2017年06月

雷光 6月【大阪市 昭和町】

昭和町にある表記のちゃんこ鍋店を訪問。毎年、冬のシーズンはずっと満席が続く超人気店。夏の間も鍋以外の季節の料理を中心に地元客で大賑わい。この日は2階の広間を借りて鱧鍋(単品2400円)の宴会。

最初にカンパチ、鯛、帆立、鱧の盛り合わせ。一切れが通常の2倍くらいのサイズがあって口に入れるとモゴモゴするくらいの食べ応えがある。お造りだけでお腹いっぱいになりそうな感じ。

鱧鍋は最初に焼いた鱧の骨と鰹節でとった出汁で野菜を煮上げる。メークイン、淡路島の新玉ねぎ、牛蒡、青葱をドカンと入れて野菜の旨味をしっかりと出汁に移す。

その後で鱧を1枚ずつ投入。火入れの時間は沸騰した出汁に入れて皮目を15秒、身の部分を7秒というのが私たち業界人の常識。牛蒡や葱の旨味が入った出汁を鱧の身がしっかり吸い込む。柚子胡椒を少しつけると鱧の甘味がより引き立つ気がする。脂ののりは今ひとつだったけど鮮度がいいので美味しく頂ける。麦焼酎との相性がとてもいい。

〆は素麺を入れる淡路島方式。鱧もお酒もたくさん頂いてお腹いっぱい・・夏の鍋も暑気払いにいいものです。。

食後はすぐ近くのお店でサントリーの新商品「田崎」を頂いて帰宅しました。。

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大阪市阿倍野区阪南町2-4-22
TEL 06-6623-0917
月曜定休

大阪市 昭和町

長居 松すし【大阪市 長居】

JR長居駅徒歩1分、ラブホテル街にある表記の店を1人で訪問。鶴ケ丘駅前にも同名の名前があり、調べると大阪市内に「松寿司」もしくは「松すし」という名前の寿司店は25軒存在する。

こちらのお店は長居で50年以上続く地元密着の老舗店。以前にも何度か訪問した事はあるんだけど最近従来の店舗の横に立ち飲みを併設。そちらでも寿司メニューも頂く事が出来るので軽く飲むのにちょうどいい。寿司店の方はカウンタ−4席とテーブル席が8席、立ち呑み店は10人くらいは入店出来るような感じ。

寿司はほとんどのものが2貫で300円。お造りは盛り合わせは600円、スペシャル本マグロ大皿盛りは1000円。こちらのお店が秀逸なのはその他の居酒屋メニューの充実。。本マグロ大トロ500円、中トロ400円、鹿児島産の黒毛和牛の炙り、賀茂茄子の牛味噌添え、黒豚焼き味噌豆腐など・・・自家製の牛スジコロッケや剣先烏賊を使ったイカ明太などこだわりのものが廉価で食す事が出来る。

お酒の品揃えも豊富で芋焼酎は驚くくらい揃っている。日曜日の早い時間の訪問だけど常連のシニアの方々がいろいろな飲み物で自分の時間を楽しまれている。

生ビールと一緒に明石産の天然鯛の造り300円。今の時期は卵も落ちてイマイチの鯛が多いけど脂ののりも良くて炙った皮目も香ばしくてビックリ。山葵の代わりの柚子胡椒も秀逸。これは美味し過ぎてお代わりをしてしまう。

明石のタコと海老の握りを所望する。しっかりと酢の効いたパンチのあるシャリは麦焼酎にぴったり。海老は冷凍だけど高品質。

続いて香ばしく焼き込まれた鰻(1貫300円)と煮穴子、青森産の帆立の稚貝を所望する。特にどおって事はないけど立ち飲みで食べるレベルを遥かに超えている。

隣の爺さんはブリカマの塩焼きで日本酒を楽しみ、着物を着た中年の親父はコロッケとウインナーで芋焼酎を楽しまれている。お店はご夫婦2人と女性スタッフで切り盛り。

最後は卵入りの赤出汁(400円)でフィニッシュ。会計は3200円でした・・・酒好きにはとてもいいお店です・・

*夕方時間があったので公園でミニドローンを飛ばして一人遊び。。結構はまるな・・

 

