すてーきはうす寿々【大阪市 難波】

難波にある表記のステーキハウスを知人から紹介いただき訪問する。御堂筋の道頓堀南詰を西に入ったところの1階は焼肉店となっているビルの地下に位置する。ビルの階段を降りると重厚な扉があり、中に入ると12席くらいの鉄板カウンターが現れる。

席に案内いただき早速ドリンクを注文。この日は車海老のついたオススメコース13000円を所望する。BGMは90年代の懐かしい洋楽などが流れていてとても柔らかい空気感がある。サービスの女性がこちらで開業して15年とおっしゃってました。

最初にサラダ登場。一見普通な感じだけどかなり瑞々しい。2種類の自家製ドレッシングをかけていただく。

この日はベテランの女性シェフが担当。最初に野菜から焼き始める。穏やかで嫋やかなシェフとの会話もご馳走。丁寧に焼きこまれたエリンギ。豆腐、菜の花、蓮根などが供される。

続いて水槽から取り出した大きな車海老は九州産の天然物との事。鉄板の上で暴れる海老を見ながらワインをいただく。包丁とタナーを使って器用に皮を剥く手さばきはお見事。

焼きあがった身はプリプリで何もつけなくても甘くて美味しい。歯ごたえ抜群でパツパツと繊維が切れる食感もいい。大きいので食べ応えも満点。

頭の味噌部分や脚、尻尾もカリカリに焼いていただける。これも白ワインと相性抜群。

水槽に大きなサザエを見つけたので追加で焼いていただく。少し加熱して殻から身を取り出して肝と身を分けて丁寧に強火でさっと焼き上げる。手さばきの良さに見とれてしまう。サザエ以外にも大きな黒あわびも水槽に入っていました。

北海道産のカチョカバロチーズも追加でいただく。軽くスモークしたアッフミカータでさっと焼き上げてそのままいただく。表面がカリカリで中がトロトロもっちり状態でミルキーな味わいは赤ワインにぴったり。

メインの鹿児島産ヘレ肉登場。ど真ん中のシャトーブリアンを使用いただく。細かな小さしがとても美しい。好みの焼き加減を聞いて少量ずつタイミングを見ながら焼いていただける。

ステーキはニンニクを薄くスライスしてバターを使って低温で焼き上げた大量のチップと一緒にいただく。ニンニクは嫌な匂いがほとんどしない上質な大きな物を使用。表面をカリカリに焼き上げたヘレ肉は予想以上に脂が乗っていてとても柔らか。自家製ニンニク醤油、ポン酢、粗挽き胡椒でいただく。

この後はガーリックライスとデザートでフィニッシュ。アットホームでこじんまりとした店内で静かに美味しいステーキをいただける都心のど真ん中にある穴場店。界隈のホテルだと25000円以上する内容のものを気取りなくお値打ちにいただくことができる佳店です。

大阪市中央区道頓堀2-1-7 サン道頓堀ビルB1
06-6213-2939

すてーきはうす寿々ステーキ / 大阪難波駅なんば駅(大阪メトロ)JR難波駅

夜総合点★★★☆☆ 3.5

大阪市 難波 鉄板焼

炭火焼とんかつ大蔵【大阪市 玉造】

玉造にある表記のとんかつ店をランチタイムに一人で訪問。以前は同じオーナーが別の名前でされていて業態変更と同時に現在の名前となったらしい。JR玉造駅を東に徒歩1分の南側に位置する。

店名に記している通り、低温で揚げたとんかつを炭火で焼くことでサクッとした食感が倍増して肉の旨味とジューシーさが最大限に引き出され、脂身もバターのようにとろけて甘くなるとのこと。

Aセット3800円(ご飯・味噌汁・キャベツ付き)
・極上ロース
・リブロース
・上ヒレ

Bセット3800円(ご飯・味噌汁・キャベツ付き)
・極上ヒレ(シャトーブリアン)×2
・鶏胸カツ

Cセット4800円(ご飯・味噌汁・キャベツ付き)
・超極上ロース
・超極上リブロース
・超極上ヘレ(シャトーブリアン)

かなり強気の値付けでカツ丼も2800円。近辺の高校生が一人で食べに来ておられたのにもびっくり。今回はオススメのAセットを所望する。

セットメニューは3種類のとんかつを一品ずつ揚げて供されるスタイル。最初に大盛りキャベツの千切りが登場。

しばらくして、とんかつの一品目登場。岐阜県加茂郡の藤井ファームの無薬飼育のあんしん豚の特上ロース肉とのこと。炭火で焼いてから余熱を使ってじっくりと火入れをするために肉の断面は艶かしい色合いのレアに仕上げられる。

一品目はご飯などは食べずに、とんかつだけを食べることを推奨される。。二品目からはご飯・汁も一緒にいただくのが可。まず最初に一切れはスタッフさんの言われるままに塩のみをかけていただく。食感はサクサクで肉は驚くほどシルキー&ジューシー。肉の旨味もかなり強くて肉の味が濃いことが実感できる。

