八坂通り 燕楽

節分の日に友人から毎年ご招待をいただく。 厄除けおばけは京都で伝わる町衆文化のひとつ 旧暦の大晦日にあたる節分に、厄除けの為に行います。 災難を振り掛ける厄や鬼達を、いつもとは違う格好をする事で 驚かして追い払ってしまおうという京都の人の粋な考えで 大阪の北新地でもされてます。 お客さんも変装するのが正式ともお聞きした 今日は知人のお店「燕楽」さん で京都ならではの粋なおでんの 会席をいただきながら節分の夜を楽しんだ。 まずは前菜でおからの焚いたんと赤こんにゃくにタコのやわらか煮 とこぶしに大豆の焚いたん、菜の花など いきなりお酒がよくすすむ。 zensai.JPG お造りはブリにかんぱち、貝柱。普通にうまい。。。 enntukuri.JPG 焼きものに鰯の丸焼き。。これぞ節分・・ iwasi.JPG この店のメインのおでんが登場 薄味だけど出汁はしっかりコクがありジュワーとしみわたる滋味は なんとも言えない。生姜天なんか最高で何杯でも酒がすすむ。。 oden.JPG そこで芸子が登場旅がらす3人娘らしい。。。 実に愉快である obake.JPG 次に鴨ロースが出てくるがこれもまた旨すぎる。 鴨自身もかなり良質であるし仕事が実に丁寧。。。。 ennkamo.JPG 仮装された芸者さんは4組くらい登場しそれぞれが 芸達者な思わず魅入ってしまうような隠し芸いろいろ披露いただく。。 obake2.JPG 最後は河豚の空揚げとうどん入りの茶わん蒸し(小田巻き)で締め リーズナブルだけど仕事は丁寧で品を感じる仕事ぶりはさすが。 いろんな使い方ができるよこのお店は。。。 ennfugu.JPG 帰りは吉田神社に厄除け参りに行って 参道の夜店でお酒をふるまっていただきながら 火炉祭を午後11時よりみる 本社の三ノ鳥居前に直径5m高さ5mもの巨大な八角柱型の火炉 には節分祭中参拝者が持参した旧い神札が積み上げられており、 浄火を点じて焼上げる。 yosida.JPG この火が天に登るときに立春が訪れるそうな。 参拝者はその炎が無病息災をもたらし新春の幸運を授けると言われるんだそうな めでたしめでたし。。。


カテゴリー 和食, 京都市 |

王様のスプーン

うどんも好きだけどカレーも大好き。 でもカレーを食べ歩いて美味しさと繁盛度は正比例しないことを感じる。 その中で本当においしいと個人的に感じるお店がここ。 好みが分かれるかもしれないがこの店のカレーは絶対にここでしか食べることができないということは間違いない。。。 グルメブログとかに薬膳カレーと紹介されているがそんな簡単な言葉で表現できるレヴェルでは 決してない。これは何が入ってどう作っているのかほんまにわからん。。。 舌を覚醒させ大脳をフル回転させながら食べるがこのカレーの味を表現すると 少し甘くてジーンと辛くてスーと眉間のあたりに風が通って野菜のうまみも感じながら 生姜やコショウの風味が残ってスパイスがビンビンと「どうや!」って向かってきて・・・ なんとも悩ましく色っぽいカレーと表現している。 今日は時間があったので美しい女性店主に「このカレーどうやって作ってんの」とお聞きすると ・・・うちのカレーはね・・まずスパイスは鼻に抜ける感じのカルダモンとクロブとコリアンダとあと忘れたけどそれらのスパイスを細かく引いて・・生姜とにんにくをいれて・・・玉ねぎ、ニンジン、ジャガイモ セロリにリンゴとバナナを入れて・・・コンソメベースにオニオンスライスのいためたものを入れて・・・・ トマトベースにチャツネを入れて塩とみりんと醤油と味噌とウスターソースで味を調えて・・・・ SBとCBの粉をブレンドして・・・1時間半炊き込んで・・・・バラ肉をぶち込んで 最後にまたまたスパイスを仕上げに入れ込んで・・・ 聞いてるだけで気の遠くなる作業と食材の多さ。。 絶対こんなに手間のかかっているカレーはあり得ない。。。 シャバシャバしたカレーだが滋味深さが半端やない この複雑な手間のかかったカレーがこの値段で食べることができるとは 本当にいい世の中になった。 本当にこの店主がこのカレーを作っているのかと思う出来栄え。 カレーに生野菜と前菜が付いているがそんなの関係ねえ・・。。おっぱぴー 店主曰く。私はこのカレーに人生かけてます。。。 このカレーは日本で5本の指に入っていると私は保証します。 料理人の私がトップ・オブ・ザ・カレーの称号を与えたくなる出来栄え。。。 繁盛しすぎて大資本がレシピを買って店舗展開しないことを切に祈る oosama.JPG 全く能書きをうたっていないのも素晴らしい。。 大繁盛といやさかを願う。。。。。。。  大阪市北区西天満5-11-4  06-6362-8028 11:00~20:00 日曜休み