お店のHPはこちら

大阪市住吉区長居東4-4-6
06-6691-3863
10:00~22:00
火曜日定休

長居松寿し寿司 / 長居駅鶴ケ丘駅

夜総合点★★★☆☆ 3.5

大阪市 長居 寿司

ビストロエピス 6月【大阪市 姫松】

自宅近くにある表記のフレンチビストロで遅掛けに1人で食事。南港通り沿いの地下にある小さな12席だけのお店だけど、手頃なコースメニューからアラカルトまで幅広く、お店はカジュアルで使いやすい事と突き抜けた料理の美味しさで、私が最も大好きなフレンチレストランの一つ。

この日は閉店まで時間があまりなかったのでお任せでアラカルトを組み合わせして頂く。

生ビールとともに最初に出てきたのはトマトのテリーヌ。トマトを湯剥きせずに包丁で削いで塩をして脱水。それを茄子の皮部分で巻き込んで冷やしたもの。トマトで作った透明のゼリーとトマトの果肉とバジルを合わせたムース状のものをソースとして使いながら頂く。凝縮された味わいの茄子とトマトの美味しさはともかく、トマトの果肉の部分の味と皮部分との食感の異なりやトマトゼリーの繊細な味わいにビックリ。この一皿でシェフの実力が判る初夏の冷菜。

「北海道釧路の仙法師産牡蠣があるけどいかがですか」と聞かれたので喜んで所望する。こちらの牡蠣は水温が低い為に年中出荷される。現在は流通がいい為に鮮度のいいものが大阪でも手に入る。エシャロットと生クリームと酢、白ワイン、オリーブオイル?、レモン果汁?を合わせたエッジの効いたソースで頂く。強い酸味を生クリームで甘さを補い、エシャロットの風味もプリプリの牡蠣によく合う。こちらのお店の牡蠣料理はオランディーズのソースを使ったグラタンを頂いた事があるけど冷菜では始めて。セレクトいただいた白ワインと一緒にいただく。美味し過ぎて気を失いかけてしまう。。

お店はシェフとフランス人のセカンドの2人で運営。敬愛する奥野シェフは単身フランスでフレンチの基礎を学び、帰国後にサウスタワーホテル(現スイスホテル大阪)のレストランラツールで活躍されその後こちらのお店を開業。現在の流行のフレンチとは一線を画したガストロミックな料理献立と塩とビネガーをしっかり使用した、腰の据わった味わい深いソースが特徴。スチームコンベクションを使った料理が界隈で多い中、フライパンだけで仕上げる絶妙の火入れも素晴しい。

続いては新鮮なツブ貝のブルゴーニュ風が提供される。。今が旬のツブ貝をニンニクがたっぷり入ったソースでソテーしたものだけどエスカルゴよりもコリコリした食感と部位によって異なる味、喉を通ったあとに鼻に抜ける貝の風味に悶絶する。・・・甘い貝のエキスが染み出たニンニクバターソースをバケットに浸けて頂くとワインがすすみまくる。

当初は羊のローストをお願いしていたけどシェフが献立の変更を提案。いいフォアグラが入ったので鴨肉と一緒にいかがですかという事だったので所望する。鶏インフルエンザ等の影響でフォワグラの入荷が難しいのは周知の事実。シャラン産の鴨肉を最初に燻煙してからじっくりと低温で火入れする。ロゼ色に焼き上げられた鴨の身はしっとりとしたビロードのような舌触りで歯を立てると肉の芯から濃い旨味が舌の上に「じわー」と広がる。ワインはサンテミリオンのグランクリュクラッセをグラスで提供いただく。高価なワインなので恐縮する。

カシスの入ったシェフお得意の甘めの赤ワインのソースとフォワグラ、鴨肉の旨味と風味が相まって記憶に刷り込まれる界隈町場のフレンチでは味わえない一皿となっている。一見どこにでもあるような料理かも知れないけどそれがどこよりも美味しいというのがこちらのお店の特徴。
夜のコースは4000円と6000円、10000円でどれを頂いてもボリュームたっぷりのハイコスパです

お店が小さいので予約は必須。貸し切りも対応いただけます。。

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大阪市住吉区帝塚山東1-3-36
06-6675-0211
定休日:火曜日の夜と水曜日

大阪市 姫松 フレンチ