もう一切れは花山椒をゴリゴリとクラッシュしていただく。とってもいい相性にびっくり。こちらも豚肉の味が繊細かつダイレクトに味わうことができる。

続いては青森県十和田市の十和田ミートの無薬飼育・自然放牧豚の長谷川自然放牧豚の肩ロースが登場。適度な脂は融点も低く、かなり甘い。当然のことだけど嫌な匂いや癖は全くない。肉に歯がズブリと入っていく感覚がリアルにわかる。赤身部分は塩でいただいて脂部分は辛子醤油がオススメとのことなので言われた通りにする。ソースもあるけどこちらのお店ではあまり勧めてはいない。

最後にあんしん豚の特上ヘレが登場。こちらも中心部分が綺麗なピンク色に仕上げられる。一つは塩でもう一切れはバターでいただくのがオススメらしい。とんかつをバターでいただいたのは初めての経験。限りなく柔らかで、歯がいらない感じ・・・ヘレ肉にバターの油分と香味が加わってとても美味しい。。

様々なこだわりの中で完成された「とんかつ」は価格も含めて驚きの連続で目から鱗の状態で店を出る。高額メニューばかりだけど店内はずっと満席で営業時間はランチタイムのみとのこと。近隣にコインパーキングあり。あと、食べログ等の評価サイトへの投稿は禁止らしい。

以下こちらのお店の食材のこだわり
・豚肉は抗生物質、成長ホルモンフリーの無薬飼育の放牧豚を中心に使用
・揚げ油は純正ラードに自然放牧豚の背脂を加えたもの
・パン粉は東京の某パン粉メーカーの物を使用。衣の立ち具合、食感、風味にこだわりあり
・塩は沖縄県大城さんが作るミネラルの多いピュアソルト
・醤油は島根県松江市の松島屋のオリジナル無添加醤油。
・キャベツは中温のお湯に潜らせてシャキシャキ食感に
・味噌汁の味噌は愛知産の豆味噌と倉敷の無添加米味噌をブレンド
・ごはんは山形県特別栽培米雪若丸を使用

とんかつの世界もどんどん進化するね・・・・

大阪市東成区東小橋1-2-1
06-6976-3620

炭火焼とんかつ 大蔵とんかつ / 玉造駅(JR)玉造駅(大阪メトロ)森ノ宮駅

夜総合点★★★☆☆ 3.5

大阪市 玉造 とんかつ

天扇

世界遺産の宮島にある2017年開業の表記の寿司店を休日に訪問。新大阪駅から新幹線で広島に入り、JR在来線で宮島口駅まで。そこからフェリーに乗って宮島に入る。改装の終わった厳島神社と満開の桜を見学し鹿と戯れてからフェリー乗り場近くの集落にあるお店に正午過ぎに入店。大阪から時間をかけて海を渡ってこなければならない場所なので一層気分が上がる。

長屋をリノベーションした店は長いアプローチを通って店内に入るとカウンター9席とテーブル12席の上品でスタイリッシュな天井の高いしっとりした空間となっている。カウンターのご主人の前に案内いただき握り10貫コース6500円を所望する。

カウンターから見える箱庭も風情たっぷり。こちらのお店は旬の瀬戸内の魚にこだわり、山葵・お米・日本酒も県内産を使用とのこと。寿し用の醤油もすだち醤油・土佐醤油・たまり醤油・煮つめの4種類を使い分ける。

最初に地元産の鯛の真子の煮付け。寿しの扉はコリコリ食感のカンパチから。続いて皮目を炙った広島産ののどぐろ握りは脂たっぷりで口に中で溶ける。ご飯は小さめで米酢と赤酢をブレンドしたもの。北海道産の本マグロの蛇腹部分は私はパス。名物の牡蠣汁は広島産の牡蠣の旨味が濃縮されていて塩味は控えめでクリアで澄んだ味わい。海の香りが鼻に抜ける。

続いて広島産の熟成させた剣先イカを軽く炙ったもの、頭の味噌たっぷりの車海老、地元産の鯵は2枚付、昆布と一緒に酒蒸しにした牡蠣に自家製の海苔の佃煮が載せられる。 丁寧な江戸前仕事で皮目を炙った名産の煮穴子は旨味がとても強い。

広島産の和牛肉の炙り寿司にはおろしと芽ネギが添えられる。松島産の赤貝は小さいけどかなり味が濃い。蜂蜜で甘みをつけた卵焼き、広島産の雲丹は塩で供される。鼈甲色に炊いたかんぴょうと山葵の巻物でフィニッシュ。

お酒も広島産のものが揃っていて岸田総理が韓国大統領をもてなした際の「賀茂鶴」などがオススメとのこと。「雨後の月」の大吟醸はアルコール度数が13%と低く、あっさりとして食事の邪魔をしないいいものでした。総じてコスパも良くて、界隈の観光地にある寿司店のレベルとは異なる流石のミシュラン店でした。

食後は散歩を兼ねて、お店の方から紹介いただいた高台に位置する「天心閣」という古臭い名前のカフェで休憩。店名とは異なる素晴らしい空間にびっくり。店内のテラス席からは、五重塔と千畳敷、厳島神社が見えるかなりの穴場。コーヒーとレモンケーキをいただきながら宮島の絶景をコンプリートできるいいお店です。

広島県廿日市市宮島町810-1
0829-44-1233
11:30〜14:00 17:00〜22:00
水曜日定休

天扇寿司 / 広電宮島口駅宮島口駅

夜総合点★★★☆☆ 3.5

寿司 中国地区