオーダー
17:00-20:00ラストオーダー
定休日 日・月・火


カテゴリー 東部市場前, 蕎麦 |