カテゴリー 梅田/JR大阪, 西天満, 南森町, カレーライス |

そば切り 凡愚

大阪の手打ち蕎麦の老舗。 18年くらい前に縁があってオープン当時通い詰めた。 大正区のはずれで駐車場もなく週の半分が休みで営業が昼間だけ。 出てくる蕎麦はへんちくりん(失礼・・) でも石臼を使ってそば粉をひいて器も手造りで私のアーティスチックな部分をくすぐり 面白半分でしょっちゅう食べまくった。 そのうちなくなるだろうと思っていたらもはや20年近い年月がたつ。 ということはやっぱホンマモンだったということ でもご主人と奥さんの温かい人柄やそば粉や器、つけ出汁にここまでこだわった蕎麦屋は その当時関西にはなかった。もちろんそれが大正区にあるというので 私もそばの味をここで初めて知った。 それまでは信州や越後や島根のごりごりの麻縄のようなものが蕎麦の定番で 食べればのどが詰まって窒息死しそうなものが蕎麦だと思っていた もしくは大阪ならではの恩地食品を代表するふにゃふにゃの小麦粉たっぷりの蕎麦しか知らなかった。 新今宮駅内のえびす蕎麦が世界で一番うまいと思っていたあの頃・・・ この店で目が覚めた このご主人のもとで修業をし今や老舗と呼ばれているお店(蔦屋や月山)は数知れず。 個人的に文化功労章を差し上げたい。まさに大阪蕎麦打ちの総本山。 お店は相変わらず生い茂った観葉植物の中に見えるファンキーモンキーな看板が目印となっている。 本当に久しぶりに伺う。奥さんとやあやあと言いながら鴨汁そばを所望。 bonngu1.JPG いろんなところで最近鴨汁をいただくことが多いんだけど 出汁の加減は個人的にはとても好みである。回帰現象かも。 昔から醤油強めの味の加減であるがそれはノープロブレム 鴨汁は十分つけ出汁をそのまま飲めるレヴェル。 蕎麦は粗挽きの粒子とまだらな星が見え隠れする透きとおったタイプ。 香りが足らないとか風味がないというアホな意見もたまに聞くが この店の価値はそんなところにはなく グイグイした食感とコシを感じる舌触りはまさにオンリーワンであり先駆者の貫録。 ネギもトロトロで鴨肉も臭みも全くなく上質であることはすぐにわかる。 鴨肉から出る脂もかなりクリアである。 futo.JPG 名物の太切りも当然いただく。ドイツの2億年前の塩や各国の岩塩を 少しつけていただくとモチモチのそばがきのような野趣あふれる食感に感動する。 ガシガシといただきモグモグと咀嚼する 見た目はオラオラ系でこれでもかという形の蕎麦なんだけど、 悪い意味でのそば特有の臭みがなく個人的にはあっさりと洗練されている様に感じる。 おろしたての山葵の香りが満喫できるわさび醤油もベストマッチ。 太い蕎麦に負けない力のあるソースはこれしかないと思った。 焼酎でいただきたかったが昼間なので断念。 大好きな天野酒と一緒にそばをいただく夜長は至高の贅沢かもしれないと思った・・・ 太切りそば 900円 細切りそば 900円(一つ半盛400円増、二つ盛700円増)と書いてあった 手挽きそば 1,200円 大根おろしそば 1,200円 鴨汁そば 1,300円 天野酒(大阪) 800円 大阪市大正区泉尾4-4-7 電話番号: 06-6553-7272 営業時間:11時~15時頃(売り切れまで)月、火、水曜日は、定休日

凡愚そば(蕎麦) / 木津川駅


カテゴリー 大正, 蕎麦 |